SaaSで激変するソフトウェア・ビジネス

書評

『SaaSで激変するソフトウェア・ビジネス ~ソフトウェア業界を揺るがす破壊的イノベーション』城田 真琴(著)
出版社: 毎日コミュニケーションズ (2007/10/25) ISBN-10: 4839924104

目次

第1章 台頭するSaaS企業

第2章 セールスフォース・ドットコム躍進の秘密

第3章 進化を続けるSaaS

第4章 「サービス化」の波に翻弄されるソフトウェア業界

第5章 ユーザー企業のSaaS活用戦略

第6章 SaaSの将来展望

◆急成長を遂げたグーグルとセールスフォース・ドットコム

『 両社に共通するサービス形態、すなわち、「ソフトウェアの機能を、インターネットを通じてサービスとして
提供する」というモデルは、「SaaS(サービスとしてのソフトウェア)」と呼ばれ、現在のソフトウェア業界を
揺るがす大きな潮流となっている。
SaaSは従来のソフトウェア、すなわち、ライセンス販売という形態でソフトウェアベンダーから提供される
パッケージソフトウェアとしばしば比較される。SaaSの大きな魅力の一つは、利用の申し込みをするだけで
すぐに使える、という利便性である。従来のソフトウェアのようにライセンスを購入し、社内に設置したサーバ、
あるいはパソコンにソフトウェアをインストールする必要はない。SaaSの場合、実際にソフトウェアがインストール
され、稼働しているのは、インターネットの向こう側にある、グーグルやセールスフォース・ドットコムの
データセンターだ。このため、パッチ当て作業など導入後のメンテナンス作業はベンダーが行うため、自分で
行う必要は一切ない。』

『 これに対して、セールスフォース・ドットコムの場合には、サブスクリプション・モデル(会員制)を採用している。
これは、1ユーザー当たり月額7500円(中小企業向けのプロフェッショナル・エディション)、1万5000円
(大企業向けのエンタープライズ・エディション)を利用者に対して直接課金することによって売上げを上げるという
モデルだ。
この両社の収益モデル、すなわち「一般ユーザーを対象にする場合は、広告収入モデル」、「企業ユーザーを対象
とする場合は、サブスクリプション・モデル」が現在のSaaSプロバイダの典型的な収益モデルとなっている。
このほかには、ネットオークションのような取引ごとに課金を行う(トランザクション課金)ケースもあるが、
仕組みが比較的簡単で事務処理の管理もしやすいサブスクリプション・モデルが、現在の主流となっている。』

◆ビル・ゲイツも恐れるSaaSの波

◆注目すべきSaaSプロバイダ

(1)ネットスイート

『 ネットスイートは、セールスフォース・ドットコムに比べると日本での知名度はやや低いものの、米国では
セールスフォース・ドットコムと同様に急成長を遂げているSaaSプロバイダの一つだ。同社は、1998年に
オラクルCEO兼会長であるラリー・エリクソン氏と、当時は同社の技術リーダーであり、現在はネットスイートの
CTO(最高技術責任者)となっているエバン・ゴールドバーグ氏によって創設された。
同社の最大の特徴は、中小企業をターゲットとして、基本的なCRMやSFAの機能のほかに、ERP、Eコマースを
盛り込み、包括的なサービスを提供している点だ。このため、商品の販売から、在庫引き当て、発送、決済、
請求書送付という、中小企業のフロントオフィスからバックオフィスに至るプロセスを、ほぼ完全に網羅できる
ようになっている。
また、CRM、ERP、Eコマースという3つのアプリケーションが一つのデータベースを共有しているため、
これまで中小企業が抱えていた「販売と会計の連動」という課題を解決し、さらにECサイトとも連動できるように
なっている。
操作性の面でも、セールスフォース・ドットコムに先行して、ユーザーインターフェースにAjax(エイジャックス)
を採用するなど、使いやすさの面でも定評がある。』

◆SaaSのメリットはどこにあるのか?

(1)コスト削減

(2)運用管理作業を事業者側に一任できる

◆セキュリティに対する不安

『 以上挙げた3つは、主に技術的側面から見た場合のASPの普及阻害要因である。しかし、この3つ以外にもASPが
直面した大きな問題があった。それは、ファイアウォールの外、つまり自社の外部に重要なデータを預けることに
対する不安と、特に日本企業に多い「カスタムメイドへの”こだわり”」である。
情報漏洩や不正使用に対する懸念から、顧客情報や会計データなどの機密データを第三者に預けることに対し、
不安を覚える企業は少なくない。社内規定により、社外にデータを保管することを禁止している企業も多い。
この場合、必然的にASPにせよSaaSにせよ、導入障壁は相当高くなる。そこまで厳しくない場合でも、・・・』

◆自前主義からの脱却

『 我が国企業は、ソフトウェアの全てを自前で開発したり、汎用製品に相当のカスタマイズを加えたりすることに
社内のリソースを投入する結果、付加価値の向上や市場の拡大につながる”攻め”のIT投資に十分なリソースを
投入できていない可能性がある」
国家レベルでこうした指摘がなされることで、企業もようやく自前主義と過度なカスタマイズによる弊害に気づき
始めている。例えば、「パッケージソフトにカスタマイズを加えれば加えるほど、その分、バージョンアップの際には
余計にコストがかかってしまう」といった問題は、どこの企業でも経験していることだろう。』

★SaaSというモノが、来年から3年以内に、日本でも、大きな流れとなるのは間違いなさそうです。
以前では、ASPがあまり普及せず、尻すぼみに終わっていきました。

ところが、こちらは、
ブロードバンドの構築にあわせ、完成品の商品として、米国より入ってきました。
CRMや、SFA、日本語では、顧客管理や、営業マネジメントシステムと言います。
どちらも、中小企業がゼロから発注すると、目が飛び出るくらい高価なシステムです。

サイボウズなどのグループウェアとは、桁が二つ違います。
ですから、それを、最小単位から、短期間に、レンタルできることに、
素晴らしい価値があります。

これから、要注目の仕組みといえます。

本日は、この辺で。

 

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