櫻井道裕著「社長、その数字の使い方は間違ってます!―管理会計スタッフ奮闘記」中央経済社です。4502254908

目次
1.安定経営のための目標とは
資産を持つことが優良企業の証か?
利益とキャッシュフローが食い違う理由
2.予算編成作業スタート
予算編成手順、これまでのやり方のどこが問題か
3.数字は道具、大切なのは対策の中身である
現場を歩く
目標と現実、このギャップをつぶすのが計画作りの肝
目標配分は戦略的におこなう(第三回予算編成会議 2月23日)
4.新年度スタートにむけて
勘違いのプラン、無策のドゥー、忘れたいチェック・アクション
5.エピローグ
大業績賞賛会

◆キャッシュパワー・ステートメント
◎佐藤幸利氏によって資金別貸借対照表として創始され、パワーザイム(株)によって発展・普及が
なされつつあるキャッシュパワー・ステートメントである。

「キャッシュパワー・ステートメントにおいては、自由になるお金がいくらであるかを
簡単に知ることを目的にし、現預金に色をつけて管理することが提唱されている」

◆損益を改善するためのもっとも基本的な対策のひとつは当然ながら売上高である。
しかしながら、売上高が増加するときそれに伴って運転資金も自動的に増加することを忘れてはならない
(P-56、図表18売上高と運転資金の関係)

◆予算は目標であって予測ではない
◎数字作りが目的化していないか

◆安定資金を増やす三つの方法
①利益の増加
②固定資金のコントロール(適正な返済金額)
③運転資金のコントロール=運転資金増加率のコントロール

◆損益シュミレーション

◆売上、シェアと利益の関係

◆会議運営の進め方
図表39議事録 P-115

◆目標配分は戦略的に行う
◎全社合計で決定した目標利益や目標売上高を各部門に配分するという手続きがある。
部門配分することによって、各部門での具体的な行動を検討する際の枠組みが明らかになる
と同時に、各部門の業績を評価する際の基準が明確になる。

◆内部振替価格
◎「内部振替制度」とは社内で製品やサービスを売買するための一定の仕組みである。
業績管理を行うためには、それぞれの部門を可能な限り利益によって管理できることが必要になる。

それぞれの部門において利益計算しようとすれば、たとえば製造から営業へ製品を
社内販売しなければならなくなる。

このことを内部振替というが、この内部振替をいくらの価格で行うか、つまり、
内部振替価格をいくらにするか、ということがなかなか難しい問題として、
多くの会社で悩みの種となっている。

◎図表43 内部振替の二つの考え方(P-147)

◆そんな配賦基準じゃ、やってられない!!
◎本社費・共通費配賦の意義と問題点

「本社費や共通費をある一定の基準で各部門に負担させるために、按分計算することを
『本社費・共通費の配賦』などと呼ばれているが、この配賦が部門別業績管理制度上のネック
になることが非常に多いのである。」

◎配賦額計算の方法と方式(予定配賦と実績配賦)

◆アクション・プラン
1、予め効率的な手順を検討する
2、予めスケジュール調整をする
3、上下左右のコミュニケーションツールとして使う
4、効果的なチェックのためにツールとして使う
5、行動そのものを評価するための基準にする

◆チェック・アクション
1、習慣化する
2、報告様式を標準化し、報告書作成に慣れさせる
3、チェックする、されることが楽しみになり、成果につながるようにすれば良い

★この本は、部門別管理・管理会計を始めたいが、何から手をつけてよいか分からない。
他の会社はどうやっているか知りたい、そんな方にぴったりの1冊です。

物語形式で知識が一通り理解できますので、読みやすく、かつ、実践的な1冊です。
大企業では、若干異なるところもあるかもしれませんが、中小・中堅企業にぴったりです。
ぜひ、お勧めです。

本日は、この辺で。

 

 

投稿者 himico-blog