トヨタ本 まとめ 「かんばん方式・トヨタ式」

書評 経理本

『職場の「かんばん方式」トヨタ流改善術ストア管理』松井 順一(著)

出版社: 日経BP社 (2006/11/23) ISBN-10: 4822245586

目次

第1章 トヨタ流を凝縮した「5つのDNA」(「脱・常識」から始まるトヨタ流理念のDNA ほか)
第2章 「見える化」から始めるストア管理(ストア管理とは仕事の見える化 ほか)
第3章 「改善」を進める改善ストア管理(改善とストア管理ストア管理による改善の進め方)
第4章 変動対応性を高めるための平準化ストア管理
(要求スピードに処理スピードを追随させる管理の実現平準化ストア管理のための原理原則)
第5章 トヨタ流管理・改善の基盤づくり
(基盤のない組織ではトヨタ流改善を実践できないノイズのない環境をつくる「5S」 ほか)

『 トヨタが掲げる顧客志向は、1つひとつの活動が顧客にとって価値があるものなのか、
それを常に自問自答することから始まる。トヨタ流を取り入れている工場では、全ての作業を、
顧客への価値をもたらす「正味作業」とそうでない「付帯作業」と「ムダ」に分類し、
正味作業の拡大と付帯作業の縮小、ムダの削除に常に努めている。企業は顧客に価値をもたらす
ことによって、初めて利益を生み出すことができるという、ごく当たり前の企業経営の大前提に
立って、改善を進めていく。』

『 このほかにも、トヨタ流の常識と世間一般の常識とが正反対のものは数多い。トヨタ流の強さ
の原因の1つはそこにある。世間一般の常識とはかけ離れているので、他社はそこに見向きも
しない中、トヨタだけがその逆の常識による価値観を見出しているため、市場の中で独自性を
発揮し、競争力を高める要因となっているからだ。』

◆原理原則1:まずやる!

「改善は初めてのことが多い。やる前にいろいろとできない理由を並べ立てるな」
「まず、やってみておかしいところはすぐ直せばいい」

◆原理原則2:仕事の見える化

「仕事のプロセスとその進捗状態をいつでも見られるようにしろ」
「異常を浮き彫りにして、必要な措置をすぐに打て」

◆落とし穴:人づくり

『 トヨタ流の管理・改善では、よく「気づき」という言葉が出てくる。「気づき」とは、
今まで気にしなかったことを気にするようになり、そこから自分の行動が変わること意味する。
また、「知恵」という言葉もよくでて来る。「知恵を働かせ」などと言う。「知識を働かせろ」
とは言わない。自分の持っている知識や経験を活かしてやり方を工夫しろという意味である。』

★この本の職場というのは、「ホワイトカラー」とか「オフィスワーク」ということを意味しています。
トヨタ式の改善手法を、営業の現場や、管理部門、経理部に応用したいというニーズは、
大きいと思います。
ただ、何をどうすれば良いかは、難しいところでした。
私の職場も、「システム開発」「顧客サポート」「営業部隊」ということで、
製造部門はないので、トヨタ式を取り入れたいと思っても、
何から手をつければ良いのか、正直分かりませんでした。

ところが、
この本を、スタッフに紹介したところ、
それを雛形に、顧客フォロー状況一覧表のたたき台を、あっという間に、作り上げてしまいました。
非常に、即戦力となりそうな、1冊です。

組織的に、業務改善したいニーズがある方に、「使える1冊」です。

本日は、この辺で。

 

編集後記

 

火曜日は、以前、ちょっとご紹介した。

「心の119番チャリティーセミナー&ファンドレージングパーティー」に出席しました。

本当に楽しい催しでした。

素晴らしい講演と、お芝居、

パーティー、オークション、そして、

最高のサプライズ・ゲストなど、

次回が、またあれば、絶対参加したいと心に刻みました。

 

『トヨタ販売方式 (ハードカバー) 』石坂 芳男(著)

出版社: あさ出版 (2008/6/20) ISBN-10: 4860632826

目次

第1章 〈販売〉の英知を集めたシルバーブック
第2章 仕組みづくりで〈販売〉を強くする
第3章 レクサスはなぜ成功したのか?
第4章 〈販売〉が大切にしている心がけ
第5章 トヨタウェイの今日までと明日

◆もっとも成功し、尊敬される会社なりたい

『ビジョンは二つあり、一つは、
「世界各国で、もっと成功し、尊敬される自動車会社のこと」
です。
私たちの仕事の目的は、何でもかんでも車を売りまくって、数字で、ナンバー1になることではありません。株価を吊り上げて時価総額を増やすことでもなければ、業種を問わずに成長企業を次々と買収することでもないのです。
企業は、その国の人々から、尊敬される存在であるべきではないでしょうか。その国の文化や環境、習慣、国民性に、視界と、しっかりと溶けこみながら、その上でその国にあった最善の製品やサービスを提供する、人々に愛される企業でありたい。それが企業の本当の意味での「成功」なのだと思います。
では、自動車メーカーであるトヨタにとって、最善の製品やサービスとは?
その回答が、もう一つのビジョンである、
「お客様に最高の車両購入・保有経験を提供することす。」
になります。
トヨタの車を買ってよかった。ずっと、トヨタの車に、乗り続けたい。
お客様が感動して、そう思っていただけるような、高い品質と、きめ細かいサービスを提供することが二つ目のビジョンなのです。』

◆プロセス志向が会社=トヨタ、

ビジョンに向かって、ミッションを遂行していくためには、プロセスが重要になってきます。それをまとめたものが、四つ目のP、「process」の章です。
トヨタがプロセスに、たいへんこだわる会社です。
「どういう仕組みでそれをやるか」
「どういう理由でそれをやるのか」
ということさかんに自問自答する、Process-oriented(プロセス志向)の習慣がトヨタのDNAには組み込まれています。
お客様に満足していただき、生涯のトヨタファンになっていただく「カスタマーフォーライフ」のための仕組み作りに関しても、あるべき販売プロセスの姿を一生懸命考え、整理しました。
いちばん大切のは、あくまでもお客様の視点に立って、プロセスを考えてみることです。すると、お客様の購買行動のプロセスは、以下の五つのステップを踏んで進められることがわかります。

