小山 昇 本まとめ (株)武蔵野

書評 経理本

さて、今日の一冊は

(株)武蔵野 代表取締役社長 小山 昇著「カリスマ社長が教えるこの先稼げる人だめな人ずっと」

この会社は、日本経営品質賞を受賞した
素晴らしい中小企業の現役社長です。

「部下の管理ではなく、仕事の管理をする」の章では、
人間関係はあいまいなもので、その改善など絶対に期待すべきでない。
そこで、「仕事」の管理が重要と説いています。
例えば、担当者の訪問スケジュール管理、アポイントは取れたか、
見積りは提出したか、などなど細かな仕事に目配りする。
さらに上を行く為には、管理しない仕組みを作ることが最良。
例をあげると、部門別損益管理のための基礎数字を各部門長に
提出されるが、現場の上長自らが、
絶対遅れることなく、最新のものに改めている。
なぜか?
そうしないと他部門の経費が自部門の経費となってしまうことがあるからです。
やらざるをえない仕組みを作り、結果として管理する総務部門はたったの一人。
多くの中小企業では総務・経理が一体となっている会社さんが多いので、
これは凄い経理業務改善と言えます。

またバランスシート(貸借対照表)の見方も伝授しています。
ごまかせる科目とごまかせない科目がある。
預金や借入金などは、ごまかせない。
なぜなら数字を銀行が握っているから。
在庫や売上は、どうにでもなる。
そこで、売上が一割上がると売掛金や買掛金も正比例で増加する
関係に着目する。
その視点でバランスシートを見れば、一割ましになっていることを確認し、
異常値がないかどうかをチェクする。(50%や200%など)
そうした感覚を養うことが重要だと述べています。

いろいろと参考になり、また厳しい意見を書かれていますが、
意外な一面もあります。
年賀状と社員の誕生日カードは、宛名も中身も全て手書き。
会社で人を誉める習慣を作る(サンクスカード)。
体調が悪い人は、さっさと帰らせる。
上司の責任として、部下の健康管理をする。
自腹を切って、部下のためにお金を使う(地域一番店でご馳走する)
などなどです。
ここでも、情けの部分と数字の合理性の割り切りとの絶妙のバランス
本当に素晴らしいですね。

本日は、この辺で。

『「決定」で儲かる会社をつくりなさい』小山 昇(著)

出版社: 河出書房新社 (2007/1/6) ISBN-13: 978-4309244051

目次

第一章 会社の将来は現在の「決定」で決まる
経営計画書は生き残るための道具
経営計画書で脱・ドンブリ経営

第二章 経営のありようを「決定」して利益を出す
まず決定せよ、それから決定を実現する手段を考えよ
銀行の融資を受けるのも社長の決定次第

第三章 人材への対応を「決定」してモチベーションにつなげる
社員に誇りを持たせ、成果につなげる人材の活かし方を考える
正しい人事のあり方を決定して不満要因をなくす

第四章 組織のあり方を「決定」し、強い会社をつくる
「勝ち残る」という決定があったからこそ現在のわが社がある

◆悩んで決めても結果は変らない

『 すべては、やり方ではなく決定で決まる。ここを間違えて「どのようにしよう」と、
やり方を決めてしまうからうまく進まないのです。まず「変える」決定が大切です。
では、どのように決定していくのが正しいのでしょうか?
答えは「早く決定する」です。
いきなり正しく決定するのは不可能です。正しく決定しようと思うと時間がかかります。
仮に正しく決定できても、お客さまから見て正しいか間違いかが問題です。すべてはお客様から
見てどうか、です。・・・』

◎少しの変化を積み重ねることで正しい姿に近づける

◎決めなかったことはどんなに簡単でも実現できない

◆社長の人格を決定するのは数字しかないと肝に銘じて経営にあたれ

『 計画で大切なのは、数字です。数字はそれだけで言葉であり、人格です。』

◆経営計画書で脱・ドンブリ経営

『 嫌なものは見たくない。辛い現実は知りたくない。それは人間の本能のようなものです。
しかし本来、社長は社内のだれよりもこうしたことを知悉していなくてはならない。自社の
姿をきちんと把握することなしには、改革など決してできません。
計画を立てるときは、大前提として自社の基礎データ(数字)が正確でなくてはならない。
「なんとなく」とか「勘で」とかで立てた計画は、当初はうまくいったとしても、遅かれ早かれ
破綻が生じます。・・・』

