コロナ融資のあと、確実にくる銀行の貸し渋りに備える

資金調達

半沢直樹にでてきた「貸し剥がし」って何?

コロナ融資のあと、今まで通り、融資が受けられるのか?

「貸し渋り」にあう前に、どうにかならないか?

 

そんな疑問にお答えします。

まずは、

一つだけ結論を言うと、

間違いなく、「貸し渋り」が来るので、

社長・個人事業主は、それに備えてください。

 

国民的ドラマ半沢直樹の主人公、

半沢直樹の父、半沢慎之助さんは、

冷酷な銀行の犠牲者という位置付けだ。

 

産業中央銀行に融資を引き揚げられ、

担保の土地を差し押さえられた彼は、最後に自殺します。

 

バブル崩壊、リーマンショックのあと、

経済苦からの自殺者は大幅に増加した。

個々の実態は分からないが、

その多くが、個人事業主・経営者だったと言われる。

 

このコロナの経済苦境では、

今のところ、自殺者が増えたという、

話はないが、

今後、予断を許さない。

 

もちろん、言うまでもないんだが、

会社が倒産しようが、

自己破産しても、自殺する必要は一切ない。

 

政府も必死で、経済・金融対策を打っていますが、

経営者が、自助努力で、「貸し渋り」を防げることを、

一緒に学んでいきたいと思う。

 

目次

  1. 「貸し剥がし」と「貸し渋り」は違う
  2. 金融庁からの指導・監督もあり、「貸しはがし」はできない。
  3. コロナ後に、「貸し渋り」が来る、その対策

 

1、「貸し剥がし」と「貸し渋り」は違う

 

「貸し剥がし」とは

 

実際に、僕の会社は、まだ社長交代する前の父の代に、

「貸し剥がし」にあったことがある。

某メガバンクの担当者から、言われた言葉。

「いったん、期日前だけど月末に一括返済してもらったら、

 月初に、追加融資しますので、お願いします。」

 

これを信じて、返済したら、

その後、担当者とは、一切、連絡が取れなくなった。

しばらくして、

前任が移動したと言って、来た、担当者は、その経緯を知らないという。

 

もちろん、

追加融資は出なかった。最初から、嵌められていたのだ。

しかも、その銀行は、ほぼメインバンクと言っていいくらいの、

深い付き合いだった。

 

バブル崩壊のあとは、

こんな話がゴロゴロあって、珍しい話でもなんでもなかった。

実際、多くの会社がこうした事態に直面して、倒産したかもしれない。

 

貸しはがしとは、

金融機関が、融資しているお金を、強引に回収することを言う。

目的は、銀行の自己資本比率と言われる数字を上げて、

経営・財務を健全にするためだ。

契約の返済期限より、早く回収しようとする行為で、

中には、契約違反・不法行為がある。

 

「貸し渋り」とは

 

それに対して、

「貸し渋り」というのは、今まで定期的に融資していた会社に、

その融資を取りやめたり、大幅に減額したり、条件変更することだ。

 

銀行が、以前なら稟議が通った案件を、

支店はOKだったら、

本店の審査が落ちたなど、いろいろな理由で、融資を断ってくる。

 

それまでは、お金が必要だったら、いつでも言ってください、

それどころか、もっと借りてほしいい言われていた経営者が、

銀行の態度が豹変するのに、驚かされます。

もちろん、腹のひとつも立ちますが、全て後の祭りでした。

 

しかも、コロナ融資のあとは、

実際に企業の借入金が増加しているという、

融資を断るには、格好の材料があるので、

僕は、銀行が「貸し渋り」に動くのは間違いないとみています。

 

金融庁からの指導・監督もあり、「貸しはがし」はできない。

 

政府は、予算を組んで、公庫や保証協会を通して、

コロナの影響を受けた起業に資金を融資しています。

 

そのおかげで、

一息ついている会社も多いが、

それでも、資金繰りが行き詰った会社がでてきている。

 

そこで、

政府は、金融機関の監督省庁である、

金融庁から、

金融機関へ、

中企業のリスケに応じるように、通達をだした。

 

しかも、

毎月、その実績を報告する義務付けもした。

 

実際に、

今年の3~6月のコロナ・リスケの実績は

総数、115,697件に対して、

実行、77,744件で、

実行された率は67%。

他に30%が審査中なので、

合わせると97%が実行もしくは検討中。

 

しかも、完全にダメだった

謝絶と取り下げは、なんと2.5%。

かなりの数が、リスケに進む見通し。

 

https://www.fsa.go.jp/ordinary/coronavirus202001/kashitsuke/20200626.pdf

 

