『宇宙が味方する経営』伊藤 忠彦 (著)
出版社: 講談社インターナショナル (2006/10/16) ASIN: 4770040601
目次
1章 現実の背後にある大きな力に気づく(偶然は転機に変わる聞こえてきた心の声 ほか)
2章 宇宙進化の気流に乗る秘訣(金儲け自体を目的化すると自滅する宇宙はあなたの目的を評価する ほか)
3章 誰も書かなかった経営の本質(宇宙が味方する経営とは心の視力で商品開発 ほか)
4章 宇宙が味方する人、しない人(ツイている会社、ツイていない会社の違い想いを現実化することばの力 ほか)
5章 人生には必要なことしか起こらない(いい仕事をして魂のステージを上げる魂の最終ステージ ほか)
『・・こうして業績が向上したことだけ書くと、私のことを知らない方は、さぞ関西アーバン銀行の
伊藤頭取は仕事の鬼でやり手に違いないとお思いになることでしょう。しかし、私はけっして
休日返上でがむしゃらに仕事をしたわけでもなく、やたらと厳しく部下を怒鳴りつけたことも
ありません。私の仕事ぶりを少しでも知る人は、なぜあんなひょうひょうとしたやり方で業績が
上がるのかと不思議がるほどです。』
◆聞こえてきた心の声
『 どんなに苦しいときも、心配しないでも大丈夫ですよと。そういう心の声が聞こえるわけです。
そうするとそういう厳しい状況だったのに急に局面が打開されていったのです。』
◆初心は貫徹しないほうがいい
◆仕事の失敗は神様のサイン
『仕事を進めるうえで、私がもっとも重要だと考えているのは、仕事の軽重判断です。つまり、仕事の重要度、
優先度を見極めることです。しかし、有能な人にありがちな失敗というのは、すべての仕事を自分一人で
やろうとすることです。そうなると、せっかく人数がいても効率的に仕事が進められないだけでなく、
どれも中途半端な出来になってしまいます。』
『・・こうした人間の精神のリズムを踏まえて、部下とミーティングをするのは朝八時ごろからと決めています。
一般には九時始業の会社が多いようですが、創造的な活動をするならば、もっと早いほうがいいと私は
考えています。・・』
◆究極の適材適所
『私は経営者としての大切な仕事の一つに「適材適所を見極める」ということがあると思います。業績が上がらない
理由は、その人のやる気がたりないとか能力が低いという問題である場合は少なく、その仕事や環境に
合っているかどうか、それによってその人のよい面が引き出されているかどうかの問題である
場合が多いのです。』
◆金儲け自体を目的化すると自滅する
『・・私は、関西銀行に着任するとすぐに、次ぎようのよな三つの経営方針を発表しました。
一、社会価値の追求
二、業務革新の断行
三、人間尊重の経営
』
◆ことばはエネルギーを持った物質
『・・ですから、ことばをおろそかにしてはいけません。たとえネガティブなことが頭に浮かんでも、
それを口に出してはいけないのです。・・・
そんなときは、カラ元気でも構いません。「よし、うまくやるぞ」「いい仕事をするんだ」と
ことばにして表現することが大切なのです。』
◆感情で判断すると必ず失敗する
『 スピリチュアルな発想が、仕事に役立つもう一つの例をあげてみましょう。それは、瞑想の効用です。
私の場合、毎朝六時ごろから約三十分間、瞑想にふけります。瞑想の習慣は三十歳ごろに始めたものなので、
かれこれ三十年くらい続けたことになります。
瞑想といっても、それで天の声が聞こえるといった大それたものではありません。とにかく何も考えずに
静まっているだけ。いってみれば、座禅のようなものです。
こうしていると、私の脳の中で無意識の意識が働き、天との交信をしている自分に気づくことがあります。
実は、ぽっと新しいアイデアが浮かんだり、いい発想が湧き出てくるのは、まさにこのような瞑想をした
直後なのです。
とくに、経営上で迷ったときには、瞑想が一番です。・・・』
★変わった本です。
ちょっと、信じがたいのですが、関西アーバン銀行頭取兼最高執行役員の現役バリバリの、
東証一部上場会社の社長ということになります。
タイトルは「宇宙が味方する経営」です。
また、この方は、クリスチャンだそうで、神やキリストのお話がでてくるのですが、
これについて、無宗教の方には、神を宇宙の創造主や天と読みかえてもかまいません。と。
柔軟なお考えです。
おっしゃっていることは、船井幸雄さんや、稲盛和夫さんが書かれていることと通じる点も多く、
多少は、わかります。
ちょっと、度肝を抜かれました。
こんな本が売れたら、面白いと思います。
本日は、この辺で。