金児昭 会計・経理本 まとめ

書評 経理本

金児昭著「第3版連結決算基礎の基礎」税務研究会出版局

金児さんは経理本の王者ですね。著書は一体何冊あるのでしょうか?時間がある時に調べて見たいと思います。

★平成10年2月第3版1刷となっていますので、当時の制度・法令に基づいております。

◆子会社・親会社とは企業グループをひとつの会社とみなす。
「いったんは全ての数字を合計するが、それから、親会社と子会社間の売上・仕入、貸し・借りはもとより、子会社同士の売上・仕入、貸し・借りなどの取引を差し引きし合い(相殺)、消し去り(消去)ます。
これでグループ内の取引が消され(消去され)、グループの実態が連結決算に反映されます。」

◆孫会社も子会社である
「ある会社が親会社→51%→子会社→51%→子会社(孫会社)となっていれば、孫会社も親会社からみて子会社と考えます。」

◆小さな子会社(小規模の子会社)とは
「売上などでみて、会社グループ全体の95~97%に入らない会社は連結決算に入れないことができます。これを小規模会社といいます。」

◆つなげるだけでない「連結」
単なる合計ではなく
①単純の合計
②組替・修正(科目グループ内での統一的な科目への振替や修正など)
③相殺消去を経て作られる

◆連結B/S=連結貸借対照表とは
①単純に合計
②連結会社間のそれぞれの貸しと借り(債権と債務)の消去
③親会社投資勘定と子会社資本勘定の消去
「企業グループの中の内部取引は、グループの外との取引と違って、内内のものだから、消し合う(消去)」

◆連結P/L=連結損益計算書とは
連結損益計算書作成のステップ
①個々の連結会社のP/Lを科目ごとに合算する

②連結会社間の内部取引を消去する

③内部取引で在庫や固定資産に残っている利益を消去する(未実現利益の消去)

◆企業グループの経営方針の反映を見抜く
「企業グループ内の会社は、一社一社が人格と同じように社格(法人格)を持って、まず、自主独立の気持ちをもち、実際の経営実行を進めていきます。」
「親会社に『いばり』がなく、子会社に『甘え』のないのがよい」

◆子会社・関連会社に迷惑をかける連結決算資料作成・日程の短縮化
「子会社・関連会社側から見れば、規則上の問題だからやむを得ないとして、連結決算で親会社に協力しても、そのことが子会社・関連会社自体の収益の向上とは直接的に関係ないという気持ちが起こります。このことは、私が子会社2社で勤務した経験からしても、当然であると感じています」
◎親会社は連結資料・監査費用などで子会社・関連会社に負担をかけまい

◆連結決算の前提条件-未現実損益の消去(機械の売却益など)を見る

◆連結決算の前提条件-法人税等の期間配分の処理を見る(税効果会計)

◆連結業績予想を期中に下方修正する辛さ

本中でもあるのですが、当時はまだ連結会計システムが完全ではなかったようです。
今ではほとんどの上場企業で、連結会計専門のパッケージが導入されていると伺っています。
子会社側からすると専用のWeb画面に入力するか、若しくは決められたエクセルフォームに打ち込む形式をとっているようです。
今後はむしろ、中小企業で連結会計の必要性が高まってくるのでしょうか?

この本はタイトルにもあるように、入門の入門あたりですから、まずは言葉を知るという程度です。
次は、入門書もしくは中級編あたりの本にチャレンジしたいと思います。

3月決算の皆様は、これから大変な時期を迎えられますが、是非お体には気をつけて下さい。
とりわけ連結決算の早期発表は、年を追うごとに厳しくなっており、一日の短縮化が
莫大な努力により実現している成果だと、常日頃私は感じております。
もし気分転換の際は、この「教えて会計」を宜しくお願いします(笑)!

