『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学 (新書) 』島田 紳助 (著)
出版社: 幻冬舎 (2007/05) ISBN-10: 4344980387
◆人の心を動かすアイデア
『 そして僕は、この「人の心を動かす」ということが大好きなのだ。誰かが喜んだり笑ったりする顔を
思い描けば、アイデアはいくらでも沸いてくる。
「こういうモノを作ったら売れるとちゃうか」
「こういう店をやったら流行るやろ」
街を歩いていても、深夜のテレビショッピングを見ていても、そんなことばかり考えている。そういうことは
誰にでもあるだろうが、僕の場合は、そこから徹底的なリサーチが始まる。そのアイデアが、現実に商売に
なるかどうか、いろいろな情報を集めて、分析して、人件費や損益分岐点みたいなことまで考えて、
ビジネスのアイデアとして練り上げていく。そういう作業が、また好きなのだ。』
◆危険な成功の錯覚
『 だけど、本業でやる以上は、成功ということ以上に、気になることがあるはずだ。
それはつまり、失敗はできないというプレッシャーだ。
成功を目指すことと、失敗できないというプレッシャーは、よく似ているようで、
実際には180度の方向性の違いがある。
失敗したくない気持ちがあると、人間はどうしても周りが気になる。同業者がどんなやり方を
しているか、世間では何が売れているか。そういうことが、まず気になってしまうものだ。』
『 つまり、成功しているのは特殊な店、常識はずれの店ということになる。
これは理屈で言っているわけではなく、どんな業種でもいいけれど、本当に成功している店を
よく見てみればわかることだ。成功しているところは、どこもみんな個性的だ。業界の常識を
覆すようでなければ、おそらく本物の成功は望めない。
本業でビジネスをする人は、失敗が許されないから、なかなかこの常識から自由になれない。
これは、仕方のないことだ。
しかし、ビジネスで成功している人は、概ね変な人が多い。いや、これは悪い意味ではなくて、
良い意味で、極めつきの変わり者が少なくない。』
◆職場に恋人がいたら仕事が楽しくなる
『 いろんな規則や罰則を作って、社員をがんじがらめにしてひたすら働かせるというタイプの経営者も、
まあ今時は少ないとは思うが、まだいることはいる。たとえそれで社員の労働力を物理的に100パーセント
引き出すことができたとしても、そのかわり精神面での労働力を捨てることになるからだ。
精神面での労働力というのは、たとえば創意工夫する能力だ。強制的に仕事をさせるやり方では、
人の創意工夫の能力を引き出すことはできないのだ。人間の心は、自由なときにその本来の能力を発揮する。
楽しんで、興味を持って何かをしているとき、人はいろんなアイデアを思いつく。会社の会議室では
ロクなアイデアが出ないのに、友達と酒を飲んでいるときはいいアイデアが泉のように沸くというのと
同じだ。』
◆お金の重さ
『 ある大会社の人に仕事を手伝ってほしいと頼まれたことがある。その報酬も支払うと言われた。だけど
僕はその人に、「申し訳ないけれど、僕はお金のためには頑張れない」と言った。そこに、スリルや
喜びや、仲間と何かをする楽しみがなければ、どんなにお金が儲かろうが僕には興味がない。
お金が増えるのを眺めて喜ぶ時間があったら、何か面白いビジネスの種を探して街を歩いたり、
仲間を集めて新しいビジネスの企てをしていたいのだ。』
★お馴染み、こちらのブログの記事で参考にしました。
smooth@マインドマップ的読書感想文
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51010512.html
読んだ感想は、
本田健さんの本を読んでいるかのようでした。
大好きなことをして、幸せな小金もちになる。
紳助さんの場合、あくまで本業で儲けて、サイドビジネスという違いがありますが。
わくわくとか、お金のために嫌々しないとか、非常に共通点が多いと思いました。
根本的には、
お二人とも、成功者という点では、同じですね。
さらってと、読めるので、
飲食をやっている人は、ぜひ、お勧めです。
損益分岐点を考えている、芸人は、他にはいないと思います(笑)。
本日は、この辺で。