本日の1冊です。
平野敦士著「はじめてする消費税の申告」清文社、¥1200-です。
目次
第1編 事前準備編
第2編 申告実践編
◆この本をだすのはこういう主旨です。
この本は、消費税免税点の引き下げによって新たな消費税の納税義務者になった中小事業者が、
税理士に依頼することなく、自分で消費税の申告ができるようになることを目的としています。
したがって、経理知識の乏しい経理担当者でも、はたまた簡単な帳簿しかつけたことのない
個人事業の奥さまでも、この本1冊でわかるように、可能な限りむずかしい記述はさけるように
心がけました。
◆消費税の改正項目
①消費税の免税点の引き下げ 3,000万→1,000万
②簡易課税の適用上限の引き下げ 2億円→5,000万円
③消費税の税込表示の義務付け
④大規模納税者についての中間納付回数の増加 年3回から年11回へ (消費税額6,000万円超は毎月納付)
⑤課税期間を1か月とする制度の創設(輸出業者は毎月還付が受けられる!)
◎適用時期の原則
法人-平成16年4月1日以降開始事業年度より
個人-平成17年度分の申告より
◆消費税の税率は4%、地方消費税1%と合わせて5%
◆消費税における売上と仕入の範囲は法人税や所得税の場合と異なる
◆消費税のかかる取引
①国内取引の定義
消費税がかかる国内取引は、「国内において事業者が対価を得て行なう資産の譲渡や貸付、サービスの提供」です。
②輸入取引の定義
輸入取引とは、保税地域から外国貨物を引き取る取引です。
◆課税取引の要件
◎「国内」で
◎「事業者」が「事業として」
◎対価を得て行なう
◎資産の譲渡、貸付、またはサービスの提供
◆消費税は消費的でない資本の移転にはかからない
①土地の譲渡・貸付
②有価証券・支払手段(例えば、手形)の譲渡
③利子・保険料など
④切手・印紙などの譲渡
⑤商品券・プリペイドカードなどの譲渡
⑥国、地方公共団体などの行政手数料
⑦国際郵便為替、外国為替など
◆社会政策上の配慮から非課税とされている取引
①社会保険医療など
②社会福祉事業など
③学校の入学金・授業料など
④助産
⑤埋葬料・火葬料
⑥身体障害者用物品の譲渡、貸付など
⑦教科用図書の譲渡
⑧住宅の貸付
◆課税売上か?非課税売上か?
①まず、消費税は国内取引に課税されます。国内取引が海外取引かの判定は、保税地区で直接やり取りする立場に
あるかどうかです。
② ①で国内取引であることが確認できたら、自分が「事業者」なのか、また、その取引は
「事業としてなされたものなのか」を判定します。
③次に有償取引かどうかです。
④ そのうえで①~③で消費税の対象となる取引について、次のように課税か非課税かを判定します。
◆勘定科目別の課税の判定は?(仕入編)
◆勘定科目別の課税の判定は?(仕入編・細目)
◆輸出取引はどうなるのでしょうか?
◎消費税では、輸出したときには輸出免税という技法を用い、輸出に当って消費税を課さないばかりか、
輸出したモノの仕入段階でかかっていた消費税を還付してもらえることになっています。
◆消費税の売上計上時期はいつか?
◆消費税の中間申告について教えてください
◆消費税の会計処理は税抜経理によった方がよい
◆個別対応方式とは何でしょうか?
★この本は図やイラストも多く、初心者の方へは分かりやすい1冊だと思います。
ここのところ、経理本ブログを名乗りつつも、10日間連続で経理本から遠ざかるという状態で反省しています。
明日も引き続き消費税にチャレンジします。
個別対応についてご紹介できればと、思っています。
本日は、この辺で。