『内部統制の文書化対策』鈴木 豊(著)
発行所:㈱中央経済社
目次
第Ⅰ部 粉飾決算と内部統制システム
第1章 粉飾決算とその動機
第2章 コーポレート・ガバナンスと内部統制システムの整備
第Ⅱ部 フローチャートで理解する内部統制システム
第1章 フローチャート作成の前提
第2章 売上高の計上から売掛金の回収までのフローチャート
第3章 仕入の計上から買掛金の支払までのフローチャート
第4章 製造原価計算に関するフローチャート
第5章 実地棚卸の手続きに関するフローチャート
第6章 固定資産に関するフローチャート
◆粉飾決算の動機
経営者がそもそも前述したような粉飾を行おうとした動機には
どのようなものがあるのであろうか。
たとえば、つぎのようなものが挙げられるだろう。
(1) 利益をコンスタントに計上して安定配当を実施
(2) 株価を上昇させて時価発行増資額を増大
(3) 株価を上昇させてストック・オプション利益の享受と株式
売却益の増大
(4) 利益の増加と容易な借入れ
(5) 過去からの粉飾決算の継続
(6) 経営者の報酬の増大と保身
(7) 過度な業績予想の公表への対応
(8) その他
◆粉飾決算とコーポレント・ガバメントの関係
社長の独走を許した他の取締役や監査役がそれぞれの役目を認識して
いなかった,まさにコーポレート・ガバナンスがうまく機能していなか
ったものである。
◆内部統制システムの目的の再認識
内部統制システムを適切に構築することによって,次の目的を達成される。
① 会社の日常の業務がマニュアル等に従って間違いなく,作業上の混乱
もなく効率的に運営されること
②その結果として,企業の財務報告が適切に作成されることになり,各種の
ステークホルダー,特に投資家からの信頼を得ること
③当該企業に関係するすべての法律やルール,モラル等に至るまで遵守(コ
ンプライアンス)していることが確保されること
◆フローチャート作成の前提
最初に概括的な把握をして,問題点を指摘し改善の方向性を示すには,目で
判断できるフローチャート方式のほうが適切ではないかと考える。
★内部統制システムの必要になった背景に粉飾決算の多発にあることが
本書でわかりました。内部統制のシステムもフローチャートみると
理解しやすいですね。
本日は、この辺で。
編集後記
週末は、引っ越し荷物の整理も片付けつつ、
ちょっと、一休みして、
魚河岸で、お昼ごはんを食べました。
そこで、食べたお刺身も美味しかったのですが、
お土産に買った、金目鯛の煮付けも、良かったです。