『小さな会社の負けない発想 』橋本 英夫(著)
出版社: 致知出版社 (2006/08) ASIN: 4884747534
目次
プロローグ 経営品質・ソニー神話は生きていた
第1章 クレームの中に宝あり
第2章 衰退産業から二兆円ビジネスを創出するために
第3章 ホンモノのサービスは何か―顧客満足のためのIT化について
第4章 強い中小企業をつくるには
第5章 理念はシンプルに、バリエーションは豊かに
第6章 全方位思考と感性力
第7章 差異化・高付加価値の見つけ方
第8章 原理・方法を変えれば価値の転換が図られる
エピローグ 人間力が価値を高める、そして文化を創る
◆「橋本流・静かな産業革命」のポイントは次の四点です。
①お客様のクレームに耳を傾ける
②原理や方法を変えて価値の転換を図る
③世の中の役に立つことを追求する
④少子高齢化を踏まえ産業を文化へ昇華させる
『衰退産業や業績が低迷している中小企業がレッド・オーシャンからブルー・オーシャンへと
市場をチェンジするためのヒントとして、クリーニング業を営むわが社の実例を詳細に解説
しながら、経営品質の命題について、分かりやすく書いたつもりです。たとえば顧客価値の
創造には、①価値増幅、②価値転換、③価値革新の三つの方法がありますが、私は第四の
価値創造にチャレンジしています。それを少子高齢化における文化創造に見いだし、ITインフラ・
システムによって完全一元管理の整備をし、そして同時に固有の「ブラックボックス技術」と
方法論特許を機能させる─これらが高次元で融合すると、第四の文化的価値創造に昇華し、
世界に例のない日本特有の経営品質(ケア・メンテ)になるものと確信しています。
このようなことを念頭においてお読みいただけたら幸いです。』
◆クレームは最大のビジネス・ヒント
◎クレームに耳を傾け、新規市場を発見する
◆衰退産業から二兆円ビジネスを創出するために
『クリーニング業は、地域産業であり有店舗展開をするのが一般的常識ですが、当社は
無店舗で日本全国のみならず世界中からインターネットと電話で依頼を受けている企業です。
またクリーニング業においては、店舗受付と生産現場における作業指示と会計の整合性が
まったくないことから収益管理をする業務運営体制にありません。そこで、わが社では
粉飾決算の温床になる業界体質の根本的な問題点の解決を図りました。・・・』
◆中小企業こそ自前主義で行こう
◎アウトソーシングは企業を弱くする
『中小企業の場合、そこそこの売上規模があり、相応の社員数がいても、専門の会計士や
プロの財務担当者が社内にいるわけではなく税理士に委託しているのがほとんどだと
思います。つまり、財務に関してはすべてアウトソーシングしているのです。そんな
状況下で企業が強くなるでしょうか。会社としての根本課題を外部に委託しておきながら、
果たして社内に知力が蓄積されていくでしょうか。税理士がカバーしてくれるのは過去の
仕事について算出された数字の分析のみです。税理士が新しい商品開発のアイデアを
提供してくれるわけではありません。
法律に基づいた会計基準テクニック・ノウハウを知っているかどうかで、決算書に大きな
違いが生じてきます。財務・会計に関する専門知識を学んでいない素人は、会計のテクニック・ ノウハウを知りません。税務のノウハウも知りません。一方、資格を有している税理士や
会計士はノウハウを知っているけれども、それを企業に提供してくれるとは限りません。・・』
★稲盛和夫氏推薦とあり、迷わず手にしました。
これは、凄い本です。
中小企業経営全般、マーケティング、人生論、マネジメント、深く濃く・味わい深い1冊で、
1600円は安いですね。
筆者の会社が上場まで行けば、古典的名著として残りそうです。
前頁に、「ポストイット」が付くのではないかというくらい、
ポイントのテンコ盛りです。
とにかく、本屋さんで手にとってください。
または、アマゾンで注文いただいても、間違いは少ないと思います。
本日は、この辺で。