『なぜ安アパートに住んでポルシェに乗るのか』辰巳 渚(著)

書評


『なぜ安アパートに住んでポルシェに乗るのか』辰巳 渚(著)
出版社: 光文社 (2004/3/24) ISBN-10: 4334933335

目次

 1 買うのをためらわせている「なにか」とは
 2 「がっかりする」を買う心理
 3 「抑止力がない」といくらでも買うのか
 4 なぜ「お金を使う」のは後ろめたいのか

◆今あるものが余ってしまう

 『今までなかった物なら、ほしいと思えばすぐ買える。でも、今までにある物だと、買い換えたり買い足したりする
  ことで、今あるものが余ってしまう。従来からある機能が少しよくなった程度の新製品では、「それでもほしい」
  と思える価値を感じにくい。高い価値がなければ、「今あるものが余るのが嫌」と感じて買わないのも買い手の
  心理。』

◆手に取ることで、ほしい物がわかる

◆慎重に買う

 『パソコンのパーツを買うときに、よくドツボに陥ります。たとえば記憶容量を拡張したいから、必要なパーツを
  買いに行く。中古の部品の店を回って値段を比較したりしているうちに、「これなら処理速度が上がるな、
  しかも安い」とか思って、パーツを買って、ふと、ちっとも記憶容量の拡張にならない物を買ったことに気づく
  んです。慎重になりすぎて、当初の目的を忘れちゃうんですよね』

◆客を見て対応を買える店

 『 男性と女性とでは対応が違う店員は、たしかにいます。えらそうな態度の客には丁寧で、普通にしている
  客は見下す、といった使い分けをする店員も、見かけます。
  【客を見て態度を変える】などというのは、接客業として論外の態度です。たとえ、内心では差別していても、
  同じ客である以上、同じように扱っているふうに装うのが、プロとしての技術であるはず。
   作り手も売り手も、買い手も、誰もがお互いの足を引っ張り合うような状況は、何とかしたほうがいいのでは
  ないでしょうか。』

◆いくら話題でも、リラックスするために「都心の温泉」LaQuaに行く気はしない、と思いますか。

 『子供のころ、親父は、休日といえば家でごろごろ寝ていました。レジャーに連れて行ってくれることは珍しくて、
  【疲れてるんだ】と言って寝てばかり。僕は小学生のころ、【どっかに連れててって】とせがんでばかり
  いた気がします』

◆「お金を使う」を買う

 『 じつは私にとって、「衝動買い」という言葉がイメージさせるものは、この項目です。
   仕事が行き詰まっていたり忙しすぎたり、人の言った言葉で気持ちが落ち込んでいたりするときに、妙に
  お金が使いたくなる。ストレス発散のためにお金を使いたくなるのは、私だけではないようですが。』

★岡本史郎さんの、著書か、DVDかなにかで、この本を推奨されていたので、
 探していたところ、新宿の紀伊国屋で見つけました。
 久しぶりに、定番以外の大型本屋に行きましたが、品揃えが新鮮で、
 待ち合わせの合間でなければ、時間を忘れて、買いまくるところでした。

 この本は、買い手の微妙な心のゆれを、いろいろなエピソードを交え、分析しています。
 正直、当たってないと思われるもの、それは、かなり偏った意見では、と思える部分もありますが、
 あえて本になるところに意味があるかもしれません。
 お客さんの心が分からない、感性の低い人には、驚きの事実がてんこ盛りかもしれません。
 まぁ、そんな人が、本を読んで勉強しようということもないのでしょうが。
 読むべき人には、届きにくい1冊かもしれません。

本日は、この辺で。