アンドリュー・S・グローブ(著)「インテル戦略転換」

書評

 

 

アンドリュー・S・グローブ(著)「インテル戦略転換」七賢出版です。4883043339

目次
序章 パラノイアだけが生き残る―遅かれ早かれ、あなたの業界の基礎的要因に変化が起きる
第1章 何かが変わった―新しいルールが敷かれ、われわれは五億ドル近くの損失を被った
第2章 「10X」の変化―移行期の影響は深刻で、その時の対応が企業の将来を決める
第3章 コンピューター業界の変貌―コンピューティングの基盤だけでなく、競争の基盤も変化した
第4章 それは、どこにでも起こる―戦略転換点は、ハイテク業界特有の現象ではなく、誰の身にも

降りかかる
第5章 われわれの手でやろうではないか?―メモリー事業の危機を克服し、われわれは戦略転換点の

何たるかを学んだ
第6章 「シグナル」か、「ノイズ」か―シグナルを見分ける唯一の方法は、深く広く議論すること

である
第7章 カオスに統治させよう―解決は、実験から生まれる。殻を破ることから新たな発想が生まれ


第8章 カオスの手綱をとる―何を追求するかだけでなく、何を追求しないかを明確にすることが重

要だ
第9章 インターネットはノイズか、シグナルか―数兆ドル規模の市場を左右するものは、それが何

であろうと見逃せない

「パラノイア(病的なまでの心配症)だけが生き残る」

「経営者であれば、どんなに詳細な事業計画をもってしても変化を予測することは不可能だと
認識しなくてはならない。しかし、だからといって事業計画が必要ないわけではない。
”消防署の事業計画”とでもいうべきものが必要なのである。つまり、次の火災がどこで
発生するかは予測不可能だから、不測の事態に対しても通常の業務と同じように対応できる
だけの、精力的かつ効率的なチームを編成しなければならないということだ。」

「職の保証など誰にもできない。はっきりいって、他人のことを心配する人などいないのだ。」

◆ビジネスに影響を与える六つの力

◆戦略的転換点(p-42)

「戦略転換点とは、さまざまな力のバランスが変化し、これまでの構造、これまでの経営手法、
これまでの競争の方法が、新たなものへと移行してゆく点なのである。戦略転換点を迎える
までの産業は旧来どおりに見えるのだが、いったん転換点を通過すると新しい形に変貌する。
戦略転換点では、曲線は微妙にだが根本から変化し、決して元に戻ることはない。」

◆「10×」の力

「私は、六つの力のいずれか一つが大きく変化することを「10×」の変化と呼んでいる。
要するに、力の大きさがそれまでの10倍になった状態をいう。」

◆メモリー事業の危機を克服し、われわれは戦略転換点の何たるかを学んだ

「・・・外に出て煙草を燻らせた。彼の目は遠くを見つめていた。しばらくして、最後の一服を
吸い終わると、彼は投げ捨てた煙草の火を靴のかかとで揉み消し、運転手の方を振り返って言う。
『さぁ、軍曹、出してくれ』。教官は、この場面を何度も何度も繰り返し私たちに見せ、
リーダーが決断するときの様子を非常にうまく描写していると語った。耐え難いほど厳しい変化
の中で一つの集団を導いてゆくという、困難で、不快で、危険な任務に身を投じるためには、
決断することが必要なのだ。その瞬間に、リーダーは何があっても前に進もうと決意するのである。」

「もしわれわれが追い出され、取締役会が新しいCEOを任命したとしたら、その男は、いったいどんな
策を取ると思うかい?」

◆ある変化が戦略転換点を示すものかどうか、見分けるのにはどうしたらよいのだろうか。

◆頼もしいカサンドラ

「組織の中にカサンドラがいれば、戦略転換点を認識する上で頼もしい存在となってくれる。周知のように、
カサンドラとはトロイの陥落を予言した女司祭である。彼女のように、迫りくる変化にいち早く気づき、
前もって警告を発する人たちがいるのである。」

◆恐れ

「簡単にいえば、恐怖は自画自賛の反対語である。成功の頂点に立っている人々はしばしば自画自賛
という落とし穴に落ちる。」

◆何を追及するかだけでなく、何を追及しないかを明確にすることが重要だ

◆戦略的な行動で導く

◆明確な命令

「この会議に出席すれば、私が今最も重要だと考えている新しい技術やマーケットについて何か
教えてもらうことができるだろうか。新しい方向を目指すとき、助けてくれるような人物に
出会えるだろうか。私がこの方向をいかに重要視しているかを伝えることになるだろうか」

★この本は、スコット・ベドベリ(著)「なぜみんなスターバックスに行きたがるのか?」で推奨されていた
ものです。
インテルと言えば、今や、パソコンを使っている人は誰でも知っている会社です。
その会社が一度は、大規模なリストラをさぜるおえないまで、日本企業の力によって、
追い詰められ、メモリー製造から、CPU製造の会社へと、戦略の大転換を図ったのは、
あらゆる産業にとって、大変参考になると思います。

本日は、この辺で。