このような状況なので、

 

今後数年間続く見通しだ。

そこで金融庁の指導・監督が続く状況で、

銀行は、とても「貸しはがし」をすることはできない。

 

金融庁の「貸し渋り・貸し剥がしホットライン」

https://www.fsa.go.jp/receipt/hotline/index.html

 

しかし、

貸し渋りは、できる。

こちらは、あくまでも銀行が主導で、

次回の融資契約を行わないという、

正当な経済行為なので、行政指導が及ばない。

 

融資が焦げ付く可能性がある、

会社に、金融機関は、融資をしないのは当然の話だ。

そもそも、

コロナ融資だって、すべての企業が、審査に合格しているわけではない。

 

緩やかな「貸しはがし」とは

今回のコロナ融資に限らず、

一般的に、公庫や保証協会を利用した公的融資の資金を使って、

民間金融機関の融資を返済することは禁じられている。

 

だから、流石に、銀行からコロナ融資で借りたお金で、

自行の借入金を一括返済してくださいとは、言ってこないでしょう。

強要したら、まさしく「貸しはがし」と認定される。

 

ただし、今まで定期的に、年に1回は折り返し・借り換え融資をしていた

ものをなくすことで、

直実に自行の貸し出し残高を減らしていく。

これが、貸し渋りだ。

 

ただ、別の側面から見ると

積んでおいたコロナ融資の資金が、

銀行の返済に充てられていくわけですから、

結果として、

既存の銀行融資を、コロナ融資で、肩代わりしたことになる。

これは、緩やかな「貸しはがし」といえる。

 

コロナ後に、「貸し渋り」が来る、その対策

 

ここまで、

これから数年後にくる、「貸し渋り」の時代が予測できたことで、

では、その対策をどうするのか?という話だ。

 

  1. コロナ融資を借りられるだけ借りる
  2. 利益を出すために、売上を増やす
  3. キャッシュフローを黒字にするために、経費削減する

コロナ融資を借りられるだけ借りる

このブログでは、何度かお伝えしています。

コロナ融資の3年間無利子という国の支援を最大限に活用して、

対象企業については、コロナの2波・3波に備えて、手元資金を厚くしておくことだ。

コロナ緊急融資制度(公庫・保証協会・銀行)まとめ【随時更新】

 

利益を出すために、売上を増やす

銀行は、融資先を厳しく選別するということであって、

まったく、融資をしなくなるわけではない。

コロナの影響で、赤字企業が増える中で、

増収増益の会社には、これまで以上に、積極的になる。

 

そこで、自社の強みを伸ばして、売り上げを増やしたり、

新規事業に積極的に投資して、

売上・利益のアップを図るには、絶好のチャンスだ。

 

キャッシュフローを黒字にするために、経費削減する

とは言え、コロナ融資で借り入れた資金を、

まったく不確かな新規案件に投資するもの、不安である。

 

そこで、

短期間的には、売上・利益のアップが見込めない会社については、

事前の策として、リスケに備えることも大事。

それは、

リスケを受ける場合の大前提である、

キャッシュフローの黒字化だ。

中小のコロナ倒産を防ぐ「コロナ・リストラの3ステップ」

 

リスケを受けるためには、

金融機関へ

自社のの再建計画の提出とその承認が必要となる。

そこには、1年間リスケしたのちには、

通常返済に戻れるシナリオだ。

 

しかも、

リスケ中、そしてリスケ後しばらくは、

追加融資を受けることができなくなる。

こうしたことから、

リスケを受ける前提というのが、

損益計算書上の黒字はもちろんのこと、

キャッシュフローがプラスサイドで安定することが不可欠だ。

 

だから、

信金繰りが厳しくなってバタバタするのでなく、

不要となるかもしれない再建計画をあらかじめ考え、

そのための経費削減策の策定や、

可能なものは前倒しで実行していく準備が重要となる。

 

まとめ

「貸し剥がし」と「貸し渋り」は違う。

「貸し剥がし」は、バブル崩壊からリーマンまで、

もはや、経営者が正しい対応をすれば、銀行が「貸し剥がし」を

強要することはできない。

 

「貸しはがし」ができない、金融機関は、来年以降、間違いなく、

「貸し渋り」をしてくる。

コロナ後に、「貸し渋り」が来る。

その対策

  • コロナ融資を借りられるだけ借りる
  • 利益を出すために、売上を増やす
  • キャッシュフローを黒字にするために、経費削減する