2020年3月19日
財務省と金融庁からコロナ肺炎で資金繰りに苦しんでいる中小企業の支援をする要請を受けて、
三菱UFJ銀行は、3月5日から優遇金利で最大3000万円を融資する商品をスタート。
今回あたらに、AI融資を活用して最大で年4%の金利を優遇するサービスを開始した。
とくに手続きのための、書類が不要なので、保証協会融資のつなぎ融資になりそうです。
入出金履歴を人工知能(AI)が分析し、最短2日で融資を実行する。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56950950Y0A310C2EE9000/
=以上、追記=
三菱UFJ銀がインターネット融資、AI融資に参入したことで、
三井住友銀行が残すところ、AI融資に参入していない、メガバンクとなりました。
銀行、冬の時代と言われるなか、このフィンテックの技術を使った、AI融資・インターネット融資は、
いま、一番近い次の事業・収益の柱になることは、間違いありません。
現時点では、クラウド会計システム・フリーなどに、銀行が出資する形をとっていますが、
オリックスが、弥生をM&Aしたように、金融機関が会計パッケージソフト・会計ソフトベンダーを、企業買収するステージが、
数年以内に、来ると思われます。
それが早いか遅いかは、会計パッケージソフト・会計ソフトベンダーの業績悪化による、
企業価値・買収価格がどこでリーズナブルになるかだけでしょう。
会計ソフト単体としての商品価値は、ますますコモディティ化していく流れは誰にも止められません。
とりわけ、ベンチャーや、個人起業家にとって、経理や、会計ソフトへのニーズは、もはや税務申告を手軽にするためのツールではなく、
資金調達を容易に・素早くするためのツールに変化していきます。
そして、裏返して、銀行・金融機関にとって、決算書データ・それを作成する会計ソフトへのニーズは、正確で不正のない決算データを、
人手を介さず効率的に入手することで、与信・審査業務を早く・効率的に行いたいということから、
かつてのビジネスローンや、直近の不動産融資・個人向けカードローンのように、
手っ取り早く高い手数料・金利が稼げる、数多いベンチャー・起業家に向け「AI融資(インターネット融資)」の
ネット上のベンディングマシーン「自動販売機」と変化していくでしょう。
銀行業界の次の勝ち組は、この流れの先頭に立つもの、
そしれ、残念ながら負け組となるのは、この流れに乗り遅れるところとなります。
三菱UFJ銀が「MUFG Biz」で、AI融資に参入か?
日本経済新聞の記事によると、
三菱UFJ銀行は2019年6月中に、中小企業向けの会員サイトを始め、その目玉は、人工知能(AI)で過去の入出金履歴を分析し、300万円以内の融資を最短2日で実行するAI融資。
サイト名は「MUFG Biz」で、登録企業は融資や送金をインターネット経由で簡略化するサービスをワンストップで受けることができる。
登録は簡単で、法人の登記簿謄本と代表者の運転免許所などんの身分証明書を、システム上にアップロードするだけで無料で使える。
登録企業の入出金履歴をもとに財務状況を分析したり、AIで事業に関連する情報を自動でネットから集めたりするサービスも盛り込むとのこと。
サイト立上げ後は、
他のインターネット融資、AI融資他社と同様に、他の金融機関・銀行口座データやクラウド会計システム・会計アプリとも連携させて過去の入出金をAI融資・審査することも検討する。
まずは、AI融資を少額に絞り込み、資金使途は企業の運転資金向けを対象とする。
インターネット融資にあたっては、一定期間以上の入出金履歴がある企業が対象となる。
借入期間は一括返済の場合が3カ月以内、1カ月ごとで均等に返済する場合は6カ月以内とする。貸出金利は10%前後。
以前はビジネスローンなどのベンチャー・スタートアップ法人向け融資商品があったが、紙ベースの提出された決算書などを、システムに入力したり、
行員が現地企業に訪問したりと、与信判断、融資実行までに時間とコストがかかっていた。
今回のAI審査システム構築にあたっては、
三菱UFJフィナンシャル・グループのフィンテック子会社が法人の約10万口座で10年分の履歴を分析した。
みずほ銀行が5月にAI融資を始めている。
いずれにせよ、
新規設立法人が、メガバンクに口座開設するのは、コンプライアンス等の審査が厳しくて、至難の業という実態もあるために、
代表者個人の銀行口座で、取引実績を作ったうえで、法人口座開設審査の流れを作るなど、
あるいは、資本提携先のクラウド会計システム・フリーの既存顧客網を活用するなどの、スタートアップ新規企業顧客接点の再構築が必要と思われる。