◎数字で自分の知りたくない現実を知る

『わが社は月末に締めたら、翌日にはB/SとP/Lが出せます。なぜそんなことができるのか。
答えは単純です。そういう仕組みにしているからです。
会社にとって、月末にならないとわからない数字はにか。売上や月末締の給料、そして
仕入です。しかし売上は毎日計算できるし、月末締の給料は十五日締の二十五日払いにすれば
よい。問題は仕入です。これを月末にすると、仕入れ先業者から請求書が届くのは早くて翌月
五日、遅いところでは十日になるので、月末締の翌日にB/S・P/Lを作成するのは絶対に無理です。
そこでわが社は、仕入を毎月二十日締めとしました。・・・』

◆会社とは利益を追求する集団であるという意識を浸透させろ

◎「なにを」「どうしたら」「どうなる」を明確にしないと社員は動かない

◆やりたいことより「やらないこと」を決めるとうまくいく

◆支払手形をなくすも残すも社長の決定次第

◆銀行の融資を受けるのも社長の決定次第

◎融資を受けて返済した実績は大きな財産となる

◎長期借入を実現するための簡単な方法

★株式会社武蔵野の小山社長の最新作です。
目からウロコの、考え方満載です。

わたしは、大企業の社長が書いた経営書や、
上場企業向けのコンサルタントが書いた本を原則は読みません。
そういう意味では、MBA絡みも本来、読まないのです。

なぜなら、自分の勤めている中小企業の実務には、参考にならないからです。
この辺は、ランチェスターの弱者の戦略が詳しいです。

逆に、中小企業の社長の本は、大好きです。
最低でも、二つや、三つは、即、真似できるアイデアがあり、
たとえなくても、どんな考え方を持っているか、
日常的になにをしたり、考えているかなど、ヒントになることがたくさんあります。

ただ、
現在は、大企業でも、創業社長の本は、さらに勉強になります。
そういう意味では、稲盛さん、本田さん、井深さん、松下さんなど、
何度読んでも飽きません。

本日は、この辺で。

編集後記

不二家の事件は、ちょっと、残念です。

ウチのぶーちゃんは、大好きなレストランで、

よく家族で食べに行きます。

お店の方も、フレンドリーで、適度に店を空いているので、子供連れの家族には

利用しやすいのです。

しかも、ホットケーキは、大人が食べても十分美味しい。

数あるファミレスのチェーンでは、No.1だと確信しています。

それだけに、とっても、悲しい事件です。

いちファンとして、早く、改善して、立ち直って欲しいものです

 

『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる―社員ニコニコ業績ピカピカの法則』小山 昇(著)

出版社: ダイヤモンド社 (2007/7/13) ISBN-10: 447800045X

『 掃除や職場環境の整理・整頓に取り組んだことで、社員のモチベーションを高く維持することに成功した
会社や、わずか数年で経常利益を3倍にした会社、年商を急回復させた会社の例が多く出てきます。
「たかが掃除」であっても、それで組織が改善され、高収益体質になることは、決して偶然ではありません。
どうして掃除でそこまで改善されるのか?
それは、掃除こそ組織を掌握し、人材を育成する最上の手段だからです。人材が鍛えられたら、組織も
改善されるのははく自明の理です。・・・』

『 昨今では、風水や占いなどと結びつけた掃除のマニュアル本がちょっとしたブームになっているようです。
しかし、経営は断じてオカルトではありません。だから掃除さえすればいい、きれいにしておけば運気も
上昇するなどと考えてはいけないのです。
具体的にはどうしたらいいのか?そのノウハウを解説しているのが本書です。
本書を参考に、ぜひ皆さんも掃除に取り組んでください。
そしてそれを辛抱強く続けてください。1年後には会社が大きく変わっていることが実感できるはずです。
社内が明るくなり、仕事がしやすくなり、社員同士のコミュニケーションが円滑になっていることに
気づくはずです。そしてこうしたことが一体となってシナジー効果が生まれ、会社に有形無形の大きな財産を
もたらすはずです。』

