『中小企業「格付け」取得の時代』大久保 豊 (編さん)、稲葉 大明(編さん)
出版社: 金融財政事情研究会 (2007/04) ISBN-10: 4322110207

目次

第1章 出でよ! シンデレラ中小企業!
☆中小企業「aaa」トリプル・エーの時代到来

1 「格付け」の本質とその効用
2 「企業格付け」の歴史と実際
3 『日本SME格付け』の概要

第2章 (中小企業専用)『日本SME格付け』の仕組みとその効用

1 “世界初”となる「中小企業専用格付けサービス」の内容とその仕組み
2 SME格付けの期待効用~21世紀はシンデレラ中小企業の時代~
3 「SME格付け」と銀行・金融機関~21世紀の『新たなる信用創造』~
4 「SME格付け」申込みから取得までの一連フロー

第3章 『日本SME格付け』の実際

1 「SME格付けリポート」の解説(会社の健康診断書)
2 SME格付けリポートにおける「主要財務指標」
3 財務指標の水準比較
4 モデル企業による指標値の計算および評価シミュレーション
5 「会社の健康診断」の事例研究(仮想)
6 「主要財務指標計算シート」

第4章 『日本SME格付け』の活用事例

1 株式会社アイパス
2 池島・フーズ株式会社
3 株式会社イヤタカ
4 株式会社エコ計画
5 応研株式会社
6 幸和機械株式会社
7 株式会社コンダクト地域再生グループ
8 三共鋼業株式会社
9 ジスコ不動産株式会社
10 株式会社セーフティ
11 株式会社大平
12 内外トランスライン株式会社
13 株式会社なべしま
14 日生不動産株式会社
15 株式会社ハウジングロビー
16 株式会社ひまわりほーむ
17 株式会社三好不動産

参考資料■日本SME格付け取得企業(2007年2月末現在)

◆「各付け」の本質とその効用

 『”格付け取得企業”にとっては、格付け取得自体がよき「宣伝機会」となることは間違いない。
  レストラン・シェフが地道な努力を積み重ね、三ツ星レストランになることがいかにその店の
  即時的な売上増強につながるか、また輝かしい未来の扉を開くことになるか、
  説明の必要もない事実であろう。
   一方、格付けの低下によっては一時的にマイナスの影響を受ける場合もあろう。

◆『日本SME格付け』の概要

 『S&Pが従来公表してきた「AAA、AA、…」といった”大文字”の格付け符号の表記とは別に、
  「aaaからcccまでの7段階」の ”小文字”で財務信用力を表現する。
  S&PとRDBが新たに共同開発した、”中小企業専用格付け数理ロジック”を活用することで、
  次の格付け上の技術革新を生起させた。
  ・数多くの中小企業に対して、一貫した客観評価をスピーディーに実現(標準一ヶ月)
  ・毎年、数理ロジックを実績データベースと照合、評価制度を客観検証・維持
  ・格付け取得費用の画期的な圧縮(年間費用50万円)

★国際的な格付け会社S&Pと各種財務信用情報を提供する日本リスク・データ・バンクが共同開発した「日本SME格付け」で、
 世界初の中小企業専用格付けがなぜ日本で誕生したのか、日本経済および中小企業の実情をふまえて詳細に書かれている。

★なぜ中小企業に「格付け」が必要なのか? 資金調達、企業間取引の拡大、人材確保、ブランド向上など、
 格付取得企業へのインタビューを通じて「日本SME格付け」のメリットをを紹介。

★格付取得企業へのインタビューでは、「日本SME格付け」の取次ぎで成長企業の新規開拓に成功した地域金融機関の実例も紹介。

★素晴らしい技術やサービスを保有していても、非上場であるがゆえに、うまく市場に喧伝できなかった中小企業、
 財務的に問題ないが上場する意義を見出せずに非上場を維持している中小企業、バブル期に踊らず強固堅牢な経営を維持している
 中小企業、オンリーワンでありながら爆発的な成長の「きっかけ」を得ていない中小企業、非上場ゆえの採用難に苦慮している
 企業などは、この企業格付けを取得することにより、大きな成長のチャンスに近づくことができるのではないか。
 格付対象会社は売上が10億円以上である事から、設立間もない企業で格付けの対象にならない企業であっても、
 まずは第一の目標は10億円企業を目指すことが指標として明確になってゆくと思う。

本日は、この辺で。

投稿者 himico-blog