『これ、知ってました?集客に、お金はかからないのです。』藤村 正宏 (著)
出版社: イースト・プレス (2003/9/19) ASIN: 4872573811
目次
第1章 「それは、学校じゃ誰も教えてくれないよ。」―「どうしてヒトは集まる?」そのヒントは“時間”にあったんだ。
第2章 「テーマはね、もてなしの心を表現しやすいんだ。」―究極の「売る思想」は、お客様の“物語”を考えることなんだ。
第3章 「もっともっと価値を伝えなければならないんだ。」―お客様に「欲しい」と思わせる“コトバ”があるんだ。
第4章 「でも、どう思う?仕事は楽しいかな?」―“ムダ”だと思ってきたこと、実はそこに「集客のヒント」があるのさ。
第5章 「ものすごくカンタンで、しかも安い集客装置さ。」―ちょっと気を遣うだけで、スゴイ効果があるんだ、“音”って。
第6章 「つまり、人には一定の習性があるということなんだ。」―カンタンな“空間”の仕掛けで、売上は伸びるんだ。
第7章 「コトバではない方法で、呼びかけているんだ。」―誰だって、心から歓迎されたいよね。もちろん“色”でも。
終章 「そういう人間的なところが、ポイントなんだよね。」―お客様とぼくたち、互いの“心”の距離で、最後は決まるんだ。
◆ヒトを魅了する「3つのノスタルジー」
『そうだよ。購買単価と滞留時間は正比例するし、ワクワク計数とも比例するんだ。
ワクワク計数はね、ノスタルジーをくすぐると上がるんだ。』
◎パーソナル・ノスタルジー
◎ジェネティカル・ノスタルジー
◎エスニカル・ノスタルジー
『そういう感情が高ぶるとね、人間のサイフの紐がゆるむんだよ。もちろん結果としてですよ。
何も「消費しましょう!」なんてメッセージは一切ないですから。』
◆この「本能」でヒトは、”楽しい”と感じる!
『エスニカル・ノスタルジーのことね、これはね、民族特有のノスタルジーという考え方。
ほら、各民族が共通のしきたりとか、服装とか、料理、それに感情を共有しているでしょう?
それを刺激すると一致団結したり、大騒ぎするじゃない。カーニバルなんかはその典型だよね。
最近ではサッカーのワールドカップや、阪神ファンのあの大騒ぎ、みな、エスニカル・
ノスタルジーからきている興奮であり、遊びなんだ。・・』
『またいろいろ試してごらん。あまりお金をかけないで、アイデアで勝負すればいいんだ。
反応が悪かったら変えればいい。それは、ちっとも恥ずかしいことではないんだよ。
失敗を恐れてはダメだよ。君の生き方が他人の目を気にするという立場から抜け出さなければ、
何も生まれないよ。他人の目を気にしたところで、誰も助けてなんかくれないからね。
自分らしく生きていれば、いくらでも助言をする人は現れるんだよ。』
◆少ないお金、ここに使えば「上等な空間」のできあがり!
『・・私の知り合いのマーケティング会社が、月に一度くらい講演会を開くんだけどね。その
会場の準備をするときに、必ず全員でガムテープを使って小さなゴミを掃除するんだよね。
会場の絨毯は掃除機をかけていても、小さなゴミがあるものなんだ。それを取り除いて
置くと、出席者が落ち着くんだって。逆にいうと、小さなゴミがあっても意識は気がつかない
けど、何だか落ち着かなくなるってこと。
人間の目というか五感というものは実に微妙でね、そういう違和感の情報を全部脳内で
処理しているってわけだよね。「潜在意識」に訴えられてしまうわけ。何が原因かわからなく
ても不快感を与えてしまうのさ。特に女性は細かな神経をもっているからね。』
★この本は、smooth@マインドマップで読書感想文紹介です。
1時間強で、さくさく読める軽い本ですが、
小説仕立てで、小売業のマーケティングや、業績アップの秘訣が学べるようになっています。
神田さんの「成功者の告白」の小売業版という趣きですが、
出版時代は、こちらのほうが先です。
おおもとのコンセプトは、「ザ・ゴール」あたりにありそうですが。
小売業の業績アップのアイデアと言えば、
私は、あまり守備範囲でないので、分かりませんが、
ワクワク系マーケティングの小阪裕司さんが思いつきます。