田中靖浩[監修]造事務所[著]「実践 儲かる会計儲からない会計」PHP文庫です。4569663621

目次
第一章 管理会計って何ですか?
第二章 売上・コスト・利益の3すくみ関係
第三章 値上げで利益を上げる!
第四章 値下げで利益を上げる!
第五章 コストダウンで利益を上げる
第六章 最後に会計士からもひと言!

◆財務会計と管理会計の違い
◎「過去」だけでなく「未来」を検討
─決算書はその会社の経営状況について雄弁に語る。とはいえ、それはあくまで
「過去」の結果。「将来的に儲かりそうか?」というポイントについては知る由がない。
そこで、本書でクローズアップしているのが管理会計(Management Accounting)だ。
従来の財務会計が過去の検証にとどまっているのに対し、管理会計は将来の儲けを
増やすための戦略的なアプローチである。

◆コストを2つに分けてみる
◎2つのコスト、「固定費」と「変動費」
─ひとつの商品を供給するためには、さまざまなコストが発生する。管理会計の世界では、
それらを「固定費」と「変動費」の2種類に分けて区別している。

◆「固定費」って何だ?
◎売上に関わらず、つねに出るお金
─コンスタントにかかるコストであり、「固定費」を削るのはなかなか骨の折れることだ。
そればかりか、コストの中で「固定費」の占める割合が多いと、利益の変動が
大きくなってしまう。

◆「変動費」って何だ?
◎原材料費や仕入原価などが該当する

◎一個あたりの比率がとても重要

◆固定費・変動費の比率
◎利益が出始めるポイントがわかる
─管理会計の第一歩は、その商品に関わる「固定費」と「変動費」を正確につかむことにある。
それをもとに損益分岐点を計算できるのである。

◆「限界利益」をおさらい
◎断じて、ギリギリの利益ではない!
─ネーミングがズレているというか、明らかな日本語訳のミスというか、とにかく「限界利益」
という言葉がもつイメージと、実際の意味には大きなギャップがあるようだ。
「限界利益」は、断じてギリギリの利益を意味しているわけではない。売上の伸びに伴って
増えていく利益を意味しており、具体的には「売上-変動費」の事だ。内容的には
売上に比例するという意味で「比例利益」ともいうべき性質をもつ。
そして、この「限界利益」から「固定費」を差し引いたものが営業利益である。

◎「限界利益=固定費」=「損益分岐点」

◆[固定費」の回収が課題
◎「固定費」を回収できる販売数量とは?

★この本は、二人の営業マンがプロジェクトの企画、実行の段階で管理会計に目覚め、勉強する
というシナリオになっています。P/LやB/Sの見方などから、上記の部分など、
経理パーソン向けというよりは、
勉強熱心な営業マンへの教材に適しているかもしれません。

ちょっと恋の話などもあり、興味を持って読み続けられるような経理本に仕上がっています。

本日は、この辺で。

 

投稿者 himico-blog