新日本監査法人編「損益分岐点がわかる」実業之日本社

書評

今日の一冊は、

新日本監査法人編「損益分岐点がわかる」実業之日本社

 

損益分岐点というのは、よく聞く言葉です。
ご存知の方は多いと思いますが、
経営分析の、基本中の基本なので、私自身の為に解説します。

「利益が生じるか損失が生じるかの分かれ目となるような、
利益の金額がちょうどゼロとなるときの売上高のことを
損益分岐点といいます。」

費用は、変動費固定費とに分けられます。
固定費とは、売上の増減に関わらず一定にかかる費用です。
変動費とは、売上の増減に対して一定の割合で増減する費用です。

例えば
固定費としては、人件費、賃借料、リース料
変動費としては、商品などの仕入、原材料費、販売手数料
などが挙げられます。

実際に、何を固定費と変動費に分けるかは、
業種や会社独自の基準で決めていることが多いです。

この考えをもとに、損益分岐点図表というのがあります。

この本では、さらに踏み込んで、

◆損益分岐点の活用法
◆利益を生む(ケーススタディ)
◆新しい損益分岐点の考え方

という展開があり、さらに

損益分岐点から目標売上高を求める
赤字製品の販売をやめるべきか
人件費のアップはどこまでできるか
営業マンの採用はどこまでできるか

などの解説もあります。

仕事がらさまざまな、管理会計の帳票にであうことがあります。
ちょっと見てだけでは、難しくて理解できない、
複雑な配賦がからんだ、部門別管理会計の帳票や
逆に、素人でも分かるようにと、科目を大幅に集計したものなど
本当に会社があるだけ、帳票の種類があるのではないかと
思うえるくらい、会社さま独自に研究されています。

ただ今日紹介した、固定費・変動費の考えか方は、
シンプルですが、奥が深いようで、
印象としては、業績が安定している
しっかりした会社さまほど重視されているような気がします。

本日は、この辺で。

2020年3月20日追記

 

父親である創業者の起こした会社を、自分自身で、再建(ターンアラウンド)をしました。

その経験から思うのは、

この損益分岐点と、固定費が一番大事な考えだったというのが間違いないことです。

 

経営者は、普段あまり、自社の損益分岐点を意識していません。

とりわけ、どんぶり勘定の小さな会社ではそうなりがちです。

 

しかし、

ひとたび、赤字になると、キャッシュがあっという間に流出していきます。

その時に、キャッシュの流出を止める、止血するために、一番大事なのが、固定費を削減することです。

いわゆるリストラで、

家賃・人件費という固定費の中でも、大きな割合を占めるものを削減します。

 

どこまで、削減すればよいかというと、

既存の売り上げが変わらないという前提ならば、損益分岐点売上高から逆算した数字まで、固定費を削減します。

まだ、売上が下がるという見通しがあるのならば、

さらに、それ以下に下げます。

 

僕の場合は、社員との一致団結により、

そこをクリアすることができました。

その上で、変動費・変動費率まで下げるアクションを取りました。

その結果、

ビジネスモデルが変わるまではいきませんが、

非常に利益が出やすい体質となり、

早期に、借入を返済して、実質無借金経営を達成することができました。

 

ですから、

損益分岐点と、固定費がとても、経営者にとっては重要だと言えます。

逆に言ったら、とりあえずは、それ以上難しいことを学ぶ必要なありません。

この一点に絞ったこの本は、素晴らしい!

 

こちらも、キャッシュフロー経営を学ぶのにおすすめの1冊です!

和仁達也「脱★ドンブリ経営」