『大前研一 戦略論―戦略コンセプトの原点』大前 研一(著)
出版社: ダイヤモンド社 (2007/10/5) ISBN-10: 447800126X

目次

 第1章 競争は戦略の目的ではない◎1988年
 第2章 戦略計画と先見性◎1982年
 第3章 事業戦略の本質◎1983年
 第4章 ボーダレス・ワールドの経営◎1989年
 第5章 トライアド戦略◎1985年
 第6章 グローバル・アライアンス戦略◎1989年
 第7章 会社第一主義と「ドゥ・モア・ベター」◎1989年
 第8章 事業文化ユニットの構築◎1989年
 第9章 リージョン・ステート・システムの経済学◎1995年
 第10章 日本からの手紙◎1995年
 第11章 ウォールストリート・ジャーナル「ザ・ベストコラム」◎1982年~1986年

◆ほこりをかぶったピアノの活用法を発掘する

 『 ヤマハは、懐かしの自動演奏ピアノに着目した。とろころが、かつての代物は音が悪い。そこで日夜研究を重ね、
  高度なデジタル技術と光学技術を駆使して、ピアニシモからフォルテシモまで92段階のキーの強弱や速さの識別に
  成功した。デジタル技術なので、本物さながらの演奏を録音・再生できる。これは3・5インチのフロッピーに
  収められた。このソフトを購入すれば、あたかも一流アーティストを自宅に招いたがごとく、その名演奏を自宅の
  ピアノで堪能できる。ヤマハは先端技術を利用して、まさしく顧客に新しい価値を提供する戦略を編み出したのである。』

 『 多くのピアノ・メーカーが伝統技術にこだわり、将来の発展性をみずから閉ざしている。需要が衰え、強敵が
  登場しても、小さくなったパイの分け前を奪い合うことに躍起になっているのだ。政府の輸入規制にすがるメーカーも
  ある。ヤマハもアコースティック市場から撤退したわけではない。いまやアコースティック楽器と電子楽器の
  あらゆるカテゴリーで世界トップの座にある。同社は音楽をこよなく愛する顧客心理の理解に努め、顧客の心に響く
  価値を提供した。何一つ諦めず、戦略の本質に立ち返ったからにほかならない。』

◆味の決め手を追求する

 『 同社のコンサルタントを務める私は、ほかに検討するべきことがあると助言した。たとえば、なぜコーヒーは
  飲まれるのか。つまり、コーヒーを飲む時、・・・』

★けっこう、古い英語の論文(?)の日本語訳です。
 もしかしたら、
 大企業向けの話が多いかもしれません。

 ただ、
 切れ味は、鋭く。
 ハッとさせられる、視点が、参考になりました。

本日は、この辺で。

投稿者 himico-blog