〈Search→Visit→Purchas→Obtain→Own〉

◆工夫次第でコミュニケーションはうまくいく

結構シビアなやりとりなることも少なくありませんでした。
「どこそこのディーラーは、お客様の扱いがひどく評判が悪い。社長、責任を持って、改めさせてほしい」
「わかりました。それは確かに、社長の仕事であるのかもしません。しかし、全米に販売店がいくつあるか、ご存知のはずです。トヨタの販売店が1200余り、レクサスの販売店が約200です。1400店以上のディーラー、すべてを私一人が監督するのはとても無理なのです。あなたもトヨタの人でしょう。それは、あなたの仕事でもあるのではないですか。悪いところに気がついたら、率先してディーラーさんに[悪いところを直してください]というのが務めではないですか?」
そのように、お互い言いたいことを率直に話しあう、貴重な直接対話のなのです。あなたもトヨタの人でしょう。それは、あなたの仕事でもあるのではないですか。悪いところに気が付いたら、率先してそのディーラーさんに[悪いところを直してください]と言うのが務めではないですか?]』

◆ビルゲイツが顧客像だった

『 マーケティング班と技術班の報告を突き合わせると、高級車に求められる条件は次の五つに整理されることがわかりました。
第一にステイタス感あるいはプレステージ感があること。第二に高品質。第三は、これが意外と重要な点で、下取りに出すときに価値の目減りが少ないこと、つまり中古車市場で値崩れしないことです。そして、第四、第五が高度なパフォーマンスと高い安全性でした。』

◆レクサスが実施したアフターサービス

『 レクサスは従来のクルマとは違う、電子部品の塊のようなクルマです。その部分がなぜ故障したのか診断が難しいため、新チャンネルの立ち上げ直後は、日本の本社から派遣された技術者が各エリア・オフィスに常駐し、不具合が発生するとディーラーまで駆け付けて対処していました。
しかし、サテライト情報システムの完備によって、ディーラーと日本の海外サービス部が直接画面でやり取りして「一発完治」を実現できるようになったのです。ディーラーが、不具合の状況を動画で送れば、これを受けたサービス部が原因を解析し対策方法を調べて、それを画面で指示します。そして、実際に不具合が解決できたと確認できるまで、サービス部が責任を持ってフォローするのです。
さらに、その不具合と解決方法は後に、情報システムを利用した放送によって、具体事例として全ディーラーに向けて報告されます。』

★トヨタと言えば、大野耐一氏が作り上げたトヨタ生産方式が有名です。
販売が弱いかと言えば、もちろん、そんな訳はありません。
なにせ、世界一の生産台数に踊りでたのですから。

本書では、元副社長の石坂芳男氏が、自らが体系づけたトヨタ式の販売編のそのコンセプトを書かれています。ビジョンから、その戦術まで、一期通貫している点は、さすがトヨタです。これは、勉強にならないはずがありません。

本日は、この辺で。

 

編集後記

今日は、下の子の誕生日です。

2歳になりました。

最近は、

「パパ、待って~~、マッテ、ヨオッ」とか、可愛らしいことを言います。

でも、殆どは、

「イヤダ!ヤダッ!!」で、

両親を困らせています。

反抗期のようです(苦笑)。

 

『トヨタ式ならこう解決する!―思考から仕事を変えるケースブック 』若松 義人(著)

出版社: 東洋経済新報社 (2006/11) ISBN-10: 4492555722

目次

第1章 人がいない 人財育成の解決―命令ではなく「なぜ?」で人を育てる
第2章 削れない コスト低減の解決―競争と「調和」でコストをとらえる
第3章 働かない モラール(士気)の解決―論理より「気持ち」で言葉を選ぶ
第4章 売れない 顧客満足の解決―「お客様を考える」前に「お客様と考える」
第5章 続かない マンネリの解決―休みたい時にもう半歩だけ進んでおく
第6章 品質が悪い ミスとクレームの解決―成功システムに「失敗」を組み込む
第7章 風通しが悪い 組織効率の解決―数字が出る前に現場に出向く

『 本書は、トヨタ式導入のスタートから定着までにしばしば見られる問題をケースワークの形で
示し、解決の方法をわかりやすく説いた。知恵を出すための具体的なヒントになっているはず
だし、あらゆる会社や組織、人に共通の問題解決法になっていると思う。
本書の「そうだったんだ!」という気づきは、実に大きい結果をもたらす。』

◆最もやってはいけないこと

『「君たちは、何とか改善を進めたいと思って、ヒントを出したのだろう。けれど、改善の基本は
自分で考えるということだ。あまり具体的にああしろ、こうしろと言うのは感心できない。
こちらで問題を指摘し、改善法まで指示していたら、現場の人たちは自分で考えなくなるよ。
それは、トヨタ式では最もやってはいけないことだ」
その上で、こう提案した。
「仕事をしながら知恵を出すというのは大変なことだ。でも人間は、本当に困れば知恵が出る
ものなんだ。まず、困っていることを掘り出すことから始めたらどうだろう」
改善活動には時間がかかる。あれこれ試行錯誤をしたり、さまざまな案の比較検討をするのを
じれったく感じることもある。お互いが、「教えてほしい」「指示したい」という奇妙な心理的
一致に陥ったりする。
しかし、そこでグッと踏みとどまらなければ、改善は根づかない。』

◆「これがベスト」は終点ではなく出発点

◎つかみたいのは原因より「真因」

『 大切なのは、最初から「実際にできるかできないか」を判断しないことである。まずは、
考えられる限りの案をできるだけたくさんあげる。「そんなのできるわけがないだろう」とか
「何を馬鹿なこと言っているんだ」といったやる気をそぐ発言は禁句だ。多数の案をプールし、
それらを総合的にじっくり検討して、最善の策を選ぶことが大切である。』

