岸田一郎著『LEONの秘密と舞台裏 カリスマ編集長が明かす「成功する雑誌の作り方」』ソフトバンク パブリッシング(株)です。
4797332026

目次
第一章 モテる雑誌はこうしてできた─LEON成功の舞台裏
第二章 LEON前夜・前半─カリスマエディターの修行時代
第三章 LEON前夜・後半
第四章 岸田一郎の雑誌ビジネス論

◆読者の「数」ではなく「質」

◎私は『LEON』創刊にあたって、当初から「大部数を追求しない」という基本方針を立てました。
販売部数は3万部から、のちに部数が伸びたとしても、最大で5万~6万部で十分。
ただし、その分読者の「質」は大切にしたい。

◎この購買力という点では、かつて面白い統計数字を見たことがあります。高級ブランド品の市場では、
人口構成比でいえば全体の1%にも満たない一部のお金持ちが、購買力の50%以上を担っている
というのです。

◆「モテるオヤジ」がウケた理由
◎当初から雑誌の大きなテーマとして、「中高年男性の復権」を掲げていたこともあるでしょう。
対象となるポジティブなメッセージを送り続けることは、雑誌にとって非常に大切なことなのです。

◎40すぎの男は、確かに若い連中と比べると肉体は少々衰えているかもしれないが、
その代わりに20代30代の男では持ち得ない経験と分別と経済力がある。
だから、お腹が出たとか、髪が薄いとか、自分を変に卑下せずにちょっと服装や
持ち物を工夫すれば、女性の目から見て、そこいらの若い連中よりもずっと魅力的な
男性に映るかもしれない。そのためには、一にも二にも、ファッションセンスを磨くこと・・・。

◆メルセデスオヤジに完敗

◆広告を取れない雑誌は続かない

◎この『Car EX』での失敗を通じて、私は「いくら雑誌が売れて発行部数が増えたとしても、
広告収入を含めての採算が合わなければどうしようもない」ということを痛感させられました。

◆ジローラモ氏との幸運な出会い

◆編集長であることの責任

「まずは、ターゲットとなる読者を明確に「ここ」と定めて、そうした人たちの支持をどうやったら
集めることができるか真剣に考える。そのターゲット読者の設定にあたっては、
もちろん儲かる可能性が高い層」というのが基準になります。
そして、儲けを最大化するための戦略的なビジネス案をしっかり練り上げます。」

「さらに加えて、雑誌をうまく運営していくためには、編集長は収支に対しての知識と意識、
そして会社に対するプレゼンテーション能力も必要です。明確に年次目標を立て、
『創刊1年目はこれだけの赤字だが、2年目はここまでの利益を出して、3年目で初期投資を
回収して、累計の事業収支を黒字に転換させる』といった事業計画を確実に立てて、
それを常に意識しながらハンドリングを行っていく。」

◆編集長のリーダーシップ

◎「こっちに向かって走りなさい」というレールを敷き、編集スタッフをその方向に向かって走らせる
ことも編集長の役目です。そうして初めて、副編集長以下の部下たちが迷うことなく走り出す
ようになります。
もちろん、編集長の指示が不適切で、走ってみたけどぜんぜん効果がないということになれば、
みんなそのレールから外れていき、バラバラになってしまいます。しかし、指示が的確で、
最初は「本当にこっちを向いて走っていいのかな?」などと思いつつ走り出した編集部員が、
雑誌が売れる、広告がたくさん入るという「結果」に肌で触れるようになると、
みんな「ああ、これでいいんだ」と思うようになり、編集部の中に求心力が生まれてきます。
そしたら編集長は、その求心力を利用して「もうちょっと速く走ってみようか」とさらに
発破をかける。これを繰り返していくうちに、だんだんみんなに自信がついていって走る
スピードも上がり、「このレールの方向で間違いないんだ」と全員が確信を持つようになる。
そうなったら雑誌は、もう成功間違いなしです。」

◎大切なことは、レールを決める役目はあくまでも編集長であり、編集部員には最初その選択を
「盲信して」もらい、その上を走ってもらう、という点です。

◆ハッピー・トライアングル

◎私の考える雑誌の理想像とは、読者・クライアント・出版社、この3者が共に幸せな状態で
いられることです。

★これまた<a href=”http://smoothfoxxx.livedoor.biz/”>smoothさんの記事</a>で読んだ本のご紹介です。
素晴らしい本です。出版業界にかかわらず、マネジメントや新製品・新規事業開発など参考になります。

<a href=”http://smoothfoxxx.livedoor.biz/”>smoothさん</a>、ありがとうございました。これからも素晴らしい本の紹介をお願いします。

本日は、この辺で。

 

投稿者 himico-blog