『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』城 繁幸(著)
出版社: 光文社 (2006/9/15) ASIN: 4334033709
目次
はじめに 「閉塞感の正体」を見きわめる
第1章 若者はなぜ3年で辞めるのか?
第2章 やる気を失った30代社員たち
第3章 若者にツケを回す国
第4章 年功序列の光と影
第5章 日本人はなぜ年功序列を好むのか?
第6章 「働く理由」を取り戻す
◆昭和的価値観
『・・少なくとも自分自身については、大企業で定年を迎えるために育て上げられたということだ。
特に団塊ジュニアと団塊世代には、私と似たような家庭が多いように思う。』
◆会社名で決まる人の価値
『 個人ではなく、その属する企業の持つネームバリュー、社会的信用性が評価される社会。
挑戦よりも安定性を重視する風潮。ここでもまた、例の昭和的価値観の影がちらつく。
どうやらその目に見えない価値観は、われわれが意識しないうちに、日本全体を包み込んで
きたらし。
こうして見ていくと、その価値観にとって何より重要なのは、本人の能力やそれによる収入
ではなく、「あるシステムに乗っかっているかどうか」であることがよくわかる。・・・』
◆昭和的価値観の復権
『 若い自分の頑張りに対する報酬は、将来的に必ず得ることができる。
自分の資産を定期預金するようなものだから、必然的に勤続年数は長くなる(途中で辞めると
元本共に支払われない仕組みだ)。年を取れば取るほど急上昇する退職金などは、40年
定期預金のようなものだ。自分の財産を預け、定年まで勤めるであろう会社を悪く言う人間は
いないから、愛社精神も高まる』
★本来、このブログで紹介するのは、ふさわしくない本ですが・・・。
最近、私の勉強するテーマに沿っていたのと、
ちょっと売れているようなのと、
時間の関係上、他に紹介する本がなかったのが、いい訳です。
「一般論ですが、売れる本と、良本かどうかに、あまり相関関係はない」
ちょっと、全体的に悲観的な論調が強すぎです。
3年で止めるであろう読者に語りかける趣旨をとっていますが、現実問題、25歳前後の若者が、
こういった本を読むとも思えません。タイトルで売っていますが、言っていることと、
売るターゲットが、確信犯的にズラしているような。
せいぜい読むのは、私のような、かつて3年以内に辞めた人間です(笑)。
危機感をあおりに煽って、
結論が、
「その目が生き生きと輝いている・・」
「決めるのは上司でも友人でも親でもない。自分自身だ・・」
というのも、う~ん、考えさせられます。
マネジメントでも、キャリア論でも、仕事観でも、
もっと前向きに、意識も行動も帰るきっかけになるような、
良い本いっぱいありますよ!!
本日は、この辺で。
編集後記
すっかり、寒くなってきました。
地下鉄の社内で、くしゃみ連発などされると、
了見の狭い、わたしは、軽く睨んでしまいます。
時には、あえて、席を移動します。
なにせ、生後4か月の赤ん坊が家にいると、
へんなウィルスを、お持ち帰りしたくないですよね。