◆仕事を「見える化」するとできること

◎ブラックボックスでは改善は進まない

『 アウトソーシングが盛んな時代、内製でやるか外注でやるかは判断のわかれるところだ。
トヨタ式の基本的な考え方は、二点にまとめられる。
①余力があれば内製化するべきである
日頃から余力を捻出するような改善を心がけることが大切だ。
②丸投げ外注はしない
外注に出すにしても、まず自分たちでその仕事の仕組みや流れをきちんとつかんでから、
が基本である。委託先に対し、単なる価格交渉ではなく、「どうすればムダを省いて安く
つくれるか」といった問題解決型の提案ができる力がなければ、外注すべきではない。』

◆攻めの改善と守りの改善の使い分け

◆ムダを金額に換算させよ

◆「あれば」より「なくても」が仕事を賢くする

『 さらに、別の企業は、生産管理は、生産管理のコンピュータソフトを自分たちでつくり上げた。
ソフト会社に任せてつくったソフトは、自社の業務のやり方に必ずしも適したものではなかった。
ソフトに合わせて業務のやり方を変えるという本末転倒になってしまった。そこで、地元のソフトに
詳しい人と相談しながら自社独自でつくり上げたのだ。実によくできているため、会社を見学に
訪れた人のほとんどが、このソフトをほしがるというほどだという。』

◆仕事に他人事はない

◆勇将は後ろ向きの言葉を使わない

★本書の中で、班長は現場の仕事に手出しせず、
改善を行うのが仕事という趣旨の項がありました。

頭では、分かっていても、なかなか実行できないことです。
また、昨日も、「もっともやってはいけないこと」をやってしまいました。
スタッフに、ある法的文書の作成を指示した後、
自分で参考資料をグーグルで検索し、机の上にコピーを、そっと置いてしまいました。
この本を読んだ、次ノ日、すかさず、それをシュレッダーにかけました。

分かっていても、また、やってしまいそうで、怖いです。

本日は、この辺で。

『トヨタの口ぐせ 』OJTソリューションズ(著)

出版社: 中経出版 (2006/9/29) ISBN-10: 4806125334

目次

第1章 「リーダー」を育てるトヨタの口ぐせ
第2章 「できる人」を育てるトヨタの口ぐせ
第3章 「コミュニケーション」をよくするトヨタの口ぐせ
第4章 「問題」を解決するトヨタの口ぐせ
第5章 「会社」をよくするトヨタの口ぐせ

◆現場は毎日変化させないといけない

『作業者が楽になるためにカイゼンする、現場はどんどん変わる』

◆何もしないより何かやって失敗したほうがいい

「やってもいないうちに、なぜできないと言えるのか!」

『何かやって失敗したほうが勉強になる』

◆じゃ、二週間後に来るから

『 トヨタでは、すべての仕事にきちんと期限を決めいている。
上司と部下がお互いに納得して「これをやろう」と取り決める。すると、上司は「じゃあ、二週間後に
見に来るからやっといて」と期限を決め、任せてしまうことが多い。そして、二週間がたったとき、
上司は期限を忘れず、何をどこまでやったかを見に来る。』

『期限が来るまでは「頑張れよ」だけ。上司は口出ししない。』

『期限が来たら、上司は必ず見に来る。
自分の指示を忘れることはない』

◆縦にたくさんできる人は
横にたくさんできる人
よりもいい

『「縦にたくさんできる人」は、長く働くことができる』

◆横展しよう

「わかりやすく言えば、お互い盗んだり盗まれたりして、切磋琢磨するということです。
トヨタではよいものができたらどんどんオープンにしていきます

◆一週間ものが動かんかったら捨てろ

『ここにものが置いてあるとします。だけど、全然動きません。これからどのように使うかと
いった表示もありません。だったら、いらないんでしょう。
いらないものと判断し、期限を切って捨てます』

◆だれがやっても同じものができる。

★いちばん、参考になったのは、
納期や、期限は、上司が決めるということでした。

社内で人にモノを頼むことが多いのですが、
その人の、忙しさや、その人にとって頼んだことの難易度が分からないのと、
なるべく自主性を尊重したいと思うあまり、

期限を相手が言ってくれるのを待つ、という姿勢にいつの間にか、私はなっていました。
ガツン、と、頭を殴られたような衝撃です。

そうか、上司が決め、その進捗をフォローするのか。
今日から、そのように改めます。

本日は、この辺で。

 

『現場はもっと強くなる 超トヨタ式・チーム力最大化の技術 』村上 豊(著)

出版社: 幸福の科学出版 (2006/7/27) ASIN: 4876885540

目次

第1章 強い現場とは何か
第2章 強い現場のつくり方―成果と成長のマネジメント
第3章 「ユートピア指数と自己実現力」の総合診断(ワークシート)
第4章 超「トヨタ式」改善活動の実践ノウハウ
第5章 職場の「磁場」の整え方
第6章 成果を出すための心のマネジメント
第7章 職場ユートピア、リーダーの使命

◆チーム力最大化のポイント1

「成果」と「成長」は必ず両立させねばならない

◎あなたの職場は社員の自己実現が可能となっているか

『理想の人生は、自己実現の人生であり、自分の好きなことをやり、それで食べることができ、
それが他人の役に立ち喜ばれることである』

『「仕事で成果を出し、職場や会社、社会に貢献し、評価され喜ばれることで、自分が公に
役立っていることを実感できること」と、「仕事を通じ、個人的成長が得られ、自分が
成長している、人格向上していることが実感できること」の両方が大切だ。つまり
「成果と成長」の両立が必要となるのである。・・・』

◆「成果と成長」がレベルアップするほど幸福になれる

『トヨタグループには、「次工程はお客様」という言葉がある。自分の仕上げた製品を単に次の
担当者に渡すという発想ではなく、お客様に渡すと思って心を込めて、良い品質のものを渡せ
という意味だ。
ちなみに、「前工程は神様」と言って、トヨタでは前の担当者から製品を受け取る時は、
まるで神様に対するように感謝して、ありがたく受け取れということになっている。こういう
言葉を知っているだけでも、一つひとつの作業の取り組み方が変わってくるのではないだろうか。』

◆「自己実現力」を鍛えよ

◆改善活動五つのステップを理解せよ

『「改善活動」とは、日々の企業活動(「職場の四つの要素」での「活動・業務」を指す)において、
ムリ、ムダ、ムラをなくしたり、新たな開発によって付加価値をつけたりすることで、
パフォーマンスを向上させ、成果を上げることである。』

