『心を鍛える言葉 (生活人新書) 』白石 豊(著)
出版社: 日本放送出版協会 (2005/10) ISBN-10: 4140881607
目次
第1章 心は鍛えるものである
第2章 意欲を引き出す
第3章 自信をつける
第4章 集中力を高める
第5章 感情をコントロールする
第6章 「頑張れ」だけで頑張れますか?
第7章 こうすれば伸びる!指導の言葉
第8章 禅語に学ぶ
終章 川上哲治氏(元巨人軍監督)との対話
◆意欲喪失の原因
◎やる気をなくす言葉かけチェック
(1)他人から完全を要求されていませんか。また自分でもそうしていませんか。
(2)欠点ばかり指摘されていませんか。また自分でもそうしていませんか。
(3)達成できそうにない目標を課せられていませんか。また自分でもそうしていませんか。
(4)常に他の人と比較されていませんか。また自分でもそうしていませんか。
(5)自発性が損なわれていませんか。また自分でもそうしていませんか。
◆自分を見つめ直す
『 内観法とは、今から40年ほど前に、奈良の故吉本伊信さんが親鸞上人の「見調べ」をベースにして、
宗教的な部分を取りのぞき、独特な心理転換技法として発展させていったものです。内観法の「集中内観」では、
自分のこれまで生きてきた半生を振り返って、一日13時間、7泊8日、のべ100時間ほどの間、部屋の四隅を屏風で
囲んだわずか半畳ほどの空間に静かに座り続け、具体的な誰かに対して(両親、先生、仲間など)、次の3つの
ことがどうであったかを調べていきます。
3つの調べごと
一、○○さんに何をしていただきましたか。
二、○○さんにどのようなお返しができましたか。
三、○○さんにどのようなご迷惑をおかけしましたか。
人間は死ぬ間際になると、自らの一生をまるで走馬燈のように一瞬にして目にすることができるとよく言われます。
この「集中内観」は1週間、100余時間のあいだに、自分の半生を見つめ直すという作業なのです。』
◆セルフイメージの大きさ=自信の大きさ=成績の大きさ
『 そもそも、誰もがひとしく望んでいるのは、良い結果が出た後で得られる自信ではありません。結果を出すために、
あらかじめ自信を持つことです。そのカギになるセルフイメージは、心の中でサーモスタット(自動温度調節装置)
のような働きをして、行動を一定の枠の中でコントロールしているのです。
「自分は一流だ」とか、「タフでねばり強い」という大きなセルフイメージを持っている自分がいます。こういう人は、
たとえ苦しい状況に追い込まれても、「こういう時こそ頑張れるのが自分らしい」というセルフイメージに支えられて、
最後まであきらめずに戦い続けることができます。
これに対して、「自分はどうせダメ人間」とか、・・・』
◆集中の天才、長島茂雄
『 前のところで、「過去や未来を思い煩うのは人間にしかできないことだが、それは雑念の元。私たちが唯一
コントロールできるのは、”ここ”という場所と、そして”今”というこの一瞬だけなのだ。だから、勝負する
時にはライオンやヒョウのような動物になれ。反省は試合が終わって、人間に戻ってからやればよい」と
書きました。
こうした観点から、私が子ども時代に胸を躍らせた長嶋さんの異常な勝負強さをあらためて考え直してみました。
すると、「ひょっとして長嶋さんは、勝負どころになると人間をやめて動物になれたのではないだろうか」という
思いが浮かんできました。つまりチャンスに登場する選手の多くは、「なんとか打ちたいなぁ。でももし打てなかったら
どうしよう」などといった期待や不安をかかえながらバッターボックスに入るのが普通です。ところが、ここ一番
という時に、自在に動物に変身できる長嶋茂雄は「打たなければいけないから打つだけが」という何とも単純
きわまりない思いで、ボールに向かっていえkたのではないでしょうか。』
★この本の最後には、著者の白石さんと川上哲治 元巨人軍監督との対談があります。
有名な、「ボールが止まってみえた」という話と、
ゾーンの解説が繋がっていくところは、とても興味深いです。
ダウンタウンの「浜ちゃん」の番組だったかで、
板東 英二がその件について、フラレ、
「そんな馬鹿なこと、あるわけないやろ」とバッサリ言い切り、笑いを取っていたのを思い出しました。
本日は、この辺で。
編集後記
長い夏休み(私にしては)で、
北海道に家族旅行をしてきました。
富良野、旭山動物園など、
めちゃくちゃ込んでいます。びっくりしましたが、
人気のアザラシ・ペンギン・ほっきょくぐまは、1時間半以上の待ち時間で、
赤ん坊の居る身としは、あっさり断念しました。
(いずれにせよ、待つのが嫌いな私としては・・・)
その理由は、日本全国からの観光客だけでなく、中国・韓国からもツアーで
大量に集まっているからです。
千歳空港では、羽田からの到着並みに、北京・ソウルから便が行き来しています。
これからの日本は、観光立国かもしれませんね。