神話の法則―ライターズ・ジャーニー

書評

 

 

「夢を語る技術〈5〉神話の法則―ライターズ・ジャーニー 夢を語る技術 (5)」出版社: ストーリーアーツ&サイエンス研究所 ; ISBN: 4750002445 ; 5 巻 (2002/11)

目次
プロローグ 旅の準備
第1章 マッピング・ザ・ジャーニー(旅の地図)
第2章 ステージ・オブ・ザ・ジャーニー
エピローグ 旅を振り返って

◆『ヒーローズ・ジャーニー』の基本形:三幕構成

「『ヒーローズ・ジャーニー』の基本形、三幕構成から学び取れることは無限大である。
私は新しいストーリーを手にするたびに、驚きに満ちた喜ばしい解釈を発見する。
そして、人生それ自体が新しい視点で何かを教え続けてくれる。
三幕構成のそれぞれは、交響曲の構成のように始まり(Brginning)、
中間(Middle)、終わり(End)があり、各幕の終わり近くに、それぞれのクライマックス
がある。・・」

◆プラクティカル・ガイド

『世の中にはたった二、三種類のストーリーしかない。それをいかにも今まで一度も
起きたことがないかのように、猛烈に繰り返し続けるのだ。』

「『千の顔をもつ英雄』は、口頭伝承の文化や記録された文学(ヒーローの神話)に
おける最も普遍的なテーマについての彼の考えを綴ったものである。世界各地の
英雄が登場する神話の研究をするうちに、キャンベルは多くの神話が基本的に同じ
ストーリーを持ち、無限のバリエーションで何度も語られていることを発見した。
彼は意識的にしろ、そうでないにしろ、すべてのストーリーテリングが古代の
神話のパターンに当てはまることを見い出した。稚拙な滑稽本から崇高な文学作品まで、
すべてのストーリーは『ヒーローズ・ジャーニー』で使われている言葉で
理解することができるのだ。」

「ヒーロー(英雄)、メンター(賢者)、シェイプシフター(変化する者)、シャドウ(影/悪者)
のように、神話の世界で繰り返し登場するキャラクターは、私たちの夢や妄想の中に繰り返し
現れる人物と同じである。したがって、神話や神話のモデルに基づいて作られたほとんどの
ストーリーには、心理学的な真実がある。
そのようなストーリーは人間の心がもつ感情の正確なモデルであり、精神の真実の地図でもある。
たとえそれがファンタジーや架空の出来事を描いていたとしても心理学的に妥当であり、
感情の面から見ても現実味がある。」

◆ヒーローズ・ジャーニー

「実際は、神話が無限大とも思えるほど多岐にわたっているにも関わらず、ヒーローのストーリーは
いつも旅の物語である。
ヒーローは住み慣れた環境を飛び出して未知の世界に旅立つ。迷宮・森・洞窟・見知らぬ町や国。
そこはヒーローにとって、新しい挑戦を受けたり葛藤を抱える舞台となる。しかし、同じくらい
多くのストーリーが、自己の精神や心、塊といった内面的な旅へとヒーローを導く。」

◆アーキタイプ(元型)

「おとぎ話や神話の世界に足を踏み入れるとすぐに、どのような話にも共通するようなキャラクターの
タイプとその関係が、何度も繰り返し使われていることに気づくだろう。冒険の旅をするヒーロー、
ヒーローを冒険へ誘い出すヘラルド(使者)、ヒーローに魔法の贈り物をするメンター(賢者)、
ヒーローの行く手を阻むシュレスホールド・ガーティアン(門番)、常に変化しヒーローを困惑させる
シェイプシフター(変化する者)、ヒーローを破滅させようとするシャドウ/ヴィラン(悪者)、
現状を覆し息抜きを与えるトリックスター(いたずら者)がそうである。
これらの一般的な人格のタイプやシンボル、関係を説明するために、スイスの心理学者カール・G・ユング
はアーキタイプ(元型)という言葉を使った。このアーキタイプという言葉は、古来より人間という種に
共通に受け継がれた遺産である人格パターンを意味している。」

★といった形で、えんえん、470ページにわたり、神話からくる物語の基本的な構成と、各キャラクターの特徴
などについて、お話が続きます。
(本当のところ、まだ読みきっておらず、50ページぐらい残っています・・)

アマゾンのレビューにもありましたが、「ロード・オブ・ザ・リング」と比較しながら、読み進めると、
非常に分かりやすい事例かと思いました。

ただ、今回のWBCの日本代表の経緯もありますが、
ぶっちぎりの強さで、ピンチもなく、優勝してしまうと、ストーリーとしては詰まらなくて、
観客の気持ちを掴まないものです。

荒川静香さんのように、あるいは、ジャンプの原田選手のように、
波乱万丈で、大きな挫折や、ピンチにつぐピンチを乗り越えた、
ストーリー展開に、人は、胸を打たれることが良く分かります。

内容自体は、そんな単純なものではなく、
非常に深いものなので、お時間あるときに、ぜひお薦めです。
「影響力の武器」に感動した方は、外せない1冊です。

本日は、この辺で。