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河田信著「トヨタシステムと管理会計」

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河田信著「トヨタシステムと管理会計」中央経済社

目次
第一章 前世紀の経営管理システムの回顧─そもそも「管理」とは
第二章 全体最適システムデザインのプロトタイプ─1985年T社H工場の事例
第三章 システム・リ・デザインの概念装置を整える
第四章 場所特性と手法特性─自己の位置づけと手法の適合性を確かめる
第五章 製品中心のシステム・アーキテクチャー
第六章 製品戦略領域のシステム再設計
第七章 現場力(オペレーション領域)のシステム再設計
第八章 日本経営管理標準
第九章 会計の論理と生産の論理を統合せよ

◆管理会計による組織統合
◎米国で1920年代から30年代にかけて、「期間損益計算を軸とする財務予算統制」が
経営管理者をコントロールする手段として普及した。
◎標準・全部原価計算の計算構造は、資源稼動の重視と「部分最適の和イコール全体最適」
のスキーマを形成する。標準時間ベースでの出来高量と賃金をリンクさせる「出来高制」が、
労働組合との契約条項に組み込まれたことで、この「部分最適スキーマ」を一層強固なもの
にした。「人間を計算可能にして統治する」というアメリカ的な組織とりまとめ法は、
大戦前の1930年頃までに、科学的管理法、標準原価計算、予算統制がセットとなって、
アメリカ的経営管理手法の主流として定着していった。

◎全部原価計算は、製造間接費の期間配分計算を行うことから、在庫づくりや先行生産を
許容し、正当化する結果となった。

◎TPS=トヨタ・プロダクション・システム

◆経理部門の役割
◎生産の論理と会計の論理の統合は、本書の主題の1つ。

◎生産部門と会計部門の協業ということが、アメリカでもヨーロッパでも、そして日本でも
難関である。

◎その根本原因は、
「在庫を減らすとフル・コスティングのもとでは、期間利益が一時的にせよ悪化する」
会計測定にある。

◆生産の論理に整合する会計システム再設計
◎事例1─工程別実績時間の測定廃止

◎工程別実績測定を原価管理上必要であるとする思い込み

◎事例2─リードタイム基準配賦
→経理部と工場の摺り合わせと煮詰めの中から生まれたブレークスルーが
「リードタイム基準配賦法」であった

◆会計思考との不整合─難関4
◎TPS導入の最後にして最大の難関は、経営システム全体のなかで生産機能と会計機能の
関係の統合をいかにはかるかという課題である。
◎リードタイムの短縮に成功した瞬間に、損益計算書の報告利益が一旦減少する。
その結果、トップ経営者がTPSに疑問を覚えて、そこでTPSが破綻するという構図である。

◆リードタイムの意味
◎日産100台作る場合、個別作業でバラバラに生産していき、最後の1時間で100台できるのと、
1時間に12~3台づつできあがっていくのでは、意味が違う。

◎原価計算構造のもとでは、小ロット生産や一個流しの合理性を説明できない。

◆棲み分けせよ

「本社はディスクロージャー目的でフル・コスティングを行う」が、「製造現場は生産システムと
物理的指標で運営せよ」

これはトヨタが生活の知恵的に生み出した棲み分けのアプローチである。
経理部門がフル・コスティングの論理で、生産部門を統制する米欧のマネジメントの姿は
そこにはない。

★トヨタ生産方式の優秀さは、世界に知られるところですが、管理会計にも特徴があるのだと思い
本書を手にしました。
製造原価管理や生産手法、伝統的管理会計についての前提知識がないと難しいところですが、
大きな流れは理解できました。
大野耐一氏のおっしゃる、小ロットで無駄な仕事をしない、本質的な効率化を行うことが、
会計の利益に直結しているところを、本書では紐といています。
また続きを紹介したいと思います。

本日は、この辺で。

 

 

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