◆改善の進め方① 職場の整理・整頓

『 改善活動というと、品質向上や、ムダをなくそうと、いきなり改善活動に入るといったケースが
恐らく多いのではないだろうか。
しかし、これでは、自主的で継続的な、確実に成果をだせる改善活動は期待できない。
まず足元を固めることから、つまり、職場の整理・整頓からスタートすることが、本格的な
改善活動を進めるのに、極めて重要なポイントなのだ。
「整理・整頓」とは、成果を上げ成長するための、改善活動の重要な出発点であり、地固めなの
である。』

『5Sは、単に「職場をきれいにする」とか「きれいな状態を維持する」ということではない。
「成果を上げ成長するための、改善活動の出発点であり、職場の地固めをすること」が5Sの
狙いである。結果として「きれいになる」のである。ところが、「5Sとは、きれいにすること」
と本気で思い込んでいる人が結構多い。本当にびっくさせられる。・・・』

★事務所などの整理・整頓の仕方(p-163)についても、説明と写真があり、
ぜひ、明日からでも実践したいと思いました。

また、
「5回のなぜ?シート」(p-199)や、

「改善提案用紙」(p-203)など、

私自身の考えているテーマにはぴったりでしたので、

お買い得な本だと思います。

経理部などの管理部門の改善や、伝票起票などルーティンワークの効率化にも、
応用できると考えています。

本日は、この辺で。

注)当ブログでは、特定の宗教・団体(政治団体など)・個人を、推奨する意図はありません。

 

 

戸田 雅章 (著)『トヨタイズムを支える「トヨタ」情報システム (単行本) 』

出版社: 日刊工業新聞社 (2006/01)ASIN: 4526055956

目次
序章 トヨタイズムと情報システム
第1章 トヨタの情報システム―その出発点と発展への道
第2章 トヨタのネットワーク・システムの始まりと情報システムの変革期
第3章 1980年代までの情報システムの反省と90年代の情報化の推進
第4章 社内情報システムの高度化の推進
第5章 トヨタ情報システム部門の分社化
第6章 21世紀のトヨタのネットワーク戦略と情報化

◆トヨタイズムとはなにか?

『「”トヨタイズム”とは何か」を一言で言い表すことは非常に難しい。
あえて、定義すると、トヨタ創業以来、より良いものを作るという「モノづくり」
を追求することを通じて、社会貢献することを理念とし、それに基づいて、
トヨタの信念や価値観が編みだされ、それを推進していくために、「創意くふう」・
「人の和」を重んじる会社風土が作られていったことを言うのであろう。』

◆まずは停止、そして原因追及

『・・・つまりトヨタでは、失敗しても責任を追及するという雰囲気があまり強くない。
怒るよりも、何がまずかったのか、どう直したらよいのかの方に、大半の人の頭が
働くようになっているのである。・・・
このような考え方は、情報システム化の際にも、必ず同じように考慮される。
すなわち、コンピュータがトラブルを起こすと、すぐに停止させ、元のシステムに
即座に戻すことが優先される。そして、トラブルの原因追求や修復の作業に入るのが、
当たり前の考えになっているのである。』

◆原理原則に忠実に、ルールを守る

『また、「モノづくり」の精神は、必ずしも常に最先端技術(ITもここに入る)を
使うことを意味しているわけではなく、従来技術を使ったり、極端な場合、手作りで
でも決められたものをきちんと作ることにある。
決められたことを、きちんと守るということは、改善や「創意くふう」と決して
矛盾することではない。
前に、何かが決められたときには、必ずそのように決めた理由があるはずであり、
その理由をしっかりと把握した上で、もっと効率的な方法とか、容易なやり方は
ないかと探っていくのが、改善であり、「創意くふう」なのだからである。』

◆総情報システム化活動

『1986年から、オフィス業務の効率化をめざし、チャレンジ50運動が初められた。
これは、各部署へ広まりつつあったOA化も一つの引き金になったこともあるが、
日常業務の見直し、会議の効率化、そして結果としてパーパレスを図ろうというもの
であった(50%削減が目標)』

◆New経理システム

『従来の経理システムの問題点を解消することを目的として作られたもので、ポイントは、
①OA化、②支払伝票や予算管理台帳のペーパーレス化、③出張旅費の支払いなどの
キャッシュレス化、④予算・実績情報のタイムリーな提供、実現があげられ、
使い易さを最優先にしたシステム』

◆動きだした社内情報システムの高度化プロジェクト

『今のNew経理システムは、1991年(平成3年)に一応の完成をみたが、その仕組みの
根幹は、20数年前に作られたもので、当初、ホスト・コンピュータで動いていたものを、
途中で分散処理できるように再構築したり、さらにはパソコンででくるものへと変革したり
など時代に合わせて度重なる機能追加により膨大なもの(48のシステムの複合体)に
なっていた。そして、現実には、正常に稼動させるために、新たな企画・分析など、
高度な業務へのアプローチが簡単にはできないものになってしまっている。・・・』

◆21世紀の情報システム化

◎市販の統合業務パッケージとトヨタ独自のシステム

『・・トヨタの独自のノウハウがあまり必要のない会計処理とか人事処理の一部などには、
いわゆる市販の統合業務パッケージ(ERP)も採用することが考えられ始めた。
ただ、開発スピードやコストを考えると、これたERPパッケージの導入も
メリットが大きいのであるが、そのまま採用するのでは、従来から培ってきた
トヨタの強さが失われてしまうことにもなりかねない。
したがって、トヨタでは、パッケージ・ソフトをそのままの形で使うことはなく、
例えば、「People-Soft」を会計システムや人事システムに導入した際には、かなり
トヨタの方で手を入れることになった。
このように、今後もパッケージの持つ良い部分と、トヨタ独自のノウハウの部分を
うまくミックスしたシステムを作ることを考えていくことになる。』

★著者は40年に渡り、トヨタの情報システム部の発展とともに、キャリアを歩んできたので、
とても、分かりやすく、日本のコンピュータの歴史が書かれています。

汎用機からパソコンの流れや、
フレームリレーのネットワークからインタネットへの発展、
クライアント・サーバーシステムからJAVAを使ってWebシステムへの進化など、
なるほど、こういう風にユーザーに説明すれば良いのか、
というヒントに溢れた1冊です。

