『誰も知らなかったケータイ世代』市川 茂浩(著)
出版社: 東洋経済新報社 (2007/7/13) ISBN-10: 4492555919

目次

はじめに なぜ若者はケータイにハマるのか!

第1章 ケータイ中毒の若者たち
第2章 若者を攻略する「ケータイユーザー5原則」とは?
原則1:若者は、ケータイでいつでもつながっていたい!
原則2:若者は、ケータイで何人もの役割を演じたい!
原則3:若者は、ケータイで稼ぎたい!
原則4:若者は、ケータイで秘密を持ちたい!
原則5:若者は。ケータイで自己主張したい!
第3章 進化する携帯電話とケータイビジネス最新事情
第4章 ケータイとともに進化する若者たち

『 携帯電話の何がそんなにおもしろいのか、と不思議でたまらない大人たちの気持ちもわかる。
でも、「おかしな時代になってしまった・・・・」と嘆く前に、なぜ若者がこれほど携帯電話を
手放せないのか、と考えてみてほしい。
彼らが何の理由もなく携帯電話にのめり込むはずがない。何かしら理由があるに決まっている。
ケータイビジネスに5年間携わり(この五年間は産業革命以来の300年に匹敵するという人もいる)、
サービスを提供してきた私は、もちろんその理由を知っている。』

『 だが、今ではどうだろう。すでに小学生でも自分専用の携帯電話を持っている。
一方で、自分専用のパソコンを持っている若者など数えるほどだ。
大人はパソコンがなくては仕事にならないし、インターネットにつなげれば情報収集も遊びもできて、
これが時代の最先端だと信じているおじさんも多い。でも、若者にとって、いつも身近にあるのは
携帯電話なのだ。ネットにもつながるし、情報も遊びもいっぱいつまっている。いつも一緒にいることが
できないパソコンなど必要としていないのだ。ケータイは道具ではなく、自分の一部なのだ。
乱暴な言い方をすれば、おそらく、紙でできたこの本を読んでいるあなたと彼らとは、人種が違う。
”ケータイ世代”である彼らの行動を、「最近の若いモンは・・・」などとひとくくりに批判している
うちは、絶対に理解できない。』

◆注目すべき「ケータイ世代」

『 この急激な普及に一役買ったのは、1979年以降に生まれた若者たちだった。私はこの世代をunder79世代、
もしくは「ケータイ世代」と呼んでいる。』

◆PC世代とケータイ世代

『「携帯電話の中で起こる情報は、パソコンにもテレビにもまったく出てこないから」
という話だった。
ケータイサイトの情報には、パソコンからはアクセスできない。つまり、パソコンしか扱わない層には
たどりつけない情報が、携帯電話の中にはつまっている。
さらに言えば、パソコン世代の人には、パソコンほど便利なものはない、という思いがある。
私もケータイビジネスに参入してから、本格的に携帯電話に触れたクチだったので、当初は親指一本で
ボタンを押すのを窮屈に感じたし、小さいディスプレイは見にくいと思い込んでいたものだ。
ただ、こうした時代の流れは、パソコンが登場した頃と似ているのだ。キーボードが打てない世代と、
打てる世代の間にはデジタルデバイドがあった。しかもパソコンが使えるかどうかは仕事に直結したため、
世の管理職は必死で勉強したものだ。
そうしてパソコン世代が自分たちこそメジャーだと思っているうちに、今度は携帯電話がメジャーに
なろうとしている。新たなデバイド(格差)が起こっている、というわけだ。』

◆「若者がわからない」と嘆く前に

『「思春期の葛藤をもう一度思い出せばいい」
村上氏は何もクサイことを言いたいわけではない。若者の気持ちがわからない、という台詞はパピルスにも
書いてあるくらい昔から、繰り返し言われてきたことだ。しかし、村上氏に言わせてみれば、それはわかる
つもりがないからわからないだけだ、という。
結局のところ、人間の欲求というのは世代が違っても変わらない。
たとえば、「そんな着うたをダウンロードして、お金がかかるだけじゃないか」と言っている大人たちは、
自分が若い頃は一曲を聞くためにレコードを買い、それをカセットテープに録音してマイベストを作って
いたのを思い出してほしい。』

◆「若者の実像」は携帯電話の中にある

『 よく、携帯電話を忘れると一日中落ち着かないとか、紛失するとこの世の終わりのように嘆くというが、
それはまったく大げさではない。それだけの数の友達が、突然消失するのと同じことなのだから、
ショックを受けて当然だろう。
大人たちはそれを、ケータイ依存だ、などと批判的に見てしまいがちだが、それでは若い世代を理解する
ことはできない。』

◆求められる携帯電話のセキュリティ機能

『 携帯電話におけるセキュリティに対する意識は、どちらかと言えば大人の方が低いのではないだろうか。
システム自体に疎いこともあるだろうが、携帯電話から情報を盗まれるかもしれない、という危機感のない
人が多いように思う。せいぜい、浮気がバレないように、と気にする人くらいではないか。
抱えている情報の重要性とリスクの高さから言えば、大人の方がもっと過敏になってちょうどいい
くらいのはずなのだ。ここはケータイ世代と見習ってしかるべし、だろう。』

★本当は、ポイントや、アバター、プロフ、アフィリエイト(ケータイ)など、
最先端の話題がてんこ盛りですが、
正直、そのほとんど全てが未体験なんで、あえて、スルーしました。
ご興味ある方は、本を手にとってみてください。

商売にすぐ、直結しないかもしれませんが、
若者を知るためには、お役立ちの1冊です。

セミナーでご一緒できた。
smoothさんのブログでも、さらに、詳しい記事があります(あわせてお勧め)。
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51075523.html

本日は、この辺で。

編集後記

電車の中で、座って本を読んでいます。6時半前後の電車だと、どこかで座れる確立の高い、

大変、ありがたい路線です。

ただ、時には、眠気も襲います。

今日も、昨晩の悔しさ(オシムジャパンの敗退)とともに、睡魔がやってきました。

でも、勝ちました。

この勝利は、大きい。

投稿者 himico-blog