◆覇気のない社員のモチベーションを上げるには

『 どうしたものかと私は頭を抱え、一時はやる気のない幹部社員を解雇することも本気で考えました。しかし、
その直前で「待てよ」と思い直したのです。
覇気のない社員を解雇したところで、代わりに優秀な人材が入社してくれるとは限りません。しょせんは
田舎の中小企業です。
だいたい社長の私からして落ちこぼれなのに、優秀な社員など入ってくるわけはありません。社長の私自身が
落ちこぼれである以上、社員を入れ替えたところで状況は改善されません。ならば、いまいる人材を鍛え直す
のが最善だろうと。
私は、社員に誇りを持たせるにはどうしたらいいか、腐りかけた秋刀魚の目を「鷹の目」に変えるには
どうしたらいいかを考えました。そこで行き着いたのが、「小さなことでもかまわないから一番になる」でした。
二番や三番ではダメです。それでは自己満足にすぎず、社員は誇りを持てません。
では、何で一番になったらいいかと私は思考の駒を進め、行き着いた先が「業界で一番整理整頓の行き届いた
会社になる」でした。これなら落ちこぼれ集団でも努力すればできるぞと。』

◆「掃除で一番」で社員の目の色が変わった

『 掃除がよいのは、簡単でお金がかからないことです。「地域でシェア一位」「売上ナンバーワン」は、そう易々と
は達成できません。しかし掃除なら落ちこぼれでもできる。しかもベテラン社員も新人も、同じようにできる。
ここが重要です。』

◆3週間の海外旅行を急遽キャンセル!
90万円をフイにして掃除に取り組む

『 運がよかったのは、私はH社のベンチマーキングに社員の石原光男を同行させていたことでした。私は業務終了後の
午後7時、わが社の第三支店に全社員を集めました。そして石原を指名し、「昨日見てきたことを全部話しなさい」
といいました。
これが重要です。社員は基本的に、職責の低い人間ほど信用する傾向にあります。社長である私が話したのでは
「本当かな」と思われかねません。』

◆感性は持って生まれたものではない

『 人を鍛えて組織を掌握するには、掃除をさせるのが一番だからです。いや、これ以外に方法はないといっても
過言ではありません。私の見る限り、社内が汚い会社は組織もバラバラです。・・』

『 感性は持って生まれたものではありません。後天的訓練によって育てるものです。持って生まれた「素質」は
鍛えようがありませんが、感性は心がけ次第でいくらでも豊かになります。感性が豊かになると、より多くのことに
気づけるようになり、その気づきがさらに完成を磨きます。
お客様を慮ったサービスを実現するためには、社員に豊かな感性が備わっていることが不可欠です。利益は
お客様満足度を追求した結果です。だから環境整備の充実とともにわが社の業績も伸びていったのです。』

『社長!儲けたいなら数字はココを見なくっちゃ! 』小山 昇(著)

出版社: すばる舎 (2007/11/28) ISBN-10: 4883996190

目次

第1章◆「見るべき数字」を見ていなければ、会社は絶対に儲からない!
第2章◆赤字のサイン、儲けのシグナルはココに出る!
第3章◆バランスシートの数字を動かすと、資金繰りが一気に変わる
第4章◆出すべくして結果を出す、利益計画の立て方・考え方
第5章◆目標数字を何がなんでも達成する、強い組織をつくる!

◆社長の人格は「数字」で決まる!

◎あいまいな言葉は排除。数字こそすべて

◆儲けは見ても
バランスシートは見ていない社長が9割

◆数字を追いかけるのは
「異常値」をいち早くつかむため

◆売上の動きを左右する
「先行指標」をマークせよ!

