トーマス・フリードマン (著)『フラット化する世界(下)』
出版社: 日本経済新聞社 (2006/5/25) ASIN: 4532312795
目次
第2部 アメリカとフラット化する世界(承前)(無敵の民―新しいミドルクラスの仕事
理想の才能を求めて―教育と競争の問題 ほか)
第3部 発展途上国とフラット化する世界(メキシコの守護聖人の嘆き)
第4部 企業とフラット化する世界(企業はどう対処しているか)
第5部 地政学とフラット化する世界(フラットでない世界―銃と携帯電話の持込みは禁止です
ローカルのグローバル化―新しい文化大革命が始まる ほか)
結論 イマジネーション(二つの選択肢と人間の未来―11・9vs9・11)
◆ミドルクラスの仕事が変わる
『世界がフラット化すると、階級制度はひっくりかえる。たとえはよくないが、
フラットな世界では、誰もが無敵の民になろうとしなければならない。私の辞書の無敵の民
とは、「自分の仕事がアウトソーシング、デジタル化、オートメーション化されることが
ない人」を意味する。・・』
◆新ミドルクラスに必要な人材
◎偉大な共同作業者・まとめ役
◎偉大な合成役
◎偉大な説明役
◎偉大な梃子入れ役
◎偉大な適応者
◎グリーン・ピーブル
◎熱心なパーソナライザー
◎偉大なローカライザー
◆IQよりもCQとPQが重要
『・・フラットな世界では、IQ(知能指数)も重要だが、CQ(好奇心指数)とPQ(熱意指数)
がもっとも大きな意味を持つ、と私は結論づけた。・・』
◆政治的リーダーシップ
『「企業の変革は危機感と切迫感から始まる」2002年12月9日、ハーバード・ビジネススクールの
講演でガースナーは学生たちに告げた。「状況がひどくなり、生き残るためにはこれまでとは
違ったことをやらなければならないと思い知るまで、組織というものは根本的に変わろうとしない」
21世紀初頭のアメリカ全体と似ていることに、いやおうなしに気づく。
ルイス・ガースナーが会長就任後に最初にやったのは、終身雇用制度を止め、それを、企業に
ずっと「雇用される能力」という概念に置き換えることだった。私の友人でフランス生まれの
ソフトウェア・エンジニア、アレックス・アタルは、当時IBMで働いていたが、その転換を
こう表現している。
「IBMが雇用を保証するのではなく、社員自身が”自分には雇用されるだけの能力がある”
ことを証明しなければならなくなった。会社は、”雇用される能力”を鍛える機会を社員に
提供してくれるが、それを活かすかどうかは社員自身の責任、ということだ。肝心なのは
適応だよ。・・・』
★上は、かなり時間をかけて読みましたが、
下巻は、飛ばしました。
スピードを上げたというよりも、はしょりました。
人によって、興味のポイントは変わってくるかと思います。
教育論、や米国の問題点・指針を述べています。
私は、日本の国策を心配する立場ではないので、スルーしました。
でも、英語が話せる、理系の学生がたくさん必要だという意見は同意します。
本日は、この辺で。
編集後記
以前、神田さんの講演で、
「主婦は、企業で即戦力だ。
とりわけ、優秀なマネジャー(管理職)になる。
社員を動かすには、脅し(首や給与カット)が使えるが、
子どもには、脅しは通用しない。
また、家事と育児を分刻みのスケジュールで、こなしている。
その辺の、フラフラしている社員よりも、よっぽど、
スピーディーだ」
という趣旨のことを話されてました。
その時は、会場の6割以上が女性だったので、
ややリップサービスかなとも思いました。
でも、
いざ、自分がやってみると、大変さが分かりました。
朝の時間の足りないこと足りないこと。
しかも、
ひっくり返って、泣き叫びます。