③「企業の寿命は永遠でないとすると、企業の借金も個人の住宅ローンと
同様に完済を目指すモノ」についてです。
ともすると、企業は永遠に思えてしまいます。
あるいは、それを前提に、経営計画を考えてしまいます。
あまり、5年後に廃業目指してビジネスプランを練るという話を聞いたことがありません。
ただ、
最初に私が会社を引き継いだ時、その裸のB/S,P/Lを作ってみると、
本当に寿命が見えた気がしました。
当時の自社ビルの時価・・・?????。
資産と計上されているが、電話加入権などはたして換金性があるのか?
これは、もしかすると、企業30年説からすると、終末期であるように思えました。
今、そうした負の資産を一掃したからこそ
言えますが、以前は、風評被害も怖いし、
誰にも相談できないと真剣に思いこんでいました。
私は、住宅ローンを35年で組んでいますが、
その返済表を見たときに新鮮な気持ちがしました。
というのも、会社経営をしていると、かなりの頻度で、銀行借入を興します。
その多くは、運転資金で、短期の借入です。
そうなると、自ずとその契約更新とでもいうものが、頻繁にあります。
その場合、グラフこそ作りませんが、
頭の中の返済表は、住宅ローンのスタートが3千万でピークで、35年かけて右肩下がりに
ゼロになっていくというものではなく、
借入残高の3千万が10年後も、横バイのグラフです。
良く見てみると、
月々微妙に残高が減って行きます。
そして、1年ある契約が経過したところで、さの減った分の残高が融資と言う形でまた
増える。
そうした動きが、まるで、ケーキのミルフィーユのように幾層にも重なっているというのが、
中小企業借金の本質です。
ある人は、これを自転車操業借入と呼びます。
我々が、
「寅さん」の映画で記憶に焼き付いてる、
タコ社長は、毎月その返済と支払いの資金繰りの為に、顔を真っ赤にしてかけずり回っていました。