『あなたの「生命保険」払いすぎ!』藤井 泰輔(著)
出版社: かんき出版 (2007/8/2) ISBN-10: 4761264519

目次

第1章 保険会社にだまされてはいけない
第2章 こんな生命保険に入ってはいけない
第3章 見直しの前に絶対知っておきたいこと
第4章 必要保障額を割り出して今の保険をリストラする
第5章 将来の保障を確保する保険の活用法
第6章 不払い対策をして保険金をしっかり受け取る

◆1回の見直しで
ベンツ1台分が違ってくる

『 そんななか、今みなさんがしなければならないことは、自分が加入している保険について
きちんとした見直しを行うことです。
ここでいう見直しとは、保険会社が次の商品を売り込むために勧めてくる見直しとは、
根本的に違います。自分が入っている保険が、本当に自分にふさわしい保険かどうか、
あるいはそれ以前に、保険に入ることが正しい選択かどうかも含めて検討するということです。
生命保険の見直しは、みなさんが考える以上に重要な意味をもちます。なぜなら、きちんと
見直して、自分や自分の家族に適した生命保険に切り替えれば、生涯に支払う保険料が
数百万円単位で違ってくるからです。』

◆保険会社の言いなりになっていないか

◎見直しは自分でやらないと失敗する

『 見直しをすることが、なぜ保険会社にとって好都合なのでしょうか。それは、見直しを
きっかけとして古い保険を下取りし、新しい保険に加入させる「転換」という手法をとり
やすいからです。
では、なぜ保険会社は転換させたがるのでしょうか?
1つは新しい契約ができるからです。
保険会社は新しい契約をとってくることで社員や外務員を評価します。更新型だと見直しが
あるので、それをきっかけに新しい契約をとりやすいのです。お客さま1人で2度も3度も
契約してもらうためには、更新型が好都合なのです。
もう一つは、お客様にとって有利で、保険会社に不利な契約を解約させることができるから
です。転換と解約は違うと思っている人もいるでしょうが、転換はまぎれもなく解約なのです。
例えば、古い車を下取りに出して新しい車を買うときは、古い車を売ってそのお金を頭金に
して新しい車を買います。生命保険の転換もまさにそれと同じことです。そのうえ、上の図の
ように積み立ての一部が掛け捨てになって損をすることもあります。
この転換をさせるために、10年ごとにの更新型は好都合なのです。そして、「このまま
10年後に更新すると保険料が上がります。ここで転換をすれば保険料の上がりをおさえる
ことができますよ」という“悪魔の囁き”をするのです。
結論として、古い契約で保険料が割安な保険は、絶対に解約してはいけません。』

◆生命保険で得をすることはありえない

『 「入院にしたら日額1万円が支払われ、無事故であれば10万円が戻ります」
このようなテレビCMを見ると、これは得だと思わず判断してしまうのではないでしょうか。
しかし、それは大きな間違いです。生命保険に過度の期待をしてはいけません。生命保険は
儲けるための商品ではなく、まさかのときに、どうしてもお金の都合がつかないような事態に
備えるためのものです。つまり安心という価値を買う商品です。
したがって、支払ったお金よりも得られる効果のほうが小さくて当然なのです。』

『 ある意味、生命保険は宝くじと同じではないでしょうか。宝くじは、当たれば大儲け、
外れたら投じたお金は戻ってきません。生命保険と宝くじの大きな違いは、宝くじは当たって
ほしいけど、生命保険は当たってほしくないというところでしょうか。』

◆誤解しやすい定期付終身とアカウント型の違い

◎わかりにくい商品のほうがよく売れる

『 正直、私のような保険のプロでも、この商品の仕組みはわかりにくいものです。どうして
こんなにわかりにくいものにしたほうが、売る側に都合がよいからです。
わかりにくいのは、保険の仕組みだけではありません。さまざまな保障を特約として
つける場合もそうです。みなさんは次の言葉から、何を保証しているのか想像できますか。
シールド、スーパーリライ、リガード、疾病傷害特約、特定損傷特約などなど。
消費者は、こうしたわからないものをしっかりと見極めることが大切です。』

◆貯金があれば医療保険はいらない

◎医療保険では元はとれない

◎貯蓄で自家保険をつくるほうが得

『 保険会社は、いわば胴元になって保険事業を運営しているようなものです。そのため、
医療保険で元をとることはきわめて難しいでしょう。であれば、一番良い方法は自分が
胴元になること、つまり貯金をしておくことです。これが“自家保険”という考え方です。

◆子ども用の保険はいらない

◆必要な保障に見合う保険を選んで無駄をなくす

◎補償額が減っていく合理的な保険を選ぶ

『 ここからは、具体的な保険商品選びに入りましょう。もしものことが起こったときの
必要保障額はだいたい把握できたし、保険期間は働ける間と設定しました。次は、
必要保障金額がその保険期間にだんだん減っていく保険を探せばいいということになり
ます。
そしてその要求に手っ取り早く応える商品として、「逓減定期保険」があります。
逓減定期保険の仕組みは次ページの図の通りで、団体信用生命保険と同じです。また、
87ページで見た必要保障額のシュミレーションの図形にピタリと合っています。
逓減定期保険の「逓減」とは、徐々に減っていくという意味です。保障額が毎年均等な
額だけ減っていき、最終的にゼロになるのではなく、最後の2年とか5年とかは一定の
保障額が維持されるような仕組みになっている定期保険です。保障額は下がっていきますが、
保険料は保険期間を通じて同じです。
この逓減定期保険の保険料と通常の定期保険の保険料とでは、当初の保険金額と保険期間
を同じにすると、どれくらい違うと思いますか?・・・』

◆借金は遺さずにお金だけを遺す

◎生命保険で遺産を遺す方法 P-141

★生命保険の見直しのタイミングは、いつでも良いそうです。
一般的には、子供が産まれたり、不動産を購入したりするタイミングも有りです。

しかも、
団体信用保険の加入を考えると、減らすことを考慮すべきとのことです。
保険の加入を考えている方は、
営業の方のセールストーク以外に、
この本を、ざっくり目を通すと非常に役立つと思います。

住宅ローンのライフプランと、
生命保険のライフプランがやや、違う点が面白いです。

本日は、この辺で。

 

投稿者 himico-blog