『ファミリービジネス 永続の戦略―同族経営だから成功する』デニス・ケニョン・ルヴィネ、ジョン・L

・ウォード(著)
出版社: ダイヤモンド社 (2007/1/27) ISBN-13: 978-4478331255

目次

 プロローグ 日本的経営に学び日本的経営を超える
 第1章 ファミリービジネスとは何か
 第2章 ファミリービジネス成功への処方箋
 第3章 ファミリーはいかに統率されるべきか
 第4章 コーポレートガバナンスとファミリーガバナンス
 第5章 承継はファミリービジネスの最終試験
 第6章 ファミリービジネス長期的成功の秘訣
 エピローグ 日本におけるファミリービジネス研究の意義

 『ヨーロッパはどうであろうか。ヨーロッパには、歴史あるファミリービジネスが多い。
  高級服飾のエルメスやフェラガモ、タイヤのミシェランや高級時計・宝飾のショパールなども
  そうだ。ヨーロッパには、100年以上にわたり、後継者を育成し、事業を継承し、株主の
  立場と経営者の立場をうまくバランスさせながら、好業績を保ってきたファミリー・ビジネスが、
  規模の大小を問わず数多くある。
   たとえば、ポルシェはファミリービジネスだ。』

◆ファミリージェノグラムは有益な道しるべ (p-48

 『・・ところでファミリーの仕組みをよりよく理解しようと思えば、「ファミリー・
  ジェノグラム」が役に立ち。ファミリー・ジェノグラムはファミリーの立場や関係を
  示した家計図である。ちょうど経営者やオーナーの構成が変わるように、ファミリーも
  変化する。どのファミリーメンバーもその他のメンバーと同じペースで年をとっていく。』

◆創業者はファミリーの目的と経営の目的を同一視する

◆ファミリービジネスは多角化や垂直統合もユニーク

 『 ファミリービジネスの特徴としてよく知られているのは、特別なニッチ市場の開拓だろう。
  他社がやりたがらないようなことに取り組んだり、非常に危険な事業や廃棄物のリサイクルなど
  「ダーティーワーク」で独占的な地位を占めていたりする。』

◆成功するファミリービジネスの株主構造と利益配分

 ◎再投資を重視するファミリーオーナーの投資理論

◆形に現れない妻の役割が極めて大きい

◆死にまつわる危機にもあらかじめ対象することが必要

◆雇用における縁故主義の重要性は色あせていない

◆承継は突然起こるのではない、プロセスでとらえる

◆承継の「移行過程」ではファミリー間の争いに対処する

★なあなあになりがちな「家族経営」ファミリー規約・ファミリー憲章の考えを
 持ち込むなど、
 家族的・情緒的な部分と、契約的・合理的な部分をうまくミックスしたり、
 区別して経営されていると思います。

 ある程度の企業規模に達するまでは、
 偉大な起業家の歴史に学んでも、縁故採用による、ファミリービジネス的なステージを
 避けて成長することは困難です。

 しかし、また、
 家業から、企業へと成長するステージも大事なのだと、考えさせられました。

本日は、この辺で。

投稿者 himico-blog