◎政府発表の景気予測では遅い

『 いまはもうやっていませんが、毎年12月の第二日曜日にデパートに出かけ、午後一時間、出入り口で
デパートの袋を持っている人をカウントするというチェックもしました。デパートで袋を持って出てきた
人は、買い物をした人です。その数を数えれば、最新のデータがリアルにわかります。
1年だけでは何もかわりませんが、毎年同じ場所、同じ時期、同じ時間に定点観測すれば、景気の変動も
読み取れます。
政府や日銀が、景気に関するいろいろな指標を発表しています。しかし、私は公式の発表よりも実体経済を
大切にしてきました。』

◆赤字も黒字も
「なるべくしてなった」結果

◎まず利益目標ありき。それを達成する戦略を練る

『 会社が赤字になったら、その原因は何でしょうか。景気が悪くなって、商品が売れなくなったせい?あるいは
ライバル会社が台頭して、シェアを奪われたせい?
いずれも無関係ではないが、じつはもっと大きな原因があります。それは社長自身が「赤字でもかまわない」
と思っていたせいです。
わが社も赤字になったときは、「ベストを尽くした結果、たまたま赤字になった」と言い訳しました。しかし、
この考え方は間違っていました。・・・』

◆小難しい、教科書的な
会計の知識はいらない!

◆売上10%アップで
利益が倍増するカラクリ

◆赤字部門を急にやめたら
赤字がもっと増える!

◎少しずつ人員を移動させてソフトランディングを

◆家庭向け商品は
「客数」アップが儲けのカギを握る

『 武蔵野が今日まで成長を続けたのも、客数を伸ばす戦略を取ってきたからです。
左の表は、わが社の某支店のお客様件数表と全社お客様件数表です。(P-89)この数字は、毎月の会議で各支店から
報告され、手書きでどんどん書き込んでいきます。
このような客数を正確かつ迅速に把握できる仕組みをつくって、客数増加の確認をします。客単価のデータも大切
ですが、社長がチェックすべきは客数のデータです。
では、そうすれば客数が増えるのか。・・・』

◆借入金ゼロをめざすな。
銀行からはどんどん借りろ

◎いざというとき借りるには日頃の借入実績が重要

『 会社も同じです。無借金経営の会社が急に融資の申し込みをすると、銀行は「経営が悪化して、相当に追い込まれて
いる。回収に不安があるから、新規の融資は様子を見よう」と考え、「部門別損益を出してください」「資金繰り表を
提出してください」と時間稼ぎする。』

◎付き合う金融機関は多いほどいい

◆社長の「個人保証」「根抵当」は外せる!

◎銀行には財務状況を包み隠さず報告する

『 正直、悪いことは私も隠したくなります。しかし、ウソの報告をすると数字で辻褄が合わなくなる。1年に一度なら
適当にごまかせますが、毎月ではムリ。そこであえて毎月、報告に行くことを自分に課しています。毎月行けば、
報告にウソがないことは銀行もわかります。だから多少、業績が悪くても、信用して融資をしてくれる。』

◆まずは「いま、いくらの利益が欲しいか」
決めなさい

◎未来の儲けは社長自身が「決める」もの

◆「5年で売上2倍」をめざせば、
新規事業のアンテナが立つ

◎新しいことに挑戦しないと、まず達成不可能

★ちょっと、変わったことをいう、社長さんです。
借金はどんどんしろとか、無借金経営を目指すなとか。

決めた額以上に利益を出すな、までいくと、多くの人は首を傾げると思います。
私も、全てに同意できるわけではありません。

ただ、30年以上社長業をつづけ、その間、ほとんど増収増益ということなんで、
その実績に裏打ちされている点は、説得力があります。
毎回、そうですが、
ネットやFAXで、DVDが無料で貰えたりします。
これが、また、本当に、損はないものです。