本日は、この辺で。

 

編集後記

 

少しづつ春めいていく今日この頃、移動や人事のお話もちらほらお伺いします。
昨日も日頃お付き合いの深いあるリース会社さんがご挨拶ということで、わざわざいらっしゃってくださいました。

個人的には、とても信頼でき、気持ち良く
仕事をしてくださる方と常々高く評価していたのでちょっと残念です。

新天地でのご活躍を心よりお祈り申し上げますとともに、
また再びお仕事できる日を楽しみにしています。

 

金児昭「教わらなかった会計」日本経済新聞社

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目次
第1回 学校では教えてくれない       ─ 会計とは何か
第2回 会計の目的             ─ それは「人間を幸福にする」こと
第3回 明日はだれにもわからない      ─ 原材料費からメーカーの意思決定を知る
第4回 一円の大切さを知る         ─ キャッシュフローは目的ではない
第5回 「学問的定義」で経営はできない
第6回 設備投資はメーカーの命である    ─ 投資判断が死命を制す
第7回 制度会計では会社は動かない     ─ 為替とデリバティブと国際競争力を学ぶ
第8回 経営を評論するべからず       ─ 時価会計にビクビクしない経営
第9回 ディスクロジャー至上主義に異議あり ─ 情報開示でダメになることもある
第10回決算発表を体験してみよう①     ─ 財務諸表を知る
第11回決算発表を体験してみよう②     ─ 会社の状況がここまでわかる
最終回 経営い「教科書」はない       ─ 連結経営の本質

◆管理会計─企業は見えない明日に挑戦している

◎経営計画の策定や、予算、収益管理など、企業経営(の改善)に役立つことを目的として会計の領域。
法律などによる規制はない

◆経理は経営の重要なサポート役

◎会社の中で非常に重要なものは、「事業部別・製品損益計算書=管理会計」です。
どこの部門が、あるいはどの製品が儲かっているのか、どうしたら儲かるのか、どうして損しちゃったのか。
そういうことを計算する。

◆経営からみた経理の役割

①営業・製造・研究の仕事のバックアップ
②会社(業績)のシグナルの早期発見と警告の発信
③必至の覚悟で会社の財産を守ること

◆経理とは「経営」と「理財」

◆「数量×単価=金額」 これがすべての基本

◆キャッシュフロー計算書は基本構造だけ覚えよう

◆プリペイメント条項
①長く安定的に借りたい→金利の負担は軽くしたい

②返す余裕ができたら、いつでも繰り上げて返済したい

8年間で借りるけれど、3年目からは30日間の予告期間をおいていつでも繰り上げ返済ができる

◆売上高こそ経営の基本である

◆設備投資が会社の命運を握っている
◎メーカーにおいて、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の勘定科目の中で何が一番大事な財産かと
聞かれたら、私は、人間を除けば固定資産と答えます。固定資産とは、機械・装置、土地などの
有形固定資産のほか、ノウハウとか営業権などを意味する無形固定資産があります。特に有形固定資産に関連する
設備投資は、何年かに一度、大投資が行われ、その成功・不成功が会社の命運を左右することが多いので、
このように申すのです。

◆設備投資の3原則
◎大前提:良い技術

1、投資予算額の大幅削減、実行

2、グロス資金の安定的調達

3、無税の減価償却費を出来るだけ大きく

(注)設備投資完了時点のタイミング重視

◆借金は経営にとっての必要悪

◎「長く借りたいけど、早く返したい」

◆社内金利
「管理会計上、社内の部門が使用している売上債権、棚卸資産、生産設備などに対してかけられる一定の金利率。
社外との取引の場合と同様に社内金利というコストを認識し、収益や費用を管理する。

◆グラフで経営してはいけない
◎グラフで物事を判断してはいけないということです。グラフというのは、何かを説明するときには便利ですけど、
これで経営を考えてはいけないのです。経営はそんな単純なものじゃない。

