『会社のお金はどこへ消えた?―“キャッシュバランス・フロー”でお金を呼び込む59の鉄則 』児玉 尚彦(著)
出版社: ダイヤモンド社 (2008/8/29) ISBN-10: 4478003181

目次

◆はじめに なぜ、社長は帳簿をいじりたくなるのか?

◆第1章 会社のお金はどこへ消えた?

◆第2章 なぜ、売上が増えてもお金は足りないのか? ―売上とお金

◆第3章 お金が漏れる穴にフタをする ――費用とお金

◆第4章 バランスシートを動かすとお金が流れる ――財産とお金

◆第5章 無借金経営は本当に理想か? ――借金とお金

◆第6章 「賢い社長」の決算書のいじり方 ――決算書とお金

◆第7章 税金さえ払わなければお金は残るのか? ――税金とお金

◆第8章 成長をあきらめるとお金は貯まる ――成長とお金

◆おわりに お金の悩みを共有してビジネスに活かす

◆付録 お金を呼び込む59の鉄則一覧

『 そして、お金の感覚を鈍くさせた最大の要因は、取引のサイクルとお金の
サイクルとのタイムラグです。商品を仕入れてから1か月以上も経ってから
支払いをして、販売してからお金が回収されるまでにまた1か月以上かかる
ようになりました。
つまり、取引が先行して、お金があと回しになったことにより、商売をする
人が実際のお金を触らなくなり、売上と利益だけを見るようになっていったのです。』

◆優良企業の社長がいつも注意している3つのこと

『 では、業績管理はどうやればいいのかと言うと、毎月の売上と利益の他に、営業サイクル
上の仕掛かりの状態をチェックします。お金が途中で寝ていないかを監視するためです。
営業サイクル上の仕掛かりのものと言えば、お金になる前の状態のものです。つまり、
在庫と売掛金です。
私は、このお金になる前の状態をチェックすることの重要性を、優良企業と言われている
会社の社長たちの行動を見て学びました。

優良企業の社長たちがいつも注意しているのが、「お金」と「在庫」と「売掛金」だった
からです。社長たちは、利益どおりにお金が増えていないと、「すぐに在庫リストを持って
こい」「回収漏れ得意先の一覧表を出せ」と怒鳴っていました。
すると、必ずそのなかに問題があったのです。できる社長たちは、必ず問題が大きくなる
前に対処していました。』

◆管理コスト2%の原則

『 管理事務に対してどのくらいの経費配分が妥当なのかを調べてみると、黒字企業は粗利益
に対する管理コストの割合が平均すると2%以下なのに対して、赤字企業では4~5%に
達しています。これを私は”管理コスト2%の法則”と呼んでいます。
儲かっていない会社は、本来であれば、管理事務コストにお金をかけるのではなく、稼ぐ
仕事にこそお金をかけるべきなのです。』

◆「実質無借金経営」とは

『 実質無借金経営と言うのは、返そうと思えばいつでも、手元の現預金と有価証券で借入金を
全額返済できるという状態です。預金と借入金を両建てで持つことは、客観的に見ると、
とても効率が悪いように見えます。本来払う必要のない利息を払っているわけですし、
会社の資産・負債を大きくして資本効率(総資産に対する利益率)を下げているからです。』

★決算書の見方から、節税や、資金調達の考え方まで、
幅広い59のノウハウが満載です。
さすがに277ページは、ちょっと多すぎると感じましたが、
これが、著者の誠意・本気度だと、読んで納得しました。

神田さんの説く成長カーブを、資金や利益性と絡めた点は、他に類書をみたことがありません。

これから起業する方よりも、
いけいけドンドン型の、創業社長が、読むと、
火傷するまえに、リスク管理ができると思われます。

本日は、この辺で。

 

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投稿者 himico-blog