南の島のたったひとりの会計士

書評

『南の島のたったひとりの会計士 』(単行本) 屋宮 久光(著)
出版社: 扶桑社 (2006/11/1) ASIN: 4594052533

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目次

 南の島から
 神秘の森からの贈り物
 会計士、故郷へ帰る
 ギャップ
 真っ直ぐではない道
 人間辞めてもいいですか?
 走り出せ!満天の星のもと
 シマ文化発信の拠点に
 加計呂麻島とにらめっこ
 支えあうシマッチュ
 きょらじま(美しい島)への道しるべ
 挑戦―夢への誘い

 『 ところで皆さんはどれくらいの周期でお墓参りに行かれますか?
   私は旧暦の一日と十五日の月二回、欠かさず墓参しています。いくらなんでも多すぎる、
  そんな暇がどこにあるんだ、と思われるかもしれません。南の島の人達にとって祖先信仰は
  生活に根付いたものなのです。最近になって、こういう習慣も常に自分の原点や行動を
  顧みる上で悪いものではないな、と思うようになってきました。』

 『 じゃあ、おまえはなんで奄美大島にいるんだ?』

 『「いえ、そういう意味じゃなく、どうしてお子さんの月謝が会社の帳簿に計上されているのかっ
  ていうのを訊いているんです」
  「だって毎月出て行くお金だからね」
  「そうじゃなくて、会社の帳簿に、どうしてご自身の家族が使ったお金が載っているかという
  ことです」
  「だって、使ったものは載せなきゃいかんでしょ。先生、これ経費で落ちますよね?』

 『「なんだ。知り合いから紹介してもらったから、てっきりただだと思ってたわ。当然ですか、
  そうなんですか。当然のことも知らずに悪うございました。で、いくらだって?ええっ!
  高いわね。負けなさい」
  「それはできません。相談料は私たち専門家にとっては、商売の基本です。八百屋が野菜を
  売るのと同じなんですから」』

 『「そんな細かい努力したって、無駄だと思うんだ。だってそうだろう。帳簿をつけて、
  受注が増えるかい?売り上げは伸びるかい?」
  「直接にはつながりません。でも・・・・」』

 『「経営者は現場に逃げてはいけません。数字と真正面から対峙して、全体に目を配りましょう」』

★屋宮さんと、お会いしたときに、

 『「奄美大島」は、本当に、良いことですよ。ただ、二三日いると、頭が溶けます』

 と仰っていたのが印象に残っているんですが、

 この本を読んで、意味がかなり分かりました。

 元ちとせ さんを、はじめ奄美大島の文化、歴史、政治、経済が、これ1冊で
 まるで、写真を切り取ったかのように、頭の中に、
 入りそうな1冊です。