本日は、この辺で。

山田 日登志 (著)『図解 ムダとり―トヨタ生産方式のすべてがわかる』

幻冬舎 ; ISBN: 4344011724 ; (2006/05)

◆あなたの現場に大きな二つのムダがあることに気づいていますか

『ムダは、お客様の求める価値とは無関係に、製品の原価を高めてしまいます。
ムダを廃除することで原価を低減し、お客様の求める価値に近づくことが
大切なのです。』

◎モノに着目した「停滞のムダ」
◎動きに着目した「動作・運搬のムダ」

◆部品を取るためのその距離二十センチその一秒がムダである

『動作のムダとは、付加価値をつけない動きのすべてを指しています。それは、
人だけでなく設備のなかにもあります。部品は、組み付ける瞬間が付加価値
なのであって、トレーから部品を取る距離二十センチ、時間で一秒はムダです。』

『・・では、運搬のムダとは何でしょうか。言うまでもなく、いくら運んでも
製品の価値が高まることはありません。むしろ、運ばないほうが品質も保ちやすい。
つまり、運搬はすべてムダなのです。』

◆「いずれ必要になるかもしれない」ではムダを廃除できない

「5S]
①整理
②整頓
③清掃
④清潔
⑤躾

◆「大量につくる」から「必要なモノを、必要なだけ、必要なときにつくる」へ

◆大量に早くつくることは遅れる以上に悪いことである

◆まずは現在のありのままを記録し改善ポイントを浮き彫りにする

◆設備にニンベンをつけ何度でも改良と確認を行なう

★図解本です。普段は、あまり図解本のメリットを感じませんが、
この本は絵がよく描けていて、分かりやすいです。

そもそも、わたしは、製造業の経験がないものですから、
工場の作業自体が分かっていません。

ですから、イラストによって、スッと頭に入ってくるページが幾つもありました。
図解本もときには、良いですね。

トヨタ式の改善方法については、大野耐一さんから継続的に本を読んでおります。
すぐには、業務に活かせなくても、
何かの発想源にならないかなと思っています。

本日は、この辺で。

 

 

河田信著「トヨタシステムと管理会計」中央経済社

目次
第一章 前世紀の経営管理システムの回顧─そもそも「管理」とは
第二章 全体最適システムデザインのプロトタイプ─1985年T社H工場の事例
第三章 システム・リ・デザインの概念装置を整える
第四章 場所特性と手法特性─自己の位置づけと手法の適合性を確かめる
第五章 製品中心のシステム・アーキテクチャー
第六章 製品戦略領域のシステム再設計
第七章 現場力(オペレーション領域)のシステム再設計
第八章 日本経営管理標準
第九章 会計の論理と生産の論理を統合せよ

◆管理会計による組織統合

◎米国で1920年代から30年代にかけて、「期間損益計算を軸とする財務予算統制」が
経営管理者をコントロールする手段として普及した。
◎標準・全部原価計算の計算構造は、資源稼動の重視と「部分最適の和イコール全体最適」
のスキーマを形成する。標準時間ベースでの出来高量と賃金をリンクさせる「出来高制」が、
労働組合との契約条項に組み込まれたことで、この「部分最適スキーマ」を一層強固なもの
にした。「人間を計算可能にして統治する」というアメリカ的な組織とりまとめ法は、
大戦前の1930年頃までに、科学的管理法、標準原価計算、予算統制がセットとなって、
アメリカ的経営管理手法の主流として定着していった。

◎全部原価計算は、製造間接費の期間配分計算を行うことから、在庫づくりや先行生産を
許容し、正当化する結果となった。

◎TPS=トヨタ・プロダクション・システム

◆経理部門の役割

◎生産の論理と会計の論理の統合は、本書の主題の1つ。

◎生産部門と会計部門の協業ということが、アメリカでもヨーロッパでも、そして日本でも
難関である。

◎その根本原因は、
「在庫を減らすとフル・コスティングのもとでは、期間利益が一時的にせよ悪化する」
会計測定にある。

◆生産の論理に整合する会計システム再設計

◎事例1─工程別実績時間の測定廃止

◎工程別実績測定を原価管理上必要であるとする思い込み

◎事例2─リードタイム基準配賦
→経理部と工場の摺り合わせと煮詰めの中から生まれたブレークスルーが
「リードタイム基準配賦法」であった

◆会計思考との不整合─難関4

◎TPS導入の最後にして最大の難関は、経営システム全体のなかで生産機能と会計機能の
関係の統合をいかにはかるかという課題である。
◎リードタイムの短縮に成功した瞬間に、損益計算書の報告利益が一旦減少する。
その結果、トップ経営者がTPSに疑問を覚えて、そこでTPSが破綻するという構図である。

◆リードタイムの意味

◎日産100台作る場合、個別作業でバラバラに生産していき、最後の1時間で100台できるのと、
1時間に12~3台づつできあがっていくのでは、意味が違う。

◎原価計算構造のもとでは、小ロット生産や一個流しの合理性を説明できない。

◆棲み分けせよ

「本社はディスクロージャー目的でフル・コスティングを行う」が、「製造現場は生産システムと
物理的指標で運営せよ」

これはトヨタが生活の知恵的に生み出した棲み分けのアプローチである。
経理部門がフル・コスティングの論理で、生産部門を統制する米欧のマネジメントの姿は
そこにはない。

★トヨタ生産方式の優秀さは、世界に知られるところですが、管理会計にも特徴があるのだと思い
本書を手にしました。
製造原価管理や生産手法、伝統的管理会計についての前提知識がないと難しいところですが、
大きな流れは理解できました。
大野耐一氏のおっしゃる、小ロットで無駄な仕事をしない、本質的な効率化を行うことが、
会計の利益に直結しているところを、本書では紐といています。
また続きを紹介したいと思います。

