『熱狂する社員 企業競争力を決定するモチベーションの3要素』デビッド・シロタ・ルイス・A・ミスキン

ド・マイケル・アーウィン・メルツァー(著)
出版社: 英治出版 (2006/2/2) ASIN: 4901234803

◆社員の能力を引き出すパートナーシップ

 『 そこで我々は、長期的な高業績を実現する手法として、温情主義でも商取引関係でもない、
  より効果的な第三の考え方を提案する。それは、パートナーシップである。
   パートナーシップ関係における忠誠心は、親子が互いに持っているようなものではない。
  パートナーシップとは、共通の目的に向かって共に働き、相手の利益やニーズに純粋な関心を
  持ち合う大人同士の契約である。また、ビジネス上の関係だけでなく人としての関係であり、
  信頼や善意であり、損得勘定や短絡的な考えを超えて人々の能力を引き出す関係である。
   現実的あるいは理想的な労使関係を実現するのに、パートナーシップという言葉を使うことは、
  これまで少なかったようだ。しかし、高業績を上げている活気に満ちた企業の経営方針や
  経営慣行には、このパートナーシップが確実に根づいているのだ。』

◆情熱にあふれた社員とは?

 『 情熱とは、満足感とは違う。関心の高い社員は、不満を抱えた社員でもある。それでも、
  関心を払うのである。成功の原動力とは、会社(チーム)が負けていても、激しい変化や
  競争にさらされて現状が良くなくても、改善努力をやめないことである。自分と会社を
  同一視している人なら、たとえ企業の業績を称賛されても現状に満足しないのは当然だ。』

◆「仕事の充実化」という幻想

◆社員の要求は一つではない

◆モチベーションの三要素

 『それは、公平感、達成感、連帯感だ。これを仕事のモチベーションの三要素理論として提唱し、』

◆社員は消耗品か?

 『経営のこの新しい考え方のもとでは、高業績でもリストラの実施がありうる。』

◆原則①リストラに至るまでに、代替策をつくす

◆与えた分しか返ってこない

 『 消耗品扱いされている社員に忠誠心やコミットメントを求めることはなど無理である。
  また、特に市場競争や収益性に照らして、給与水準が低いという印象を社員が持っていたら、
  忠誠心やコミットメントは生まれない。雇用保障が優先されるのは言うまでもないが、
  給与水準もきわめて重要だ。
   一般の印象とは違い、社員は給与にそれほど高望みしていない。びっくりするような給与
  だったら、むしろ彼らはその目的や経営陣の能力に疑問を抱くだろう。したがって、
  彼らのお金に対する願望と、何が妥当で何が公平かに対する考え方とを区別する必要がある。
  大多数の社員は「競争力のある」給与で、ほんのわずかでも他社より優位に立つことで
  大きな満足感が得られれば十分なのである。その「ほんのわずか」とは、たった100ドル
  でもかまわない。それが大きな意味をもつのだ。』

◆社員持株制度

 『 社員持株制度の意義は、金銭とモチベーションの二つの観点から説明される。金銭面では、
  米国経済の成長期に社員の資産を増やす一つの良い方法として、大々的に喧伝された。
  もっとも、近年の株式市場の低迷により、金銭的観点からの主張は弱まっている。
  この状況はしばらくつづくものと考えられる。』

★今年の2月に出た本で、前からあるのは、知っていましたが、
 タイトルがちょっと大袈裟なせいで、避けてきたものでした。

 欲しいとなると、突然欲しくなり、本屋を探したのですが、なかなか見つかりませんでした。

 これまた、アンチ成果主義ともいえる点が腑に落ちます。

本日は、この辺で。

投稿者 himico-blog