経営の行動指針―土光語録 土光 敏夫

書評

『経営の行動指針―土光語録』土光 敏夫(著)
出版社: 産能大学出版部; 新訂版版 (1996/03) ISBN-10: 4382053374

目次

 すべてにバイタリティを
 社員は三倍働け、重役は十倍働く
 幹部はえらい人ではなく、つらい人だと知れ
 常に将来へのビジョンを描いておけ。それが人々に希望を植えつける
 経営に活気をみなぎらせるために幹部がなさねばならぬことは、ビジョンを明示し、目標を高く掲げる

 ことである
 全社員が共通の価値観で結ばれること、これこそ期待される会社像だ
 当社が日本の一角にあるとの観念を一擲せよ。国境を意識するな
 これから期待される社員像は「変化に挑戦しうる人」である
 組織は上下のヒナ壇ではなく丸い円と考えよ
 自分の立場と相手の立場を交換して考えよ。そうすれば正しい行動が生まれる〔ほか〕

◆全社員が共通の価値観で結ばれること、これこそ期待される会社像だ

 『 創造的精神は、価値観の固定を認めない。変化に適応し挑戦しつつ、その時点時点で
  価値観の自己更新を行なう。また創造的精神は、価値観の対立を超克する。対立を
  動的過程と認め、より高い立場から融合する。』

◆上からの権限委譲には下は責任完遂で応えよ

◆権限をフルに行使せよ。責任とは権限を全部使いきることだ

 『・・権限は自らつくりだすべきものですらある。権限を使いきっている人には、次々新たな
  権限が追加される。逆に、権限を使い残している人からは、権限を徐々に取り上げてゆく。
  そういうわれわれの職場の実態を直視してほしい。その意味からすれば、権限委譲論は
  権限形成論に席を譲るべきかもしれない。
   つまり、権限は自らつくりだしたものに対して、上から認め(与え)られるものであること。
  責任は取るものでなく、はたすものであること。』

◆会議では論争せよ。会議にはひとりで出よ。会議では全員発言せよ。会議は一時間単位でやれ。
 会議は立ったままやれ。

◆問題を見つけ問題をつくりだせ。問題がなくなったとき組織は死滅する

◆意思決定は最後には勇気の問題に帰着する。
 幹部は勇気をもて

◆成果があがったから報告するのではなく、よく報告するから逆に成果もあがってくる

 『 よい情報にしろ悪い情報にしろ「よく報告する」ということは、非情に積極的で
  勇気のいる行動なのである。仕事によいことばかりあるはずがない。よいことも
  あろうが、必ず悪いことも混じっている。そうであるのによいことばかり報告して
  くるというのは、仕事の全体の遂行について確固たる自信をもっていない証拠である。
  自信があれば、悪いことでむしろ積極的に報告し助言を求めるはずである。』

◆仕事の報酬は仕事である。そんな働きがいのある仕事をみんながもてるようにせよ

 『 仕事の報酬が仕事であるような仕事をつくりだしてゆくのは、容易なことではない。
  そんな仕事は数多くは存在しないという反論もあろう。しかしそれはまちがった考え方だ。
  どんな仕事であろうと、それが自発的主体的に行動できるような仕組みになっていれば、
  人々はそこから働きがいを感ずるようになるのだ。仕事の種類や程度よりも、
  仕事のやりかたが問題にされねばならない。』

◆人はいつも不足ぎみにしておけ。そうでなければ人は育たぬ

◆管理者はまず自分自身を管理せよ。そうすれば部下を管理する必要も減る

 『 これからの職場管理は「自己管理」の方向でなされるのでなければ、けっして成功しない
  だろう。これからの管理者は命令者でなく「要望者」であり、統制者でなく「援助者」であり、
  批評者でなく「共感者」でなくてはならないいわれる意味もここにある。』

◆リーダーシップは上へ向かっても発揮せよ

★経団連の会長をされたり、行革審会長を務められたりしています。
 最初は、ちょっと古いかな、なんて思いましたが、

 読み進めるうちに、
 古くて新しい、「温故知新」を体験しました。
 モチベーションについては、最新の研究成果を、明治生まれの方が、
 何十年も前に実践されているなんて、
 実務家が一番、最先端ということですね。

本日は、この辺で。