◆財務会計との共生
◎ABCは「財務会計との共生」での評価では、TPSやTOCより高い

◎製品原価測定の正確性
─ものづくりの経営システムにおいて、正確な原価測定は重要である。しかし、
製品原価の測定精度は手法においてバラツキがある。例えば、期間原価の歪み
を是正した直接原価計算や、製造間接費を在庫原価から除外する
スループット改易は、期間損益の精度は高めるが、製品原価の測定精度は低い
ので、不均衡プロセスの場所で作られる製品の原価測定には適さない。

◆場所特性と手法特性のまとめ

◎20世紀「管理」の時代に登場した多くの経営者や管理手法に振り回されないように
するには、まず自分の所属する「場(fild)」である業種、業態、企業、部門の
特性を見極める場所特性分析を行う。この手順を踏まないで、その手法が今流行り
だからとか、他社もやっているから、あるいは社長の鶴の一声でやるといった
主体性のない手法選択は、ときに企業を滅ぼすことさえある。

◆伝統的「管理中心」アーキテクチャーの構造欠陥
◎20世紀の経営計画の立案過程の特徴は、中長期全社方針・利益計画が、個別製品別の検証が
不十分なままに、財務分析に基づく指標を「ROE何%」といった形で設定する「ピリオド計画」
であることだけだ。

◎短期経営計画作成段階に至って、年度予算実行の裏づけをとるために製品別の販売・生産・利益計画
を作成し、全体目標との擦り合わせが行われるのが普通。ピリオド計画からプロダクト計画に展開して、
検証を経た結果が再び年度計画というピリオドに戻る。結局、とどのつまりは、製品別の認識は
後退して、とにかくこれだけの利益を出そうという「本社ノルマ」が乗った形の短期総合予算が
「責任センター」別に割り付けられる。その結果、製品別視点から遊離した期間数値の一人歩きが
始まるということになりがちである。
経営計画の立案過程がこのようなピリオド計画中心になっている企業がトヨタシステムを
導入することは、至難であるといわざる得ない。

◆財務会計機能
◎財務会計情報は、通常月次決算に基づく月次役員会を軸に回転するフィードバック情報である。
このような「フィードバック」情報に依存した月次管理では遅すぎて今日のスピード経営に
対応できない。日々決算、さらに進んで問題発生の出会い頭をたたく「フィードフォアワード」的な
マネジメントに対するニーズが高まった。

◎外部志向プロセスである財務会計指標により「会計で管理する」という隔靴掻痒の「コントロール」を
行わないというだけであり、会計による「測定・評価」機能は、嵐のなかを航行する船をサポートする
羅針盤としてしっかり磨いてもらわないと困るのである。このような文脈を理解しないままに
「成果主義」を適用する組織体には、TPS導入は到底無理だといわざる得ない。

◆トヨタの管理会計とは

「これらの旧態依然たる管理会計、その中核にあるフル・コスティングは、トヨタグループの本社と幹部を
支配しているが、生産現場を支配していない」ということである。トヨタの工場においては、
ジョンソンの紹介するような生産システムが会計でコントロールされる風景はほとんど皆無である。
現場の人は、売上高も原価額も知らないまま全体最適の生産活動が進行する。その限りにおいて、
トヨタの経営をMBR(結果による経営)ではなく、MBM(手段による経営)であるとした
ジョンソンの指摘も正しいと思われる。

◆CSD(合流システム再設計法)の実地手順
1、現行製造システムについての「価値流れ図」を作成する
2、現行システムの「実物シュミレーション」を行うとともに、現在行われている「パフォーマンス
評価尺度」を確認する
3、将来システムの価値流れ図を描く
4、将来システムの「実物シュミレーション」を行うとともに、将来システムに対応する
「新しいパフォーマンス評価尺度」を設定する

◆CSDアプローチに成功する企業と失敗する企業がある。その成否をわけるもの

◎組織体の内奥に存在する目に見えない「トーン(調子)と精神性」を重視して、これを「システム設計の炎」概念
として提唱した。本書の主張するシステム再設計の3要素である「志」「俯瞰」「深耕」のうちの
「志」を磨いて、これが組織内に浸透すればシステム再設計を成功させる
「トーンと精神性」が形成されるものと思われる。

◆「リードタイム基準原価計算」VS「標準・全部原価計算」

◎トヨタのJIT(ジャスト・イン・タイム)は、現場が自主的に(本社に断りなく)始めたものである。
大野耐一氏も、財務上の影響までを予測してJITを推進したわけではない。当然、本社は、工場の利益の
大幅下方修正が避けられないという報告を受けて大野氏自身も驚く事態となった。悩んだ末の大野氏が結局、
「ワシが責任を持つ。そのまま続けよ。」と指示して、工場のJITの手綱を緩めず、既定方針を貫いた
ことが成功への道を拓いた。結局、半年後には、会計利益も好転したため、まもなくこの会計の論理と
生産の論理の問題は沈静化した。論理的決着がついたというより、工場のことは大野氏らにまかせて
よさそうだという、一種の棲み分けが成立したのであった。

◆生産と会計の調和・統合方法をめぐって
◎ゴールドラットは、TOCのために、財務会計とは別に「スループット会計」という管理会計を作ったが、
これでは解決にならない。一般に経営者とこれを支える財務マンにとって、財務会計と異なる計算構造は
如何にすぐれていても「お遊び」に過ぎない!

◆予算と実績どちらか1つあればよい─標準・標準差異

◆会計年度フリーの{YID(Year To Date)法」

◆報告書の俯瞰性を高めよ─「損益・キャッシュフロー結合計算書」の可能性

◆「全社から一個まで」を俯瞰する一元経営情報システムを志向せよ

◆MPRⅡの悲劇─生産と会計を無神経につないではならない

★この本は3~5回読み返さないと、血となり肉とはならないと、思えました。
先日、大野耐一氏の講演テープを聴いていたお陰で、氏に関する記述の部分は大変興味深く読めました。
このブログでも本を紹介しましたが、トヨタ式生産方式の礎を作った天才的な方だと思います。

本日は、この辺で。

 

 

 

石橋博史著「可視経営 仕事が見えれば会社は変わる」日経BP企画です。4861301025

目次
第一章 なぜ、成果主義が日本企業でうまくいかないか
第二章 トヨタ生産方式の真髄に学ぶ
第三章 業務の可視化が真の意識改革をもたらす
第四章 競争優位の方程式を確立する
第五章 HITで進めるビジネス・プロセス・イノベーション
第六章 HIT導入で業務改革に挑む先進事例集
あとがき

