三浦展著「下流社会─新たな階層集団の出現」光文社新書です。4334033210
目次
第1章 「中流化」から「下流化」へ
第2章 階層化による消費者の分裂
第3章 団塊ジュニアの「下流化」は進む!
第4章 年収300万円では結婚できない!?
第5章 自分らしさを求めるのは「下流」である?
第6章 「下流」の男性はひきこもり、女性は歌って踊る
第7章 「下流」の性格、食生活、教育観
第8章 階層による居住地の固定化が起きている?
◆「上」に対して物を売るノウハウが必要になる
◎日本の企業は中流向けに商品を作るのが得意だが、上流向けに商品を作るのは苦手だ。
◎トヨタが「一部の富裕層」に向けてレクサスを投入する。
◆階層化による消費者の分裂
◎階層化社会の価値観─女性の分裂
(1)お嫁系
「富裕層あるいは中産階級の子女。名のある女子短大ないし女子大を卒業し、親のコネで
有力企業に就職。あるいは昔ながらの家事手伝いをしながら、昼は優雅にお母さんと
お買い物や料理をする。そして、親子共々、現在の階層と生活水準を維持、
あるいは向上させる結婚を当然と考えている。」
(2)ミリオネーゼ系
「男女雇用機会均等法の施行以後、学力が高く、職業志向の強い女性、主に四年生大学を
卒業した女性が、企業の中で総合職のキャリアウーマンとなり、男性と同じ賃金を
得るようになった。それらの女性は今は30代から40代となり、1000万以上の
年収を得る人もいる。」
(3)かまやつ女系
『「手に職系」、ファッション的には「ストリート系」』
(4)ギャル系
「学歴は高卒、高校中退ないし専門学校卒が主だが、専門学校で勉強に挫折したり、
就職しなかったり、してもすぐ辞めることが多い。よって現在の職業はかなりの確立で
フリーター。職種はサービス系、販売系、福祉系、保育系などが多く、・・・。」
(5)普通のOL系
「専業主婦志向ではあるが、裕福な男性の争奪戦に敗れて今は未婚であり、だからといって
ミリオネーゼのように仕事に生き甲斐を見いだす意欲も能力も不足している。
もちろんギャルにおなるにはそこそこ知性も学歴も高く、美容師やアーチストになるほどの
美的センスや自己表現要求はない。」
◎男性の分裂
(1)ヤングエグゼクティブ系
(2)ロハス系
(3)SPA!系
(4)フリーター系
◆貯蓄額は500万以上と150万未満に二極化
◆年収700万をとるか、子供をとるか
◆女性の必勝パターン
「若いうちは親元にいて、その後、結婚して夫婦だけで暮らし、子供ができたらできれば親元に
住むのが最も「下」になりにくい生き方ということである。
◆自分らしさ派は階層意識も生活満足度も低い
◆自分らしさ志向の問題点
◆階層による居住地の固定化が起きている?
【あなたの「下流度」チェック】…半分以上あてはまれば、あなたはかなり「下流的」
□1 年収が年齢の10倍未満だ
□2 その日その日を気楽に生きたいと思う
□3 自分らしく生きるのがよいと思う
□4 好きなことだけして生きたい
□5 面倒くさがり、だらしない、出不精
□6 一人でいるのが好きだ
□7 地味で目立たない性格だ
□8 ファッションは自分流である
□9 食べることが面倒くさいと思うことがある
□10 お菓子やファーストフードをよく食べる
□11 一日中家でテレビゲームやインターネットをして過ごすことがよくある
□12 未婚である(男性で33歳以上、女性で30歳以上の方)
★上記チェックリストは、アマゾンにも載っていたので、ワルノリして、入れてみました(笑)。
私は4つぐらいが当てはまりました。
本書を読んで、抵抗を感じる部分もありますが、
著者は確信犯的に、分かりやすさを狙っているのだと思います。
居住地の固定化については、私自身も思い当たるフシがあります。
千葉県浦安市(ディズニーランドがあるところ)に一時期住んでいました。
当時の同級生の多くは、地元から離れようとしません。
居心地が良く、ある主のコミュニティを築いているようです。
筆者は解決策をいくつか提案しています。
個人的には、この問題だけに限りませんが、米国のように移民を受け入れるというのも、
解決策の一つだと思います。
教育が、世代間を越えて、階層化を固定していく、鍵であるのは、間違いなさそうです。
本日は、この辺で。
編集後記
昨日は、
ぶーちゃんの「七五三」でした。
すでに、写真取りは済ましていたので、
お参りと、家族の食事だけの簡単なものでした。
晴天に恵まれたせいもあり、神社はけっこうな人手でした。
夜は、お赤飯を頂きました。
妻がお赤飯と一緒に、五色饅頭を買っていました。
私は、饅頭好きなので、そっちのほうが嬉しかったです(笑)。