新たに会計システム導入を考えるにあたって、選択肢の1つとしてPCA会計はどうでしょうか?
PCA会計は、小~中規模の法人向けで、会計の経験者向けの会計システムといえます。
建設業、公益法人、医療法人等は別パッケージとなっているので、ここでは一般の財務会計を想定したPCA会計DXについてみていきます。
【もくじ】
1)会計ソフトの決定版!中小企業におすすめのPCA会計DX、メリット・デメリット
2)PCA会計DXシステム全体の印象とセキュリティ
3)PCA会計DXのシステムと他システムとの連携
4)PCA会計DXのシステムの管理会計機能と自計化
5)まとめ
【本文】
会計ソフトの決定版!中小企業におすすめのPCA会計DX、メリット・デメリット
現行の会計パッケージの更改を検討されている経理ご担当の方に、
まずは、PCA会計のメリット・デメリットを含めた使用感をご紹介したいと思います。
【中小企業におすすめのPCA会計DXのメリット】
・財務会計の標準的考え方に沿ったシステムであること。
・会計システム経験者にとっては扱いやすいシステムであること。
・クラウドサービスが利用でき、災害対策が整っていること。
・自動仕訳の利用の仕方によって、省力化できること。
【中小企業におすすめのPCA会計DXのデメリット】
・いわゆる自計化処理(金融機関データとの直連携)はまだないこと。
・会計初心者には難しく感じること。
・費用面では格安ではないこと。
PCA会計DXのシステム全体の印象とセキュリティ
PCA会計を、中小企業で導入するにあたっては、パッケージ型とクラウド型を選択することができます。
・PCA会計DX クラウド
月額13,500円~
・PCA会計DX パッケージ版
170,000円~
もともとサーバ運用を自社で行っている会社であれば、パッケージを購入し、自社で運用はできます。
しかしながら、セキュリティ対応やバックアップ、ログ管理などネットワーク管理に関わる業務コストを考えると、
クラウド型を導入することによる人件費等の削減は大きな魅力の一つだと言えます。
例えば、ワンタイムパスワードによる強化やマイナンバーの管理をクラウド側に委ね、
自社では主要なチェックを行うのみとし、システム要員を別のシステムにあてがうこともできるでしょう。
パッケージ型(購入)とクラウド型(月額費用)についてPCA会計を最小の導入で考えた場合、
導入初年度の支払いはほぼ同じとなりますが、自社運用でのコストを積み上げれば、
結果としてクラウド型がコスト削減につながることが多いのではないでしょうか。
PCA会計DXのシステムと他システムとの連携
会計システムの更改にあたって、周辺システムとのデータ連携をどうするかは大きな問題です。
多くの場合、過去の会計システムデータは何期分かを仕訳で取込むことができるかと思いますが、
販売管理システムや固定資産のシステム等、他システムとのデータ連携がシステム更改の悩みのタネとなることも多いかと思います。
PCA会計はこのあたりはどうでしょうか?
PCA会計にはオプションとして、定期的に一定のデータを参照し、仕訳テキストファイルを仕訳データとして自動登録する機能があります。
目的のデータを所定のフォーマットに収める手間は要りますが、この機能を利用すると、仕訳として取り込め、
その承認機能により要不要を選択することもできます。
会計システムによっては、オプションでなく標準機能として汎用的なデータ(CSV)を受け入れる機能を持つシステムもありますので、
PCA会計が特に進んでいるということはないですが、システム設計思想の中に他システムへの配慮がきちんと位置付けられていると言えます。
PCA会計DXのシステムの管理会計機能と自計化
PCA会計は管理会計については、部門管理、管理会計仕訳、配賦処理、予算管理といったスタンダードな機能はすべてそろっています。
例えば予算管理については、複数の予算と実績値より前年比予算実績比較表、部門別予算実績比較表などを出力することができます。
企業においては予算値、目標値は刻々変わっていくため、着地点(決算)まで複数の予算と比較できる機能は必要です。
PCA会計では、30通りの予算登録が部門別又は全社一括で可能なので予算管理には強いといえるでしょう。
予算だけはエクセル管理という企業も多いかと思いますが、
システム更改を機にシステムに乗せてきっちり管理という方法に変更するのもよいかと思います。
また、管理会計的な要素をもつキャッシュフロー計算書について、
PCA会計では「積み上げ方式」となっています。これは通常の仕訳からキャッシュフロー計算書用の科目仕訳に変換し、
キャッシュフローの仕訳を積み上げて計算書作成するという意味です。
予めキャッシュフロー仕訳を目的として社内の振替仕訳の作成ルールを確立しておけば、
積み上げ方式により適正なキャッシュフローは作成できると思います。
特に給与の仕訳などで仕訳が複雑になるケースがあると思うのですが、自動仕訳登録を多用し、
少々仕訳数は増えてもキャッシュフロー仕訳に変換しやすい仕訳を発生させれば、
PCA会計DXのシステムでは、精度の高いキャッシュフロー計算書は作成できるでしょう。
PCA会計は、キャッシュフロー計算書作成の考え方としては標準的といえますが、
キャッシュフロー科目への変換について当初より常識的な登録がされているため、
社内の勘定科目の利用方針によって設定変更をすれば十分に使える機能です。
システム更改時に仕訳を見直すことは非常に意義のあることだと思います。
まとめ
いかがでしたか?PCA会計は中小企業向け財務・会計ソフトの位置づけではありますが、
クラウド化されて10年以上も経つため安定性のある会計パッケージソフトだということができます。