◆マネジメント力の差が生産性の差を生む

◎効率とは、
企業の3要素と言われている「人」「モノ」「金」を最小投入して最大の効果を上げること

管理者はこれたの3要素にたいして、
常にQCDの水準に目を光らせている必要がある。
QCDとは、Quality(品質)、Cost(費用)、Delivery(納期)の頭文字で、
この三つを管理の三要素という。

企業の三要素である人・モノ・金に対してそれぞれのQCDを効率よく向上させるのが
マネジメントの基本である。

◆ピーク時に合わせて人材を投入していないか

◆人材の多機能化を図れ

◎効率性を追求するなら、人材は暇なとき、つまり最低ラインに合わせて投入するのが
戦略的人材配置というものである。

1、業務処理にIT(情報技術)活用する
2、アウトソーシング
3、人材の多機能化

◆発想の転換が大事

◎一人ひとりの能力を最大限に引き出す一人完結型モノづくりを考案したのが、
「セル方式」である。セル方式は、トヨタ生産方式の改善を進化させ、
コンベアラインの細分化された単純作業の繰り返しから自律的に複数作業を
行うモノづくりで、作業員に知恵と工夫の余地を与える方式である。

◆グローバルスタンダードの弊害

◎たとえばBPRと称して実際におこなったのは、不採算事業のカットだけや、
統合業務用パッケージの導入に過ぎなかった、というケースだ。
結果は単なる人減らしであったり、パッケージ導入にあっては、業務実態を無視して
強引に導入したために、カスタマイズに莫大なコストや時間がかかってしまったという
ことも珍しいことではない。しかも、現場の社員からは使いにくいと評判も
芳しくない。これでは、まったくBPRの成果は期待できない。

◆モノづくりの現場は徹底した結果主義
◎ムダ百項目を書け

◎掃除、家族の見学会で社員の心をつかむ

◆可視化にはツボがある
1、「文字」と「図」と「数字」の三つを組み合わせる

2、業務のプロセスを図で表す場合、チャートを活用することにある
(プロセスチャートのイメージ図 P-90)

◆実態把握が人材の戦略的配分を可能にする
◎記録シートで業務の実態を把握する
日々業務記録表 サンプル (p-96)

◎能力のある社員が見えてくる

◆管理点マニュアルがマネジメントを容易にする

◆スピード、コスト、同期化が競争優位戦略のキーポイント

◎スピード化がキーワード

◆コストをかけずに収益力を高める秘訣は、ムダの排除にある

◆エンド・ユーザー・コンピューティング化の実現
◎現状を把握し、あるべき姿を導き出す

◎リアルタイム処理を徹底させる
「日本の企業は、ほとんどが締切日管理である。20日締めとか、月末締めという
締切日が決まっている。そのため社員は、締切日から逆算して
『いつまでにやればいい』という感覚で仕事をしがちである。
それを、業務が発生したらその場で完結させるという考え方に変えるのである」

◆ネットワークで電子マニュアルを共有

◆経理および受発注業務の人員の半減を実現
◎コンピュータ化しやすい業務に絞り込む
「まず現状把握ということで、対象となった本社管理部門99人全員が30分ごとに何を
しているのか、『日々業務記録シート』に記入することから始まった・・・」

「経理に関しては、最も多いのが社員の出張旅費や交通費などの清算、取引業者への
支払い業務だった。とくに出張旅費の清算は当事者が清算伝票を記入し、
領収書を添付して経理に回し、経理担当者がシステムに入力して清算処理を行っていた。
本社ばかりでなく各拠点でも兼任で経理担当者がおり、出張や交通費などの清算処理に
関しては各拠点からいったん本社の経理に集めてシステムに入力し支払いの清算を行っていた。
本人と経理担当者が伝票に記載、もしくはシステムに入力するという二重手間が
発生していたわけである。」

★いわゆるバイブル商法的な本ですが(笑)、参考になるアイデアも幾つかありました。

リッツカールトンの本にもありましたが、欧米はいろんな人種、バックボーンの人が一緒に働く

という前提なので、常識が通用しないからマニュアルの整備が進んだそうです。

日本の場合、日本人だけなので、日本語を話し、一定の学力・知的水準を満たす人の中で

どうしても、あ・うんだったり、暗黙の理解で通用してしまうため、

欧米的な仕組み化が難しいそうです。

本日は、この辺で。

 

 

大野耐一著「現場経営」日本能率協会マネジメントセンターです。

目次
君子豹変す
間違ったら素直に認める
錯覚が能率を下げる
失敗は目で確かめる
常識の中にひそむ錯覚
算術計算の盲点
機会損失を恐れるな
限量経営とは安くつくること
在庫減の仕掛増
量産は安いという錯覚
ムダな動きは働きではない
農耕民族は在庫が好き
減産でも生産性アップ
景気のいい時に合理化を
ジャスト・イン・タイム
豊田佐吉翁の自働化思想
目標は十倍以上の生産性
スーパーマーケット方式
トヨタだから出来た”カンバン方式”
トヨタ・ド・ブラジルで学んだ鍛造の段取り替え
理屈にあったことが”合理化”
機械はどんどん止めろ
いかに安くつくるか
流行でロボットを入れるな
仕事は部下との知恵比べ
「監督者」のいない事務現場
合理化はまだまだできる
知恵は困らねば出てこん
頼りになる親方になれ
整理・整頓・清掃・清潔・躾
改善には順番がある
可動率と稼動率
生産技術と製造技術の違い
原価計算の落とし穴
最中方式
原価低減は現場でしかできん
標準時間は一番短いのでいい

◆機会損失を恐れるな
◎もうけそこなうというのは何も実害はない。機会損失を恐れるあまり実損失をとかく忘れがちになる。

◆ジャスト・イン・タイム

◎日本語に訳すと、「ちょうど間に合うように」という意味。
工場で昼から使う部品は、少なくとも昼までに持ってきてくれればいいということ。
それを昨日持ってくるのは早過ぎるので、ジャストどころではない。
とにかく間に合えばいいんだという意味で、早すぎるのが困るんだという意味の解釈。