中小企業の経営者に、お勧めします。

ほんじつは、この辺で。

編集後記

会社の固定電話が、ソフトバンクになりました。

携帯がソフトバンクの社員は、事前に登録すると、会社との電話のやりとりが無料になるそうです。

わたしは、AUなので、残念です。

家族割などもあるので、

私が変えようと思うと、妻の分も、たまつきで変える必要があります。

子供は、もちろん、携帯を持たないので、影響は小さいですが、

子供も携帯を持っている家庭だと、ちょっとやそっとで、キャリアを変えるわけには行きませんね。

下手したら、友達の「輪」にも、影響しますね。

『社長が変われば会社は変わる! ホッピー三代目、跡取り娘の体当たり経営改革』石渡美奈(著)

出版社: 阪急コミュニケーションズ (2007/9/14) ISBN-10: 4484072211

目次

プロローグ 私は空飛ぶ看板娘
第一章 「経営の師匠」との出会い
第二章 嵐吹き荒れる「維新」前夜
第三章 「ホッピー」誕生物語
第四章 跡取り娘の履歴書
第五章 ホッピーの力
第六章 ミーナの新・経営改革
エピローグ 西暦2010年 創業100年に向けて

◆門を叩いて、弟子入り志願

『 小山さんのもとでどんな勉強を始めたのかという話に移る前に、私がなぜこの時期、自分の転機ともなる
出会いを迎えることができたのか、振り返ってみたい。
1、問題意識を持っていたから。
2、問題としていること、求めていることを、常に周囲に発信していたから。
だと思う。
まず、問題意識を持って自分で主体的に何かを求めなければ、何も始まらない。問題意識は、具体的であれば
あるほどいい。動機が不純だとなおさら良い。ただ漠然と、「将来、どうしたらいいんだろう」みたいなことを
考えていても、行動が伴わなければ何も起こらず、何も変わらない。
私の場合は、
「これから三代目を継ぐにあたって、自分には経営者としての知識やノウハウが不足している。→そこをなんとか
しなくてはいけない。→まるごと指導してくれる師匠が欲しい」
という、きわめて不純な問題意識があった。』

◆世の中には、儲かる仕組みがある

『 小山さんのすごいところは、自社の経営計画書や各種業務マニュアル、P/L(損益計算書)やB/S(貸借対照表)
まですべて公開して、セミナーを行っていること。新卒社員の面接や会社の勉強会など、実際の業務にも参加させ
てもらえるので、まさに超「実践的」に経営を学ぶことができる。
ちなみに小山さんが作る経営計画書は、バインダー方式ではなく手帳方式で、社員全員と取引先金融機関に
配られている。経営計画書の後ろのほうには、年間スケジュールが記載されているカレンダーもあるので、
社員全員が年間スケジュールを共有することができる。
私が小山さんを信頼する理由の一つは、ご自身が中小企業の経営者でもある、という点だ。同じ世界でご苦労
なさってきた大先輩から、きわめて実践的なことを教えていただくという感じで、企業の空論は一つもない。』

◆安曇野での涙の合宿

『 一年目、もともと勢いづきやすい私は、あれも、これもと取り入れて、かなり欲張った経営計画書を作った。
そうしたら面談の時、突っ返されてしまった。
「カッコつけてたくさん方針を書いても、できっこないよ。最初はペラペラの薄さでいい。それまで経営計画書
なんてやっていない会社がいきなり分厚いものを作って、方針がたくさん書いてあったら、社員は放心状態に
なってしまう。だから、本当に大事なことを一つ、二つだけでいいんだ。それができたら翌年、また項目を
足していく。そうやって、少しずつ実力をつけていくんだ。武蔵野は二十年やり続けて今の経営計画書がある。
いきなり武蔵野と同じようにやろうったって、無理だよ」』

◆入ってびっくり、会社の実情

『 工場に足を踏み入れると、麦芽汁の香りに、ふっと子どものころを思い出す。私にとって工場は、なんとなく
懐かしさを感じさせてくれる場所だし、製造現場で働くのは新鮮な経験だった。しかし「よし、頑張るぞ!」
と勇んで入社した私は、入社直後に”もしかして、大変なところに来てしまったかも”と感じ始める。
それまで私は大手食品会社、広告代理店など、いわゆる一流企業と呼ばれるところで働いてきた。だから
「会社」というのは、きちんとした組織があって成り立っているものだと思っていた。だから「会社」という
のは、きちん組織があって成り立っているものだと思っていた。ところがホッピービバレッジは、言ってみれば、
家内制手工業の延長のような会社。組織もなければ、仕事を円滑に進めていくための「仕組み」もない。情報を
みんなで共有する、ということすらないありさまだった。』

