マーカス バッキンガム(著)『まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う』
日本経済新聞社 (2000/10)
目次
第1章 マネジャーにとって最も大切な物差し
第2章 すぐれたマネジャーだけが知っていること
第3章 第一のカギ―才能に恵まれた人材を選び出す
第4章 第二のカギ―目標とする成果をはっきりと示す
第5章 第三のカギ―部下の強みを徹底的に活かす
第6章 第四のカギ―部下の強みが活きる場所を探り当てる
第7章 四つのカギを使いこなすための実践ガイド
フォースを束ねよ
参考資料(ギャラップが描く企業業績向上の道筋―企業価値を持続的に上昇させるには
すぐれたマネジャーの発言集―第2章で紹介した三つの質問に、すぐれたマネジャーはどう答えたか
ほか)
◆技能、知識、そして才能
『・・すぐれた会計士を対象にしたギャラップの調査では、最も重要な才能は、几帳面さに対する
こだわりということになっている。すぐれた会計士に聞いてみればよい。会計士ならだれでも
というわけではなく、仕事のできる会計士に、どんなときうれしいと感じるのか聞いてみれば
よい。そうすればこんな答えが返ってくるだろう。「帳尻が合ったときですよ」。帳尻が合った
とき、その人の世界は完結する。態度には出さなくても内心大喜びをする。その頭のなかでは、
夢中になってこう叫んでいる。「やった、これからもこんな仕事がしたい」。奇妙に感じられる
かもしれないがよく考えてみると、こういった几帳面さに対するこだわりを持っている人に
とって、会計はすばらしい仕事にちがいない。バランスシートをきちんと完成させるたびに、
自分の仕事の完璧さを経験する。われわれのうちの何人が、これに対してあれこれと口を
挟めるだろうか。
几帳面さに対するこだわりは技能ではない。知識でもない。それは才能だ。この才能に
恵まれていなければ会計士として決してすぐれた仕事はできないだろう。フィルターの一部
としてこの才能を持ち合わせていないのなら、その人に才能を注入するためにマネージャーが
できることはほとんどない。』
★これは、米国における会計士を対象にした調査なんですが、
日本においても、会計に関わる全ての人に、
経理パーソン(経理マン、経理ウーマン、経理パート)に当てはまると思いました。
◆従業員の満足度を測る物差し 12の質問
Q1 仕事の上で自分が何をすべきか、要求されていることがわかっているか
Q2 自分の仕事を適切に遂行するために必要な材料や道具類が揃っているか
・・・以下12項目まである
◆すぐれたマネージャーの知恵
『人はそんなに変わりようがない。
足りないものを植えつけようとして時間を無駄にするな。
そのなかにあるものを引き出す努力をしろ。
これこそ本当に難しい。』
1、すぐれたマネジャーは才能で人を選ぶ。
2、すぐれたマネジャーは成果を適切に定義する。
3、すぐれたマネジャーは部下の強みを活かすことに専念する。
4、すぐれたマネジャーは部下の強みに適した場所を探り当てる。
★前回、紹介して、とてもマーカス バッキンガムの考えが素晴らしいと思ったので、
早速、本屋さんで目にした本を手にしました。
強みに集中する、という考えは、日本の伝統的な教育観とは、かなり異なります。
とにかく、ガッツ、とにかく、ど根性というのとは、違うようです。
この本の中で、マーキュリー宇宙計画の話がでてきます。
ちょっと、話題はずれますが、これをテーマにした映画、
「ライトスタッフ」が私は大好きです。