◎ジャスト・イン・タイムで品物が入ってくるだけで三倍の生産性を上げられる。

◆自働化思想

◎豊田自動織機で考えられた、糸が切れたり、無くなると、自動的に止まるような装置があったことだ。
その装置を豊田佐吉翁は、ニンベンの付いた自働という表現をしている。

佐藤翁が発明したのは、糸が切れた時にどうやって機械を止めるかということが肝心なところで、
切れるということは不良品が出ていくことになる。

◆カンバン方式

◎スーパーマーケットから発想し、後工程が取りに行くというヒントを得た。
最初のスーパーマーケット方式の場合は、前工程は結局補充式みたいなものだった。組み立てが持っていったから、
その分次に取りにくるまでつくっておけばよろしい。そういう時にそれじゃいくつ取りに来たんだというのを、
いわゆるカンバンと称する伝票で十個持っていきましたよ、そうするとそれが今度はそのラインの生産指示伝票
になって十個つくりなさいという指示になる。加工するほうは、リードタイムとかロットサイズ、いろいろな
ものがあるんだね。今度はどうやって持っていかれた分だけうまくつくるかということが、前工程としては
大きな問題になってくる。そのためには、もう段取り替えというものを少しでも短い時間でやるように
せんといかん。一時間かかってこれをつくりだしたとろこに、案に相違してほかのものがいるなんてこられると
ジャスト・イン・タイムにならんじゃ困る。したがってロットを小さくしていこう。ロットを小さくするというと、
段取り替えというものを、頻繁にやらなきゃならん。そうなると段取り替えというものを、極端なことを言えば
ネグレクティブに小さくしてやっていけば、ジャスト・イン・タイムに間に合うじゃないかということで、
段取りのシングル化だとかいうことが、やらざるをえんようになってきたというわけだ。

★整理・整頓・清掃・清潔・躾についても、入れたかったんですが、時間切れです。
トヨタ式といわれるノウハウの中核を考えたのが、この大野氏です。
同じ出版社から音声CDもあり、聞いてみましたが、声といい、語り口といいい、普通のおじさんのようでした。
でも、親しみやすい人柄が想像でき、お話しも分かりやすかったです。
この本を読むと、TOC「ザ・ゴール」と、本当に同じ概念だと思います。
トヨタ式の経理本もあればいいのですが、原価計算についても、大野氏の話を聴く限りは、同じ考え方だと思います。

本日は、この辺で。

本日の1冊です。

トヨタ生産方式を考える会著「トヨタ生産方式の本」

B&Tブックス日刊工業新聞社、¥1400-です。

◆トヨタ生産方式の枠組み
①ムダを徹底的に排除し、利益を創出する
②売れた分だけ、流れでつくる
③平準化してつくる
④ニンベンのある自働化にする
⑤量に頼らないモノづくり
⑥現場現物を重視する
⑦人の能力を最大限活用する

◆ジャストインタイムとは
◎売りに結びついたモノだけを、効率的でムダのないやり方で生産していく、つまり、売りのタイミングに合わせてつくることです。
この仕組みが「ジャストインタイム」の考え方です。
◎ジャストインタイムは、「後工程が前工程に、必要なものを、必要なときに、必要な量だけとりにいく」ことです。
これを徹底させれば、「前工程は、引きとたれた分だけをつくる」ことになり、売れないものは決してつくらないシステムが
確立し、不必要な在庫が生じません。

◆量に頼らないモノづくり
◎減価償却の低減は設備の裸買いで(当初必要最小限の機能の設備を購入。その後、必要に応じて機能を追加)
◎人件費の低減は多能工化と徹底したムダとりによる人の活人化で。

◆前工程は神様、後工程はお客様
◎「前工程は神様」-自分ができない領域
◎「後工程はお客様」-不良品は一個でも渡さない

◆在庫は罪悪

◆人の能力を最大限活用する
①人の能力ははかりしれない
②人の能力を活用しないのは経営上の大きなムダ
③考える力や知恵を出す力は最も尊重されるべき

◆品質は工程内でつくり込む

◆「事実を重視」が不良退治の原則(三現-現場・現物・現実-を実践)

◆5回の「なぜ」で真因を追究

◆平準化してつくる(ジャストインタイム生産の最大の前提条件)

◆初期管理(初期管理の成否が企業の死命を決する

◆作業標準と標準作業は違う
◎作業標準とは作業者が守るべき作業条件、手順を各工程(機械)に明示したもの
◎標準作業は、人を中心とした作業の改善手段

◆標準作業の3要素
◎タクトタイム
◎作業順序
◎標準手持ち

◆ムダとは(ムダに気付く人づくり)
◎「ムダとはなにか」・・・仕事をする上で、生産上または時間的に付加価値を生まないもの、または過剰な工数・材料を消費しているもの
①時間(工数)のムダ
②在庫のムダ
③不良発生によるムダ

◆探す手間を省く整理・整頓
◎整理・整頓が不備なため、との都度必要になった金型や治工具や材料を探し回るというムダがあります。
この間、肝心の生産活動が留守になってしまい、生産効率を落としてしまいます。モノを探すという行為は、
何の付加価値をも生まないだけでなく、生産の阻害要件になります。おまけに目的のモノが見つからず、
再手配をかけるようなことがあると、ムダの積み重ねになります。

◆自働化とは
◎トヨタでは、すべての機械に「人間の知恵、職場の知恵」つまり、「ニンベンのついた自働化」を組み込み、
何か異常が起きれば、機械はただちに止まります。何
この考え方を生産ラインにまで広げ、異常があれば、作業者自身の判断で機械を止め、が原因か徹底的に調べます。
「機械が止まる、ラインを止める」ことで、問題の顕在化を図り、改善を重ねていくのです。
◎異常が発生したら機械自らが止まる
◎自働化は内在している問題を解決につなげる

日本の製造業には、以前から大変関心がありました。
中でも日本でトップの利益を稼ぎ出す会社ですから、製造業の王様です。
とりあえず今回は、言葉を覚える・聴き慣れる程度で読みました。
また、チャレンジしたいと思います。

本日は、この辺で。