◆同族経営につきもののお家騒動

『 当時のわが社の状態をひとことで言うと、風通しの悪い、埃のたまった古屋と言ったところだろうか。閉鎖的で
変化を好まない、旧態依然とした体質。身内の確執からくる派閥争い。若手の人材不足。当然、活気もないし、
何か新しいことにチャレンジしようという雰囲気もない。その中で、なんとか会社を立て直そうともがいている
父は、気の毒でもあった。父はとてもお人よしで、情に厚い人だ。それだけに、思い切ったことはできなかったに
違いない。』

『 変化を恐れる気持ち。硬直化した思考。現状に甘んじてしまう怠惰。そういった”退廃”が、ホッピービバレッジ
という会社を、暗くてカビ臭いオバケ屋敷にしてしまっていたのだ。』

◆1000万円の大赤字

『 でも、失敗した本当の理由はここではない。
入社したばかりの私が肩をいからせ、知った風でいい気になり、いきなり否定から入ったこと。私の態度そのものに、
そもそも問題があったのだ。ラベルのデザインがダサかろうと、色が薄暗かろうと、それはそれで試行錯誤の経験を
重ねた上で生まれたデザインであり、そこにはきちんとした理由があったのだ。
そして、先輩社員たちは毎日、汗を流し、かかとをすり減らしながら、ホッピーの小売市場への進出という新事業に
これもまた、苦労を重ねていた。
そんな先人たちの苦労や努力を何も知らない生意気な小娘が、それらをいきなり否定して、誰がこんな娘に
協力しようと思うだろうか。』

★今日の日経新聞でも、
お師匠の小山社長と、大きく、広告になっていました。

小山社長の本をすべて読んでいる人には、あれか、これか、と武蔵野のノウハウですが、
ハッピーミーナと、体当たりぶりには、驚かされました。

ブログも見ましたが、
社員の写真や、ご本人の写真がこれでもかと、露出があるので、
なかなか真似できないなと、思います。

本日は、この辺で。

小山 昇(著)『強い会社をつくりなさい』

阪急コミュニケーションズ (2006/6/13)

目次
1 心得の心得―まずは「はたらく」心得
2 仕事の心得―仕事の仕組み
3 時間の心得―みんなに平等に与えられた資産
4 コミュニケーションの心得―ビジネスの基本
5 組織の心得―上司と部下、組織としての会社
6 お金の心得―給料はお客様からいただくもの
7 自己啓発の心得―自分の体を動かして身につける
8 教育の心得―教えることは教わること
9 非常識の心得―業界の常識を打ち破る

◆頭がいい 正しい判断力と優れた感性を備えた人

『学校の勉強ができたとか、成績がよいということではありません。
物事を正しくつかみとる力と、すぐれた感性を備えている人です。』

★「頭がいい」という言葉は、人によって判断基準がぜんぜん、違うことが多いですね。
私の、暗記力やテストの点数が良いというよりも、成功するための能力といった
観点でみたほうが役立つと思います。

◆安心 ものごとがダメになる出発点

『社長が甘いと、会社の体力は落ちる。だから、私は、意図的に組織替えをして、
他の事業部への異動を繰り返し、不安定にします。社員を油断させないようにするためです。』

