『成功はゴミ箱の中に―レイ・クロック自伝 世界一、億万長者を生んだ男-マクドナルド創業者』レイ A.

クロック、ロバート・アンダーソン(著)
出版社: プレジデント社 (2007/01) ISBN-13: 978-4833418454

 『未熟でいるうちは成長できる。成熟した途端、腐敗が始まる』

 『 その夜、モーテルに戻って、私は今日一日の出来事を思い返してみた。すると突然私の脳裏に、
  マクドナルドの店舗を、国中の主要道路に展開させるという考えがひらめいた。各店に
  置かれた八台のマルチミキサーが、ブンブン音を立てながら休みなく動き、お金をどんどん
  書きだしてくれる。何とも魅力的な商売ではないか。』

 『 1930年になると、私のセールスの活動は、リリー・チューリップ社に大きな利益をもたらす
  ようになる。同時に私自身もペーパーカップ・ビジネスにおける新たな戦略を模索し始めた。
   当時、私は細かいプリーツの入ったスフレカップを、シカゴで急成長中のウォルグリーン・
  ドラッグ・カンパニーに売っていた。彼らはこの容器をソーダ・ファウンテンでのソース入れ
  として使っていた。ある日、店先でランチタイムの人々の往来を観察しているうちに、
  あるアイデアがひらめいた。飲み物をペーパーカップに入れてテークアウトのオーダーを
  受けられれば、さらに売り上げを伸ばすことができるのではないか。』

 『 アートの誠実さに感謝する。彼は、私と同じ立場に立って、自分の意見を言える数少ない
  人物だった。そういう人間を私は信頼する。私は考えていることを正直に話す。そのことで
  トラブルになることはあったが、言わないことに良心の呵責を感じて夜眠れなかったことはない。
  私のようなタイプは、政治家には決してなれない。大統領選に出馬すべきだと言われたことも
  あるが、それは無理な話だ。政治家が嘘つきでなければならないと言っているわけではない。
  しかし政治家として生きていくためには、自分の信念さえも曲げなければならないことがある。
  それが私にはできなかった。』

★マクドナルド兄弟は、レイ・クロック以外にも、フランチャイズの権利を売っていました。
 不思議な話です。
 それが、大きなトラブルを引き起こしています。

 また、レイ・クロックは、ビジネスでは大きな成功を果たしたものの、
 家庭生活はかなり混乱しています。
 本書の中でも、不倫(?)というのか、恋焦がれる心を素直に書いています。
 ビジネス書では、非常に珍しいです(笑)。

 最後に、
 マクドナルドは、稀にみる成功物語と思われていますが、
 現代社会で、一方では、「悪の帝国」のようにも、認識されています。
 まさに、一寸先は闇であり、
 価値基準の変動の激しい世の中では、
 どう進めば良いのか、考えさせられます。

本日は、この辺で、

投稿者 himico-blog