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トヨタイズムを支える「トヨタ」情報システム 戸田 雅章

更新日:

戸田 雅章 (著)『トヨタイズムを支える「トヨタ」情報システム (単行本) 』
出版社: 日刊工業新聞社 (2006/01)ASIN: 4526055956

目次
 序章 トヨタイズムと情報システム
 第1章 トヨタの情報システム―その出発点と発展への道
 第2章 トヨタのネットワーク・システムの始まりと情報システムの変革期
 第3章 1980年代までの情報システムの反省と90年代の情報化の推進
 第4章 社内情報システムの高度化の推進
 第5章 トヨタ情報システム部門の分社化
 第6章 21世紀のトヨタのネットワーク戦略と情報化

◆トヨタイズムとはなにか?

 『「”トヨタイズム”とは何か」を一言で言い表すことは非常に難しい。
  あえて、定義すると、トヨタ創業以来、より良いものを作るという「モノづくり」
  を追求することを通じて、社会貢献することを理念とし、それに基づいて、
  トヨタの信念や価値観が編みだされ、それを推進していくために、「創意くふう」・
  「人の和」を重んじる会社風土が作られていったことを言うのであろう。』

◆まずは停止、そして原因追及

 『・・・つまりトヨタでは、失敗しても責任を追及するという雰囲気があまり強くない。
  怒るよりも、何がまずかったのか、どう直したらよいのかの方に、大半の人の頭が
  働くようになっているのである。・・・
   このような考え方は、情報システム化の際にも、必ず同じように考慮される。
  すなわち、コンピュータがトラブルを起こすと、すぐに停止させ、元のシステムに
  即座に戻すことが優先される。そして、トラブルの原因追求や修復の作業に入るのが、
  当たり前の考えになっているのである。』

◆原理原則に忠実に、ルールを守る

 『また、「モノづくり」の精神は、必ずしも常に最先端技術(ITもここに入る)を
  使うことを意味しているわけではなく、従来技術を使ったり、極端な場合、手作りで
  でも決められたものをきちんと作ることにある。
   決められたことを、きちんと守るということは、改善や「創意くふう」と決して
  矛盾することではない。
   前に、何かが決められたときには、必ずそのように決めた理由があるはずであり、
  その理由をしっかりと把握した上で、もっと効率的な方法とか、容易なやり方は
  ないかと探っていくのが、改善であり、「創意くふう」なのだからである。』

◆総情報システム化活動

 『1986年から、オフィス業務の効率化をめざし、チャレンジ50運動が初められた。
   これは、各部署へ広まりつつあったOA化も一つの引き金になったこともあるが、
  日常業務の見直し、会議の効率化、そして結果としてパーパレスを図ろうというもの
  であった(50%削減が目標)』

◆New経理システム

 『従来の経理システムの問題点を解消することを目的として作られたもので、ポイントは、
  ①OA化、②支払伝票や予算管理台帳のペーパーレス化、③出張旅費の支払いなどの
  キャッシュレス化、④予算・実績情報のタイムリーな提供、実現があげられ、
  使い易さを最優先にしたシステム』

◆動きだした社内情報システムの高度化プロジェクト

 『今のNew経理システムは、1991年(平成3年)に一応の完成をみたが、その仕組みの
  根幹は、20数年前に作られたもので、当初、ホスト・コンピュータで動いていたものを、
  途中で分散処理できるように再構築したり、さらにはパソコンででくるものへと変革したり
  など時代に合わせて度重なる機能追加により膨大なもの(48のシステムの複合体)に
  なっていた。そして、現実には、正常に稼動させるために、新たな企画・分析など、
  高度な業務へのアプローチが簡単にはできないものになってしまっている。・・・』

◆21世紀の情報システム化

 ◎市販の統合業務パッケージとトヨタ独自のシステム

  『・・トヨタの独自のノウハウがあまり必要のない会計処理とか人事処理の一部などには、
   いわゆる市販の統合業務パッケージ(ERP)も採用することが考えられ始めた。
    ただ、開発スピードやコストを考えると、これたERPパッケージの導入も
   メリットが大きいのであるが、そのまま採用するのでは、従来から培ってきた
   トヨタの強さが失われてしまうことにもなりかねない。
    したがって、トヨタでは、パッケージ・ソフトをそのままの形で使うことはなく、
   例えば、「People-Soft」を会計システムや人事システムに導入した際には、かなり
   トヨタの方で手を入れることになった。
    このように、今後もパッケージの持つ良い部分と、トヨタ独自のノウハウの部分を
   うまくミックスしたシステムを作ることを考えていくことになる。』

★著者は40年に渡り、トヨタの情報システム部の発展とともに、キャリアを歩んできたので、
 とても、分かりやすく、日本のコンピュータの歴史が書かれています。

 汎用機からパソコンの流れや、
 フレームリレーのネットワークからインタネットへの発展、
 クライアント・サーバーシステムからJAVAを使ってWebシステムへの進化など、
 なるほど、こういう風にユーザーに説明すれば良いのか、
 というヒントに溢れた1冊です。

本日は、この辺で。

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