★ちょうど、先日退任された、トヨタの元会長の奥田氏も同じような危機感を持って、
社長になったという談話を読みました。

◆嘘 隠すのではなく、どう解決すればいいのかを考える

◆整頓 管理責任者を決め、必要なものをすぐに使える状態に保つこと

『私は、カバンのなかも、置き場をすべて決めています。・・・』

『置き場所を決め、数量や名前を明示。「形」が整うと、「心」も整っていきます。』

★これも、業務改善や効率化など考える際の、原点・出発点といえそうです。

◆集中 何をやらないかを決めることが重要

◆設備 「顧客満足」向上のためにスクラップ・アンド・ビルド

『古いコンピュータを使用している会社の社長に、「新しいバージョンに買い換えたら
どうですか」と提案すると、戻ってくる答えはみな同じです。どの社長も、「故障もして
いないのに、もったいない」と言う。
古いコンピュータで仕事をしているほうが、よっぽどもったいないことに気づいていない
のです。古いコンピュータは、スピードも遅く、効率が悪い。その分、時間がかかるので、
人件費も高くつくことになります。』

『コンピュータは、人間ができることしかできません。必要なのは、よいソフト、
よいプログラムです。そして、それらのソフトウェアをどれだけ使いこなせるか。
つまり、うまく設備をしっかりと活用することで、仕事の効率化を高める。
そこが大事です。』

『・・利益が出ている会社は、積極的に設備投資をしていけばいいのです。リースを上手に
活用して、実質償却をスピーディーに行うことで、古い設備をどんどん新しい設備に
切り替えていく、いわゆる「スクラップ・アンド・ビルド」を行っていくのです。
設備投資をかけたぶん、利益が減っても、実質的には大いにプラスになります。』

★★相変わらず、分かりやすい言葉と、著者独特の「中小企業のオヤジ」の理論です。
中小企業に勤めていて、なんか不満という方に向いているかも。
自分で考え、行動していけば、当然チャンスが巡ってきます。

本日は、この辺で。

小山昇著『「儲かる仕組み」をつくりなさい』

目次
第一章 人材育成のための仕組みづくり
第二章 円滑な組織運営のための仕組みづくり
第三章 強い経営、強い組織のための仕組みづくり
第四章 効果的なIT活用のための仕組みづくり

◆ITを「ぬくもり」を伝えるツールにしよう

◆「戦力になる人材」とは、社長と価値観が共有できている人のこと
◎皆が同じ方向を向くからこそシナジー効果(相乗効果)が生まれる。皆が同じ方向を進んでいこう

とするからこそ
1+1が三にも四にもなる。したがってこれは社員の自由裁量を認める・認めないといった話しとは、そもそも次元が違います。

◆優れた人の真似をすることこそ成功への近道
◎「考える」とは、過去の体験の結果を検索して引っ張ってきて、そこから推論することです。だから、その基礎となる
体験が皆無に等しいと、いくら時間があってもなにも考えられないのです。そこで時間を浪費する

よりは、まずは経験豊富な人の指示通り動いて体験してみて、その上で改めてどうしたら良いかを考える方が早い

◆「どうしてこういう価値観を持つに至ったのか」をきちんと説明する

◆円滑なコミュニケーションがなければ「社員が社員に教える」土壌は育たない

◆効率的な人材育成には「強制」と「失敗体験」が不可欠
◎子どものころを思い出してみてください。何度も転んで膝をすりむいたからこそ自転車に乗れるよ

うになったでありませんか。

◆毎朝の社内清掃を強制することで社員の心が磨かれる

◆職責上位者を強制的に仕事から切り離すことで部下の教育も進む

◆社員を元気にする給料の上げ方を考える

◆ウソのスケジュールでも公開させることで「効果」が現れる

◆定期的に組織をスクラップ&ビルドしないと企業は成長しない

◆効果的な経営計画書づくりは逆算で
◎「経常利益をいくら出すか」を最初に決める

◎そのためのシュミレーションプログラムも開発した

◎営業外費用は[借入金×金利]ですぐ計算できる

◎営業利益は[経常利益+営業外経費-営業外収益]と逆算する

◎減価償却費は、有形固定資産の15パーセントとして計算する

◎粗利益は[人件費÷労働分配率]

