コロナ不況から、人員削減で退職勧奨をしている。

社員への一律給与カットで、トップセールスが辞表を出してきた。

辞めた社員が、顧客リストを持ち出ししたかもしれない。

そんな時に、「退職者の顧客の持ち出し」の対策はしていますか?

 

 

退職者に、顧客リストを持ち出されたり、

退職後に、顧客を引き抜かれたりしないために対策が必要です。

なぜなら、

ちょっと売上を失うというレベルではなく、

会社が倒産してしまうケースもあるからです。

 

退職者の顧客の引き抜き、顧客リスト持ち出しで倒産!

退職者に顧客を引き抜きれた事例を2件、紹介します。

事例1

  ある知人の経営者の話です。辞めた社員に、プロジェクトを乗っ取られ、持ち逃げされたという事でした。

それも結構な金額で、その年の売上の3分の2だったのです。

結果的にはその会社は、それが原因で廃業してしまいました。

 当然、弁護士の先生にも相談したのですが、ちゃんとした契約書が交わされていて、裁判をやっても勝てそうもないとうことでした。

それで、その方は、まず社員の人の就職先を手当てしてなんとかなった。

そのうえで、会社の支払いをキレイに清算するための、金策に駆けずり回って、

全部迷惑掛けないように決着がついたので、

最終的に綺麗に清算できたという話でした。

いやこんなこと本当にあるんだなと、驚きましたが、

その社長のバイタリティというか、綺麗に廃業したところは、流石だなと、妙なところに感心しました。

 

事例2

僕も振り返ると、そこまで大きい金額じゃないんですが、退職者が顧客を引き抜いたケースがあったんです。

それは仕事上の進め方で、コンプライアンスに問題がある事例がありました。

大きく発展すると、今後の会社存続に関わりかねない問題だったので、

関係した社員に、退職してもらえませんかという事で、退職勧奨を行いました。

最終的に、合意していただきました。

 ところが、その時に社内で進んでいたプロジェクトの案件を持ち出して、

自分が退職した後に、自営としてやろうとしてる事が判明したんですよね。

 金額は、百万もいかない大きな金額じゃなかったんですけど、その顧客との関係性を失いことや、

継続的な仕事を失うことは問題だったので、会社として対処せざる得ない形となりました。

 

そもそも、なんで発覚したかというと、会社で貸与していたスマホがあったので、退職時に、それを回収しました。

たまたま、僕が、そのスマホを、辞めた社員のパソコンに繋いだんですよね。

そしたら、スマホのデータは退職者が全部消していたのに、PCのバックアップで残っていたデータが、

急にビューって、全部復元されたのですよ。

 それで、スマホの中身を見たら、

出てくる出てくる批判、僕の悪口なんですけど、

まは、これは致し方ないんです。

でも、そのメッセージのやり取りの中に、その前述の案件持ち出しの話があったのです。

しかも、 取引先とやり取りしてる中で、面談のアポまで取ってました。

 

最初、どう対処しようかと思ったのですが、まずは、顧問弁護士に相談したところ、

計画的にやったわけでなく、偶然見たのであれば、法的には問題ないとの回答でした。

そこで、証拠を増やす種に、探偵に相談しました。

 探偵の方に、これこうこう、こういう事情があって、こういうアポがある。

ついては、このアポの現場で、二人が会ったっていう証拠写真が欲しいという依頼です。

 それ言ったら探偵の人はまあ日付決まってるから費用は、それほど、掛からない。

ただ、正直プロの目から言うと、これピンポイントで証拠写真撮るのはかなり難しいですというお答えでした。

それで、空振りになっても良いから、お願いしますという事で、依頼しました。

 

結果的には、二人がばっちり写っている面談写真が撮れたんです。

それで、改めて、証拠写真を突き付けて、

就業規則と退職時の合意事項に違反してるので、止めるようにという、配達証明を送りました。

そして、無事案件は戻って、事なきを得ました。

 

 

退職者の顧客の引き抜き、顧客リスト持ち出しの対策1「弁護士・探偵」

上のように、弁護士・探偵に依頼するというのは、事後対策になるので、

失敗か成功か、といえば、正直、微妙なところなんですけど、

躊躇わずに、弁護士・探偵さんに相談して、厳正な行動をしたというのは良かったなと思ってます。

社員の信頼を得ることができた点が良かったです。

それで、探偵の探し方なんですが、よくあるのが2つのケースです。

知人社長・ 弁護士からの紹介と、インターネット・広告で探す。

ぼくは、インターネットで探しました。

そして、以下の点を注意しました。

探偵のホームページを隅から隅まで読んで、複数の探偵を比較した。

ポイントは、信頼性があるか、料金の目安が表示されているか、法律(探偵業法)に基づく届出を記載しているかです。

すぎないか

 

その上で、探偵と面談しました。

その際のポイントは、以下のものです。

  1.  料金システム等の確認
  2. 契約の際に契約書を取り交わすか
  3. 依頼する事例の経験があるのか?経験豊富な探偵か
  4. 自分との相性、相談しやすい相手か? 
  5. 依頼事項が成功しなかった場合どうなるのか確認?その後の対策

 

 

ちょっとケースは異なりますが、僕が依頼した別の内容では、退職者にセクハラ行為があって、

警察に相談したが、その退職者が行方をくらました。

社員から不安の声があってので、事務所の盗聴器発見を調査を依頼したこともありました。

 

 

退職者の顧客の引き抜き、顧客リスト持ち出しの対策2「秘密保持契約、競業避止義務の誓約書」

もう一つは、事前対策です。

こちらを本来、きちんとやるです。

入社時・退職時の機密保持契約を交わすこと。

それから、「競業避止義務の誓約書」というのもあります。

これらは、辞める社員の待遇や辞める前の職位に見合ったものに、しないと裁判で無効になるケースもあります。

ですから、

社労士さんや、弁護士さんに相談して、

就業規則と合わせて、きちんとしたものを作ることが大切です。

 

就業規則の見直しはこちら

 

 

まとめ

今回は、主に、「退職者の顧客の引き抜き」についての事例を紹介しましたが、

よくあるのは、むしろ、「顧客リストの持ち出し」が多いです。

退職者の顧客の引き抜き、顧客リスト持ち出しの対策

1「弁護士・探偵」

2「秘密保持契約、競業避止義務の誓約書」

です。

これで会社を廃業した人もいる訳なの、

経営者としては、時間とお金を投資してでも、この対策、危機管理を、しっかりやるべきだと思います。

 

投稿者 himico-blog