岡野雅行(著)『岡野雅行 人のやらないことをやれ!―世界一の技術を誇る下町の金型プレス職人、その経営哲学と生き方指南
』
ぱる出版 ; ISBN: 4827202389 ; (2006/03)です。
目次
第1章 誰にもマネのできないものをつくる
第2章 実地の世界で学んだことが生きる
第3章 遊びのなかで出会った人たちが、生き方を教えてくれた
第4章 「夜の工場」で繰り返した失敗がいまに生きている
第5章 人を大切にするから、貴重な情報が集まる
第6章 新しいものが好き、人より早くやるのが好き
第7章 ひとつのことをやり抜けば、かならず見えてくるものがある
第8章 とんちの利いた会話、人の話をじっくり聞くことを心がける
第9章 金儲けはわるくない、ただし守るべきルールがある
第10章 雑貨づくりに終わりはない
◆「注射針ありがとう」といわれた感激は忘れられない
『・・あの番組に出演したとき、いままで1万回以上、インシュリン注射をうってきたという小学生の
糖尿病の子どもさんにビデオで「ぜんぜん痛くなかった。つくってくれた人、ありがとう」って
いわれたんだ。これまで生きてきてなによりも感激した一瞬だった。』
◆頭の中の図面だから自由に発想できる
『うちの親父は図面なんて描かなかった。昔の金型屋はみんな図面など描かないわけだ。親父がそうだから、
俺も昔から図面は描かなかった。それではどうしたかといえば、工場の土間に白墨(チョーク)で
絵を描いていく。・・
・・ところが慣れていくと、プレス屋からもらった最終的な品物の図面を見れば、あとはこういう工程で
こういう金型をつくればいいと頭に入ってくるんだ。まさに感性で創造していく力が身についてしまった
わけだ。こうなれば、しめたものだ。図面が描けないからこそ、自由に頭のなかでいろいろな想像を
巡らすことができたんだ。』
◆子どものころは遊びがすべてだった
◆真っ赤に染まった大空襲の空を見ていた
『・・こんなことをいうと、不謹慎と思われるかもしれない。空襲のまっただ中、みんなは「防空壕に入れ、
入れ」と叫んでいた。周りは真っ赤々な火の海だった。それでも俺はその姿を表に出たままで見ていた。
不思議と「恐い」と思わなかった。きっと真っ赤な空を見ていたかったからだ。・・』
◆暗記するほど聴いた落語はアイデアの宝庫
◆クラシック音楽が想像力をかき立てる
◆酒もたばこもやらない理由
『・・俺は酒もたばこもやらない、と決めてしまった。なんでも、ずるずるとはまっていくのがいやなんだ。』
◆学問へのコンプレックス
『・・誰だって謙虚に「みんなより俺は劣っているんだ」という気持ちで努力していけば、絶対まちがいない。』
◆男の運命は女が決める
◆ドイツの原書を買ってきてプレス技術を学んだ
★小泉首相と対談したり、今では、一番有名な中小企業の”オヤジ”と言えそうです。
読んでいて、本田宗一郎氏の話と非常に似ているなぁと思いました。
バックボーンが似ています。
世代的には、もちろん下ですが、遊び道具を全て自前で作ったとか、
わりと”やんちゃな”時代があったところも、そっくりです。
一番びっくりしたのは、最後のドイツ語の原書を買ってきたくだりです。
父親の技を盗むことに、限界を感じていた頃、恩師に相談したところ、
日本橋の丸善に行って、洋書を買いなさいと、英語がよめなくても、
イラストと図面でわかるはずだと、いうことで、給料の半分くらいもする本を
思い切って買ったそうです。(今の10万とか15万でしょうか)
その本で、一生懸命勉強したそうです。
わたしも、先日、”Just do it”とういナイキの英語の原書を家の本棚で手にしました。
2冊くらい、飾りで置いてあった英語の本でしたが、10年も放置していました。
これも何かの、偶然と思って、
早速、フォトリーディング開始です。
おっ、さっぱり、分かりません。
しかも、まったくイラストがありません。
数日後、アマゾンで、日本語訳を探してました、在庫2点あり、
という表示を見た瞬間、アマゾンアタックをかけました。
届いて、パラパラめくると、2段組で同じ本かと思うぐらい
ボリュームがあって、そこでまた、読む気がくじけました(泣)。
本日は、この辺で。