◆経営計画の立てやすい事業構造を選ぶ

◆お客様満足より従業員満足が第一にくるのが正しい

◆社長のためのデータ分析術
◎社長が財務知識を身につければ、企業の格づけはは急上昇する(B/S(貸借対照表)の知識を身に

つける

◎勘定科目の取り方を変えるとか資産を圧縮するとかいった方策を知っている企業であれば金融機関

も安心する

★これは1300円としては、内容盛りだくさんでお買い得の1冊です。
特に、今日から実践できるアイデアが盛りだくさんで、「サンクスカード」などは、私も実践します

本日は、この辺で。

『儲かる会社の社長の条件』小山 昇/岡本 吏郎

 

出版社: アスコム (2007/9/28) ISBN-10: 4776204606

目次

はじめに

第1章「楽して儲ける」は可能か
第2章 常識を打ち破る社長が「儲かる会社」を作る!
第3章「会社にお金が残る」の数字の読み方
第4章 情報戦略で強い会社にしなさい!
第5章「仕組み」ができれば儲かる会社になる!
第6章 これからの時代を生き抜く社長の条件とは

おわりに

◆貸借対照表を見れば
その会社の社長の性格がわかります

『 言葉にするとわかりにくいのですが、たとえば「資産を小さくしながら会社を大きくする」といった矛盾する
感覚がわかっているかどうか。それが会社の貸借対照表を見ればわかります。
ついでに言えば、今のような言葉では矛盾するようなことが肌でわかっていないと、会社というものは経営
できません。会社を大きくしようとしたら、資産もそれにつれて大きくなっていくようでは、いずれ困ったことに
なるはずです。
多くの社長さんたちは、「損益計算書」と「貸借対照表」があると、損益の利益のところは一生懸命に見るけど、
貸借対照表をちゃんと見ていません。単に利益がたくさん出ていればいいと考えてしまうわけです。もし本当に
それでいいのなら、銀行が融資する時に貸借対照表を見せろと言うはずがありません。』

◆経理事務を
特殊な仕事と考えない

『 普通の会社は、経営会議の資料は経理がデータを作成して出席者に配布され、そのペーパーを管理職が眺め、
損益をうんぬんしますが、それではだめ。武蔵野は各部門の管理者が、自分でネットワークに入り、損益を
調べてデータを取り出します。そうすると、「あれ? なんで、利益が出ていないのか。粗利が低すぎるよ」と
疑問が湧きます。
それで調べてみると、経理が仕訳を間違っていることに気づき、「これは他の部門の経費じゃないか。
どうしてうちについているんだ」と、経理に文句を言います。
だから、経理任せではだめ。自部門のデータは、部門長がチェックしないと間違いに気付かない。経理は
現場がわからないから、仕訳が間違ってても数字を肌で感じることができない。それなのに、経理の出してきた
数字を鵜呑みにして、わかったような顔でうなずいている社長や幹部が多すぎます。』

◆中小企業こそ
「選択と集中」が大事

『 そもそも、体力のない中小企業は何にでも手を出すできではありません。そのためには、「わが社は何をやら
ないか」という「進出しない領域」や「手がけない職種」を、最初から明確にしておくことが大事です。
「やらないことを決めておく」というわけです。』

◆社員に「予測可能な人生」を
与えるのが儲かる会社の経営者

『「今の世の中では、予測不能の変化がいくらでもある。そんな中で、経営者は必死に舵取りをして、社員に
”予測可能”を与える存在なんだ。きみたちはそのおかげで、予測可能な世界の中にいることができるんだ。
来月いくら給料をもらえるかがわかるし、ボーナスがどのくらい出るかもわかる。きっと会社が潰れるかも
しれないなんて考えもしないで、来年の給料やその先のことまで勝手に想像しているだろう。しかし、こんなに
変化に富んだ世界で、予測可能なな人生を描けるというのは、すごいことなんだ。でも、それを提供するのが
経営者の仕事とボクは思っている。」』

★税理士ながら、今や、マーケッターとしてのほうが、人気が高い岡本さんと、
武蔵野の小山社長の対談です。

なかなか、分り易く、歯切れ良い話が多いです。
お二人の著書を、全て読んでいる人は、目新しいものがないかもしれません。

ただ、
読んだことがないという人には、ちょっと、お勧めです。

本日は、この辺で。