◆設備投資採算:3つのケース
①オプティミスティック(楽観的)ケース

②モスト・プロバブル(最もありうる)ケース

③ペシミスティック(悲観的)ケース

◆インパクトローンと為替予約
◎インパクト・ローンとは、
「海外から海外のベースでお金をかりることを指す」

◆バブルに踊らず設備投資

◆経理・財務は会社の財産を死んでも守る

◆連結経営の本質

◆グループ会社は管理するものではない

★とても長くて引用できませんが、私としては、最後の三つの物語が面白かったです。
最近はM&Aが日本でも急速に増え、大きな会社同士の合併が、生き残りをかけというテーマで多いです。
ただ、目的はあくまでも、企業グループとしての成長であるわけですから、大きければいいとか、連結なので徹底して管理する、というスタンスだけでは、
うまくいかないこともあると思います。

本日は、この辺で。

『できる社長の会計力―経営・会計の王様!!「純資産」』金児 昭(著)

出版社: 税務経理協会 (2007/05) ISBN-10: 4419049596

目次

プロローグ 純資産(芸術)が爆発する!
第一章   「純資産」を見れば会社の本当の姿がわかる
第二章   経営の99・9%は「決算書」を大事にすること
第三章   M&Aは純資産から始まる
第四章   「知の資産」は決算書に出てこない
第五章   これだけは知っておきたい!「会計力」を高める「現場数学」

◆利益処分(計算書)や未処分利益がなくなった

『 ところが、今後はそうした考えはなくなります。配当は、当期純利益から支払うのではなく、
純資産(=株主資本)の中から支払うのです。
当期純利益が上がらなくても、これまで貯めた分の中から配当ができるとなれば、一年間の成績の
悪さを株主からそれほど非難されなくなります。純利益を上げることのできない経営者の中にはホッと
胸をなねどろしている人もいるかもしれません。
代わりに、「株主資本配当率」(=配当÷株主資本)が使われるようになるでしょう。そうなると、
これまでの純利益の累計が1,000あって、30配当するとすれば「株主資本配当率、3%」という
ふうに使われるようになると思います。実際、すでにいくつかの会社が、「株主資本配当率」を
使い始めています。』

◆バランス・シート上の資本金

『 私は会社に入って数年の間、資本金は会社の金庫に入っているものだとばかり思っていました。
お恥ずかしい話ですが、資本金一億円の会社なら、金庫に一億円入っていると思っていたのです。
資本金なんてお金は、とっくの昔に設備や機械や原材料や人件費に形をかえてしまっていて、実際は
どこにもないことを知ったときは、心底驚きました。』

◆収入は純資産(利益剰余金)の増、費用は純資産(利益剰余金)の減、と考えるのが大本

◆「のれん」とは何か?

◎のれん(営業権)の発生

『このように「のれん」は、会社の価値に非常に大きな影響を与えますが、不思議なことにふだん
バランス・シートには載りません。500年の歴史があって、羊羹が高く売れても、虎屋の
バランス・シートには「のれん」は全く載っていません。私たちの頭の中にあるだけなのです。
「のれん」がバランス・シートに登場するのは、M&Aが行われたときだけです。時価の純資産よりも
余分にお金を支払って会社を買収したとき、はじめてその余分の金額の「のれん」は、
バランス・シートの資産のうちの「無形固定資産」に載ります。』

◎のれん(営業権)の償却

『 私の体験では、私の師匠の小田切新太郎さん(元信越化学工業(株)社長)は、常に「私の社長
在職期間は長くて5年です。だから、のれんの償却期間は五年以内にしてください」と申されていました。
それで、すべてのM&Aののれんは五年均等償却しました。五年で償却すると、毎年六億円です。』

★新会社法の株主資本等変動計算書などの説明が大変分かりやすかったです。
だてに、100冊以上も、本を書かれていないなぁと、思いました。

新会社法の決算書は、改悪で、ますます意味が分からなくなったと、お嘆きの
社長様へ、お勧めです。

本日は、この辺で。

 

編集後記

 

最近、

寝る前に、本田健さんの、「ユダヤ人大富豪の教えセミナー」のビデオを見ています。

ただ、気づくと、ソファでうとうとしていて・・・・、

睡眠学習になっているか、楽しみです(笑)。