『社長は「人」に頼るな、「仕組み」をつくれ!』

書評

 

 

『社長は「人」に頼るな、「仕組み」をつくれ!』山田 博史(著)中経出版

『 これは、私が銀行の営業マン時代に実際に経験したことである。
当時、銀行では法人へのEバンクサービスに力を入れて販売していた。これは、専用の端末を使って、
会社にいながら振込みや振替えなどの各種の手続きができるサービスである。
今でこそネットバンクは当たり前になっているが、当時は会社の経理担当者が、銀行の窓口に通って
いたのである。そして、山のような振込依頼書を窓口に出していた。
しかし、Eバンクサービスを使えば、銀行に行かなくても振込みができてしまう。しかも、振込先を
一度登録しておけば、その後のめんどうな入力の手間はほとんどない。
当時私は、これを多くの企業に売り込んでいた。その中にK社という企業があった。私はK社の
経理担当者に、Eバンクサービスを売り込んだ。
「このサービスを使えば、経理部門の仕事を大幅に効率化できます」
説明後の感触もよかったので、私は簡単に導入できるものだと思っていた。
しかし、その後連絡をしても、いつも「検討中です」と言われるだけで、一向に前に進まなかった。

後で分かったことなのだが、その経理担当者は、まったく社内で検討していなかったのである。話を
担当者レベルで握りつぶしていたのだ。
だから、私はK社の社長に直接話をして、この商品を導入してもらった。
どうしてその経理担当者は、話をつなげなかったのだろうか? 大幅に仕事量は減るし、効率化できる
はずである。経費面からいっても手数料が何割か安くなる。初期費用はかかるが、企業にとってはプラスの話だ。
結論から言うと、この経理担当者が恐れてたのは、自分の仕事が減ることだった。仕事が減ると会社から
人員削減されるかもしれない、と考えたのだろう。
私が提案したことは、会社にとってはプラスだが、経理という部門にとっては迷惑な話だったのだ。
会社では、えてしてこういうことが起きる。
経営者は、社員が会社にとってプラスになることをやってくれていると思っているが、現実はそうでないことも
多い。個人の都合ではなく、会社の都合で動いてくれる優秀な社員はごくまれだと思っておいたほうがいい。

特に会社の仕組みを変えることは、そこにいる社員にとっては都合の悪いことであるケースが多い。そんな自分
たちにとって都合の悪いことを、社員自らがやってくれるだろうか?
だから、会社の仕組みを変え、新たにつくり上げるのは社長自身でなければできないのだ。』

山田社長の仰ると通りだと思います。
以前、何かの本で読んでことには、一番優秀な社員とは、この改善を行うと、私が不要になりますという、
提案ができる社員ですと、ありました。

まさしく、そんな社員が、この世の何処に、いるのか?
そこまでできる場合、独立して、そいつが、社長になっている、という落ちかも。

けれども、
私たちが、提供している「経理WBS」講座は、まさしく、そうした内容です。

経理の過剰品質、メタボをそぎ落とすことで、業務効率化を実現します。
経理業務は、大変重要な仕事で、これからも中小企業からなくなることは絶対にないと思います。
ただ、一方で、上のお話にもあるように、大幅な機械化、システム化が進んだのは事実です。

ですから、
バスから「車掌」さんがいなくなり「ワンマンカー」へ変わったり、
企業から「電話交換手」がいなくなったように。

経理専任社員の変革もあると思います。
我々は、経理社員のスキルアップ、職種転換のお手伝いをする講座も
鋭意開発中です。

乞うご期待。

編集後記