小倉昌男著「経営学」日経BP社です。4822241564
目次
第1部 牛丼とマンハッタン―宅急便前史(宅急便前史
私の学習時代
市場の転換―商業貨物から個人宅配へ ほか)
第2部 サービスは市場を創造する―宅急便の経営学(宅急便の開発
サービスの差別化
サービスとコストの問題 ほか)
第3部 私の経営哲学(組織の活性化経営リーダー10の条件)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%80%89%E6%98%8C%E7%94%B7
2005年6月30日にお亡くなりになられています。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
「堂々のベスト&ロングセラー!」
「『クロネコヤマトの宅急便』の生みの親が自ら書き起こした本当の経営の教科書」
★間違いなく、今年読んだ中で最高の”社長本”です。
ご家庭に1冊とは言いませんが、1社に1冊は必携です!
「仕方がない。私は大阪を訪れた時に、大手ライバルの支店をこっそり外から覗いてみた。」
◆つまり、西濃運輸が”善い循環”を起こしているのに、ヤマト運輸は”悪い循環”に悩まされて
いたのである。
◎では、良い循環を起こす出発点は何だろうか。
→基本的な条件は、「よく働くこと」である。
→まず、労働生産性を高めよう。
◆数々のセミナーや講演を聞いた結果、私が得たもの─それは、経営とは自分の頭で考えるもの、
その考えるという姿勢が大切であるということだった。
「私はどんなものでもメリットだけのものはない、また逆にデメリットだけのものもない、
と考えている。どんなものにも、メリットとデメリットの両面があると思う。
天気のよい日は気持ちが良いが、それが続けば旱魃になる・・・・・」
◆吉野家に学んだメニューの絞り込み
「個人宅配市場に相当の需要がある。それは分かった。ただ、いつ、どこから出るか分からない
需要を、どうしたらヤマト運輸の仕事として取り込むことができるか、はたと考えこんでしまった。
とにかく偶発的で、散発的で、一回限りの輸送需要に対応する方法がわからないのである。」
「─個人の宅配の需要は、はたして本当に偶発的で散発的なのだろうか。
この疑問は、ひとつの仮説へと発展した。─人間が生活しその必要から生ずる輸送の需要は、
個々人から見れば偶発的でも、マスとして眺めれば、一定の量の荷物が一定の方向に向って
流れているのではないか。個々の需要に着目しているうちは対応の仕方がわからないが、
マスの流れに着目すれば、対応の仕方があるのではないか。」
◆「宅急便開発要綱」
1、基本的な考え方
(1)不特定多数の荷主または貨物を対象とする
(2)需要者の立場に立ってものを考える
(3)他より優れ、かつ均一的なサービスを保つ
(4)永続的、発展的システムとしてとらえる
(5)徹底した合理化を図る
「宅急便が、対象とする荷物を一個口に限るとしたのは、作業管理を簡単にして荷物事故を防ぐ
と同時に、事務コストを少なくするためである。そこで専用の伝票を用い、荷物から伝票が
離れないように糊付けすることにした。」
★この本は、神田さんの「60分間・企業ダントツ化プロジェクト戦略構築・速習セミナー」という教材の
中で、”絶対に読んでください”、と推薦されていましたので、速攻で読みました(笑)。
素晴らしく勉強になります。
小倉昌男氏も、前書きで書いてますが、本来経営談義を出版すると会社が不振になるという考えがあって、
本を書かないということを、頑固に守ってきたそうです。
「社長である自分がどうしてそう考えたか。いま、改めて話してみるのも意味があるのではないか─。」
「サクセスストーリーを書く気はない。乏しい頭で私はどう考えたか、それだけを正直に書くつもりである」
そうお考えを変えたことで、世に出た1冊です。
手品の種を明かすように、
宅急便、ビジネスの戦略・戦術をどう考え・実践したか、つつみ隠さず、教えてくれます。
大きな本屋さんには、在庫があると思います。本当に、お薦めです。
本日は、この辺で。
編集後記
こんにちは!今日も宜しくお願いします。
今日で、仕事納めになるのでしょうか?
昨日が、納会というお客様もいらっしゃいました。
毎年、言われていることですが、
年末・お正月ムードが年々なくなってきました、と言われます。
そのうち、お休みは、元旦だけなんて、日が来るかもしれませんね。
個人的にはオフシーズンに安く旅行に行けるようになりたいと思います(笑)。