『成功の瞬間 なぜ起業家に運と直感が不可欠なのか』主藤 孝司(著)
出版社: 講談社 (2007/11/30) ISBN-10: 4062124947
目次
序章 成功する人に共通していること
第1章 起業に勉強は必要なのか?
第2章 直感力を活かして起業しろ!
第3章 消されてしまう「成功の瞬間」
第4章 「偶然」と「シンクロニシティ」でビジネスは生まれていく
第5章 逆境をチャンスに変えるために
第6章 「成功の瞬間」は見えないほうが成功する
第7章 運が導く「成功の瞬間」
第8章 運を味方にする方法
おわりに
◆「勉強熱心」の落とし穴
『 失敗している人の共通点は、経営ノウハウやテクニック、事業計画の中身やそれらの説明が
人並み以上に立派にできることだ。経営の勉強もよくしている。ところが、それらの理屈だけ
でビジネスを進めてしまうため、最終的に失敗してしまう。自身が直感的に信じる「確信」を
持つこともなく、降ってきたひらめきや偶然の出来事をビジネスに取り入れることも行って
いないからである。
もっと具体的に現実の話をすると、勉強熱心な人ほどビジネスに成功していない。それは、
知識や理論に頼りすぎるからだ。経営でもっとも重要な自分自身の直感や偶然の出来事を
積極的に活用して取り入れることをしていないからである。』
◆成功するために、ほんとうに必要なこと
『・・そうすると、経営者として必須である「問題を発見する力」「自分で考え、自分で実行する
力」「自力で問題を解決し、それを踏まえて次の展開を作り出す力」が養われなくなってしまう
のだ。勉強熱心な人ほど、上辺だけのテクニックを身につけてしまう。経営というものは、プロ
スポーツと原理が同じなので、机上の勉強だけではその本質を学ぶことは構造的に不可能だ。
それでもテクニックだけでなまじ結果は出てしまうから、それを「うまくいった」と勘違い
してしまう傾向が強い。』
◆勉強した結果わかったこと
『 経営者の方ならおわかりかと思うが、結局、経営は知識をいくら頭の中に入れても、それだけ
ではまったく意味をなさない。頭の中にある知識や情報をどうやって具現化するか。それらを
もとにしていかに経営に活かすか。応用するか。行動するか。決断するか。そして何よりも
どうやってキャッシュを生み出すか。それが重要である。当然、これらの大前提にビジョンや
ミッション、経営理念が最重要であることはいうまでもない。そしてそこには、明らかに知識や
情報だけではどうにもできない「あるもの」が介在している。それが自分自身の「直感」である。
資格試験や受験勉強のように「一定の知識レベルに達すれば合格!」ということは永遠にありえ
ない。それが経営者である。
泳ぎ方をいくら本で勉強しても、水の中に入ったとき、いちいち理論的に考えながら泳ぐことは
ありえない。これと同じで、どんな有益な情報もどんなに高度な知識も、それらを持っている
だけではまったく無意味である。教わった知識をそのまま、自分の会社の経営に用いても
成功することはない。それらを意味あるものとして経営に活用し結果を出すためには、「自分は
どう思うのか」「自分はどうしたいのか」「自分はどう感じるのか」など自分自身の主体性を
尊重し、理屈よりも自分の思いを優先して実行していかなければ何事もうまくいくことはない。
そこで必要なのが「直感力」である。』
◆直感はいつも冴えているわけではない
◆事業の成長には三つの段階がある
◆「独立・起業してみたい」とふと思った瞬間からスタートする試練
◆テストされながら成長していく
◆起業家は自分に都合がよい「勘違い」を頻発させる
★逆説的な、話が続きますが、とても、興味深いお話です。
起業家・社長はテストされながら成長していくという点は、
神田さんのいう「神話の法則」ともつながりますが、
実体験からも、覚悟を試されるステージが、必ず存在するように思います。
また、
「天外伺朗」さんも仰ってましたが、「本なんか、読んじゃいけませんよ」という、
頭でっかちで、「実行力」が伴わないことが一番イケナイというのは、
自分にとって、耳が痛い警告です。
この一年で、幾つのセミナーに出席し、何冊の本を読んだことか?
それに対する、リターンは・・・。
起業してみたいという人に、勉強したり、自己投資も重要ですが、
ちょっと、口当たりが違う、こんな本もお薦めです。
ほんじつは、この辺で。